
病院とのあいだをタクシーで行き来するだけ、他は家に籠もりっきりの生活である。それゆえ、東京の消息はなにひとつ這入ってこない。学研の増田秀光さんからのメールが唯一の情報源である。増田さんからのメールを以下に引用する。
古書肆マルドロールの小山富士子さんがお亡くなりになったそうです。
巖谷さんのツイッターで知りました。
15日に家族葬を行ったということは、13日か14日だったのでしょうか。
https://twitter.com/papi188920/status/1283613380851318785
マルドロールの「きまぐれ日記」、7月5日に、閉店の挨拶が。
4月くらいから体調を崩されていたようですね。
http://maldoror.web.fc2.com/m23-p01.html
そういえば、シモンさんのエコール・ド・シモンも4月30日で運営終了。
6月26日にすべて撤収となったようです。
シモンさんのツイッターも4月10日から更新が止まったままです。
http://www.simon-doll.jp/news.html
https://twitter.com/OsamuTen/status/1276422113151250432
以上、すでにご存じかもしれませんが、ご報告まで。
学研プラス 増田秀光
文中の小山富士子さんとは25歳からの付き合い。特に池袋のポエム・パロールではわたしが造る書物をよく売ってくださった。生越燁子さんが営んでいらした美蕾樹時代には人魚館の岡田夏彦さんと、ポエム・パロール時代には書誌山田の鈴木一民さんと、上京時には必ず酒を酌み交わした。癌と聞いていたが、長く苦しい闘病生活だったと思う。巖谷國士さんの本を出版するといっていた頃が一番輝いていらしたように思う。合掌。
追記
癌治療でステロイドを服用していたため、彼女はコロナ禍を非常に気になさっていた。死因がコロナでなかったことはせめてもの救いであろうか。