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2011年11月 アーカイブ


2011年11月24日

ブラック珈琲  | 一考   

 どこでもそうだが、病院の前には灰皿が置かれている。朝、煙草を咽みながら罐珈琲をのんでいる患者がいた。五時間は煙草が咽まれなくなるので、わたしもそこで煙を燻らすのを常とする。
 珈琲は身体に悪いのでは、と質問。無糖だから問題はありません、と御仁は応える。どうやら糖尿病患者のようである。「糖分はともかく、カリウムが高いのでは」と質問したが話は噛み合わない。「糖分を控えるように云われていますから」。それ以上話すのは止めた。ひょっとしたら、朝の一杯の珈琲が生き甲斐なのかもしれないからである。
 久しぶりに栄養士とはなしをした。カリウムと、わたしの肝臓の数値を気にしているらしい。「カリウムは次回の検査までに落とすから気になさらないでください。カリウム、リン、蛋白、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、コレステロールの類いはしっかり管理しているつもりですから。ただ、管理できないのは貧血と血圧ですね、肝臓の数値もそれと同じです。おそらく何等かの体内の炎症に起因しているのでないかと思うのですが。いきなり白血球が増えたりしますから」とお喋り。
 「評価表について」で書いたが、評価表を読み解くのは難しい。さらに難しいのが心電図、こちらはさっぱり分からない。エコー検査は病院によっては詳しく教えてくれるところもあるが、大体は医師の方から説明があるからと逃げられる。もっとも、検査するひとは技師であって、判断するのは医師の為事である。
 件の糖尿病患者だが、血圧が低い。透析終了時は70まで下がるそうな。低いからまだしも、これで高ければ珈琲も相俟って不整脈への気配りが必要になる。ますますもって生活習慣の改善が大切なのだが。


2011年11月23日

ジェネリック  | 一考   

 インタール点鼻薬(クロモグリク酸ナトリウム)を使っていたが、今回からジェネリックのクモロール点鼻薬に変わった。他にもリノジェット、ステリ・ネブクロモリン、クリードと云った後発品がある。点鼻薬なので、過日書いたレナジェルのように副剤の明記はない。先発品と後発品の違いは副剤にあって、似た薬だが、決して同じ薬ではない。
 政策仕分けでジェネリック医薬品について質疑があった。同じ薬効の後発品が出た以上、先発品の薬価を下げるべき、その理由として中身も同じとの発言があった。それをわたしは暴論と思う。わたし自身多くのジェネリック医薬品を用いているが、値段だけを問題にするなら世の中はジェネリックだらけになってしまう。そうすれば、誰が大枚をはたいて新薬を開発するのであろうか。医薬品メーカーの価値はその開発にあるのであって、薬価にあるのではない。

 たまにあるのだが、穿刺のあとの出血が止まらない。透析の日の風呂は禁止されているが、止血されなければ次の日も這入られない。今は十一時過ぎ、そろそろ止まってくれないと明朝の穿刺に困るのだが。


すき焼き  |  一考

 透析をはじめて一年四箇月になる。ドライウェイトが定まってからはじめて体重管理でミスを犯した。日、月と食べ過ぎて体重が二キロ増えた。すき焼きとか鍋物の一人前は難しい、ついつい口が賤しくなる。外食の量が多いので拙宅で済ませているにもかかわらず、腹一杯喰ってしまってはなにをしているのか分からない。
 看護師がさっそく「何かあったの、どうする、残す」とはなしが早い。残すとは全量除水せずに、次回へ回すという意味である。「明後日には元に戻しますから、400ほど残してください」。透析機器のなかに200ほど生食(生理食塩水)が這入っているので、都合1800の除水である。
 二日で二キロの減量になる。平均より少ない除水率だが、わたしにとってはみっともないはなしである。
 このところ、櫛の歯が欠けたように合併症による入院がつづく。季節柄仕方がないが、無事の帰還を祈る。火曜日は二週間ぶりの血液検査、前回は問題が多く困惑させられた。結果は木曜日だが期待している。


2011年11月20日

蘭鋳  | 一考   

 日曜日にはじめて公園へ行く。日曜、祭日は金魚展示場と隣接する釣仙郷歴史館が開いている。さまざまな金魚がいたが、わたしが興味があるのは蘭鋳。肉瘤の形から見て京都系列の蘭鋳もいて久しぶりに楽しませて頂いた。関西にはいない蘭鋳、もしくは品評会へ出品されないような種類の蘭鋳もいた。青色、黒色に透明なうろこを混じえた東錦のような蘭鋳も泳いでいたが、あれはどこの系列なのだろうか、まるでぶち猫である。品評会の蘭鋳は赤色と白色との斑紋と決まっている。
 飼育法は全国共通、コンクリート製で二メートル四方、深さは三十センチほど。まったく異なるのは井戸水をちょろちょろと出しっぱなしにしている点。いかに微量といえ、水に流れが生じるので蘭鋳には不向きである。流れがあると泳ぎ方に妙な癖が生じる。癖があるとどうしても尾の形に歪みが出てくる。
 三十面ほどあったが、藻を除去しているのは二面のみ、他の池は藻が繁殖して金魚がよく見えない。これも蘭鋳にはよろしくない。色づけを良くするために青粉(藍藻類クロオコックス目の微小な淡水藻)を与えることもあるが、それは真夏。冬場は水を深くして藻の掃除も休止するが、それは十二月になってからのはなし。陽当たりのよい池なので、まだ掃除はすべきである。
 年間の育て方を通して見ていないので何とも云えないが、少なくとも品評会向けの育て方ではない。大型の蘭鋳が三匹だけ這入っている池があったが、そのうちの二匹は立派な蘭鋳で、尾の付け根の形が結構、親として使うに最適である。一番小さな蘭鋳について飼育人に「三歳魚ですか」と質問。「五年は経ています」との応えに口あんぐり、五歳でこの大きさなら栄養失調である。藻しか食べていないのでないだろうか。金魚は人間ではない、十二分に餌は与えるべきである。


バイオ医薬品  | 一考   

 世界で最初の遺伝子治療は、1990年(平成2)にアメリカ国立衛生研究所の医師フレンチ・アンダーソンの手で行われた。患者はADA欠損症を患う、当時四歳のアシャンシ・デシルバという少女。
 ADA欠損症は、リンパ球にADA(アデノシンデアミナーゼ)という酵素がないために生じる病気。重症の免疫不全を起こし、感染症による死亡率が非常に高いため、無菌室のなかでしか生きていけない状態となる。その治療に採用されたのが、患者の体内にADAをつくる遺伝子を入れ、リンパ球の機能を回復させる方法、つまり遺伝子治療だった。(製薬協)

 遺伝子治療に地平を開いたのがドリーとポリー。ドリーは、1996年(平成8)にイギリスで誕生したクローン羊のこと。そしてドリーに続いて、同じイギリスで誕生したのが、人間の遺伝子を組み込んだ最初のクローン羊ポリー。このポリーこそが、薬の動物工場への可能性を開いた。
 バイオ医薬品として、ヒトインスリン製剤、エリスロポエチン製剤(EPO)、ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターフェロン(IFN)、ヒト成長ホルモン(hGH)などがある。
 わたしが用いているのはエリスロポエチン製剤で、遺伝子組み換え技術により、1990年(平成2)にヒトエリスロポエチンの量産が可能となり、透析患者の腎性貧血の治療に画期的な成果をもたらした。要するに、遺伝子治療の歴史は1990年からはじめられた。
 エリスロポエチン製剤が開発されるまでは輸血しかなかった。腎不全の患者は定期的に輸血を繰り返していたのである。一年半前の大量出血の折は量が量だけに輸血するほか、手立てはなかったが、いまでは同製剤のお世話になっている。
 糖尿病の患者が用いるインスリン製剤。B型およびC型慢性肝炎、腎臓がんなどの治療薬として用いられるインターフェロン。小人症の治療薬であるヒト成長ホルモン。抗癌薬の連続投与を可能にするヒト顆粒球コロニー刺激因子(抗癌薬の副作用の一つに白血球の減少があるが、その白血球の増殖作用がある)。
 その他にも、腎臓がん、血管肉腫の治療薬インターロイキン2、A型血友病の治療薬の血液凝固第VIII因子、血栓の治療薬ウロキナーゼ、急性心不全の治療薬ナトリウム利尿ペプチド等々がある。また、特定の細胞、例えば癌細胞に薬を誘導するモノクローナル抗体なども、バイオテクノロジーによる開発が有望視されている。


2011年11月18日

体重増  | 一考   

 為事を止めたことはクリニックにも伝えている。先日、看護師が「体重が増えると思ったのに、逆に減っている、あなたは変なひとねえ」と。看護師の意見は正しい。することがなくなれば体重は自動的に増える、それを減らすのは至難である。わたしの場合は血圧を落とさなければならないのでいささか深刻である。
 前回、隣の患者のことを書いたが、彼の除水は少なくて3000、普段は3500である。要は食べ過ぎ飲み過ぎなのだが、個人的なことなので看護師は強くは云わない。除水を減らせば良いのだが、心胸比が高いので体重を増やせない。仕方なく現状維持を続けている。昨日も500ほど残して透析を終わらせていた。
 お隣さんゆえ、気にはなるが、なにを云っても大きなお世話になる。頻繁に大声を張り上げるが、苦しいであろうことはみなさん分かっている。誰も咎めないのは、次は自分の順番かもしれないからである。


常備薬  | 一考   

 下がっていた血圧が130から150ほどに上がり静止してしまった。貧血が昂進し、エポジンを打ち続けている。検便はマイナスだったので心配はしていないが、あまり気持の良いものでない。貧血の理由は分からない。
 カリウムだが、数年間服用をつづけてきたウラリットを中止することにした。ウラリットにはカリウムが含まれているからである。ウラリットは尿アルカリ化剤で、痛風や高尿酸血症などの治療に用いられる。腎結石のわたしには必需品だったが、もう関係ないだろうと思う。医師も透析をしながら呑む薬ではなかろうと云う。
 透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の改善に用いるレナジェルとアルファロール(慢性腎不全における骨病変に有用)、それと降圧剤二種に減らすつもり。
 アルファロールは活性型ビタミンD3製剤。ビタミンDの多い食品は魚類の肝臓や椎茸、レバーなので、わたしには食べられない。もっとも麺麭にも含まれるが。アルファロールの副作用に腎結石や尿路結石があるので、ウラリットと同時に服用するのも妙なものである。
 医師はカリウムに神経質である。高カリウム血症は生死に関わるので当たり前だが、だったらカリメートを処方すればよいのにと思う。カリメートの副作用は腸管狭窄、消化管潰瘍。当然のことだが、副作用のない薬などそれこそ毒にも薬にもならない。


2011年11月16日

食事制限  | 一考   

 透析中、隣の患者が猛烈な吐き気に襲われ、血圧がどんどん下がってゆく。不均衡症候群だが、症状は足がつるに止まらなかった。三十分を残して透析は中断された。
 透析をはじめてから、わたしも一度だけ昏睡を経験した。透析以前は頻繁にブラックアウトに襲われていた。そのブラックアウトがどうあっても嫌で、それで食事制限を取り入れた。
 ドライウェイトが定まる前、二リットルの除水を繰り返していた。透析とはそのようなものと医師、看護師から聞かされ、疑念もなく、二リットルを踏襲していた。ところが、この二リットルが嘔吐や目眩いをもたらし、脂汗は滴る、血圧は急激に低下するで、手に負えなかった。
 さすがに昏睡の後はこちらの言い分を取り入れ、ドライウェイトを増やす、要するに除水を減らされた。爾来、例え言い争いになっても、除水量は自分で決めるようにしている。
 ここからが難しいところだが、心胸比をもとに医師がドライウェイトを決める。ドライウェイトとは基準体重で、毎回増えた分を除水する。言い換えれば、わたしの食生活は常にドライウェイトと共にある。仮に除水を五百と決めた場合には、ドライウェイトプラス五百グラムの体重を厳守するのである。食べ過ぎたと思えば、次回の透析までなにも食べない、体重の増え方が少ない場合は食パンを一枚追加で食べたりもする。体重計と睨めっこの生活である。
 事前に食事量ありきなのだが、それに加えるにカリウムとリンの調整である。血液検査は二週間に一度なので、検査があった週は比較的自由に食事している。次の週はカリウムとリンは極力除いている。リンは蛋白質だが、カリウムは命にかかわるものなので、とりわけ気を遣う。
 最近では自己管理が行き届き、除水量の少ない患者と認知され、わりと言い分が通るようになった。例えば管理ミスで七百グラムの除水になったとき、百グラムは次回に回してくださいといった類いである。
 そこまでして、はじめて昏睡から解放された。意識がなくなると云うのは堪えがたい苦痛なのである。それゆえ、他人の昏睡も、見ていて涙がでてくる。


2011年11月15日

アフェレシス  | 一考   

 京都大学附属病院によりますと、死亡したのは、5日、脳死からの肝臓移植を受けた50代の男性患者です。男性は、腎臓の機能が低下していたため、移植手術のあと人工透析を受けましたが、12日、看護師が、血液中の老廃物を取り除く部品を機械に取り付けるべきところ、間違えて血液中の血漿成分を取り除く部品を医師に手渡し、医師も確認せずに取り付けたということです。男性は、このあと脱水症状を起こして意識不明となり、14日、死亡しました。部品の間違いに気付いたのは、男性が死亡したあとだということで、京大病院は、医療ミスと認めて遺族に謝罪するともに、警察に届け出ました。

 とのニュースが流れた。ニュースでは吸着カラムとなっていたが、血漿分離器(アフェレシス)の間違い。要するに腎不全で透析治療を受けている患者が肝臓を患い、肝臓移植を受けたのである。
 アフェレシスは赤血球、白血球、血小板以外の血液成分(血漿)を交換する器具で、透析に用いるダイアライザーとは太さも長さも用途もまるで異なる。O-157食中毒の治療などに用いられる。
 かかる間違いがどうして起きたのか理解できない。しかも医師は二人いたようである。腎臓内科もしくは泌尿器科の医師なら見ただけで識別できる。透析に携る技工士か看護師がひとりでも同席していたら起きようのないミスである。京都大学附属病院でこのような基本的間違いが起こるとは。


2011年11月14日

抗体検査の結果  | 一考   

 大量の輸血をしたにもかかわらず、わたしの血液に抗体はなかった。ただ、レシピエントとドナーの組織適合性抗原(HLA抗原)は六種類すべてが合わない。詳しくはわたしには分からないが、移植に問題は生じないようである。
 これから繁雑な検査がはじまる。まず、十二月に移植内科医の認可が必要になる。認可されると再度泌尿器科の移植外科へ戻り、検査入院となる。この検査で許可が下りてはじめて移植への道がオープンになる。手術の一箇月前にさらに免疫検査があって、予定通りだと三月に手術となる。
 移植内科医の認可とはレシピエントとドナーの関係に理不尽なものがあるかどうかと云った道義的問題を徹底的に調べるそうな。透析における血液の評価表(一種の成績判断)、これは後々免疫抑制剤の服用が指示通りできるかどうかの確認である。検査入院も相当に難問らしく、この段階で移植を諦めるケースが多いと聞かされた。特に悪性腫瘍にはうるさそうである。
 ちょっとしたことでも、移植は断念していただくと繰り返し念を押された。そこまでしないと成功率を上げるのは難しいのだろう。また移植手術は週一回行われているが、体調によって繰り上げ繰り下げがあるようである。
 朝八時前に出掛けて、帰宅は四時過ぎだった。帰りに役所へよって何時もの手続きを済ませた。余談だが、移植を受けると以降、更生医療は受けられなくなるらしい。


2011年11月13日

有りの実  | 一考   

 血圧は確実に下がりつつある。一昨々日の平均値はは138-87だった。その血圧と心胸比が3.8と4.0を切ったことで今度は体重を増やせという。聞いて聞かぬふりをしている。せっかく減らした体重を増やしてなるものか。
 下血の方だが、目に見える形での下血は収まったようである。エポジンのことを書いたが、あれは遺伝子組み換えの薬品であることを強調したかったまでで、下血の薬ではない。仮に増血したからと云って、それで貧血が収束するわけでない。憩室を洗浄しないことには収まるまい。昨日はさらにエポジンの投与量が増えた。意味があるとも思われないが。
 「評価表について」で書いたGOT、GPT、LDHの数値が跳ね上がっている。念の為に医師に訊ねたが、現状では気にしなくてよいとのこと。数値の関連性がいまひとつ理解できない。
 火曜日の血液検査は不用意だった。月曜日に果物を食べておきながら、カリメートを飲まなかった。已んぬるかな、カリウムが基準値を超えていた。看護師から柿は食べなさんなよと注意を受ける。旬のキノコや柿はカリウムが特に高い。承知の上で食する患者はいないだろう。わたしが食べたのは有りの実である。
 このところ、三度の内視鏡を経験しているが、三度ともオリンパス製だった。早晩上場廃止になるだろうが、医療部門は残していただきたいと思っている。


TPP追記  | 一考   

 「具体性」でTPPが内包するデメリットを書いた。ISDS条項はそれほどに真剣な問題を抱えている。それゆえ、最初からISDS条項に関しては触れている。にもかかわらずTPPに賛成したのは文中で触れたとおり、医薬品から食品まで遺伝子組み換えに対する拒否反応に風穴を空けたいからに他ならない。
 アメリカ、カナダ、メキシコ、ホンジュラス、コロンビア、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル、ボリビア、コスタリカ、中国、インド、パキスタン、ミャンマー、フィリピン、オーストラリア、南アフリカ、ブルキナファソ、エジプト、ポルトガル、スペイン、ドイツ、チェコ、ポーランド、スロバキア、ルーマニア、スウェーデンなどで遺伝子組み換え食品(厚労省によれば遺伝子組み換え農作物、農水省では遺伝子組換え農産物)が生産されている。
 腎不全に罹るとカリウムが排泄できなくなる。血中濃度が上がりすぎると人体に重篤な悪影響を及ぼす。致死的不整脈を起こすのである。そのカリウムは、パセリや乾燥させたアンズ、粉ミルク、チョコレート、木の実(特にアーモンドとピスタチオ)、ジャガイモ、タケノコ、テンサイ、ホワイトビーンズ、バナナ、桃、栗、柿、アボカド、ダイズ、糠、トマトペースト、オレンジジュース、珈琲、茶葉などに特に多く含まれる。従って、遺伝子組み換えバイオテクノロジーによってそれらの食品からカリウムを除去すればよいのである。
 ところが、わが国では国家のみならず、地方自治体が条例で遺伝子組み換え食品の生産を禁じている。要するに、わが国ではバイオテクノロジーによって作られた作物は極端に少ない。ほとんど口に這入らないと云うに等しい。普段目にするものに、フルカラーのカーネーションやサントリーのブルーの薔薇などがあるが、それらは食べ物でないからである。
 遺伝子組み換え食品が国民からどれほど嫌われているかを知っている。それゆえ、遺伝子組み換え食品はその旨を明記して販売すればよい。購入者が選択すれば済むことである。それがないと困るひとも居るのである。
 日本の輸入穀類の半量は既に遺伝子組換え作物で占められていると聞く。海外では病人向け食品にバイオテクノロジーが活用されている。わが国で作られないならせめて輸入の自由化を認めてほしい。取敢えずそこからしかはじまらない。
 腎不全になって良く分かったのは、腎不全の大半は糖尿病患者であるということ。食生活の変化がもたらしたものだが、肥満の人は増え続けている。肥満や痛風は腎不全の予備軍だが、糖尿病になるひとはその病気に対する意識が希薄である。今後ますます蔓延してゆくに違いないのだが。


2011年11月11日

具体性  | 一考   

 午後の参院予算委における佐藤ゆかり議員が奮っていた。はなしの内容が具体的で野田では太刀打ちできない。佐藤はISDS条項によって国内法が歪められると指摘、ところが野田は国内法を優先させるとの繰り返し。佐藤の云っている方が正論である。質疑はなんども中断した。
 ISDS条項は一種の治外法権で国内法に優先される。条例に則って諸務を施行するのは地方自治体だが告訴されるのは国家、国家が地方自治体をマネージメントするのはわが国では不可能。TPP反対にせよ賛成にせよ、はじめて具体的かつ説得力のある意見を聞かされた。
 佐藤は云う。TPPに参加表明をしたところで、アメリカの議会で認可されるのに三箇月、参加の協議がはじまるのは早くとも半年後、その時点ではかくかくしかじかの条件を択一するしかない。鳩首そのものへの参加は到底無理である。
 沖縄でサトウキビしか栽培できないからといって、助成金などの保護を与えれば、そのこと自体が非関税障壁として告訴の対象になる。その辺りの処方箋を野田から聞きたいのだが、何等かの援助もしくは今後の交渉でと返事にならない返事を繰り返す。
 日本の薬は大半がゼネリック医薬品、知的財産条項によって薬価の高騰は避けられない、と佐藤。新薬の開発には九〜十七年の年月と、約五百億円もの投資が必要といわれる。臨床試験などのさまざまな試験のあとも、数々の審査や承認申請するための手続きがあり、しかも新薬として承認される成功率はわずか1/15000以下である。それら開発費を端折った後発品が安いのは当たり前。日本では認められていないが、手術における個々の技術にも著作権はある。謂わば、薬価を含む医学そのものが著作権無視のうえに成り立っている。日本の規制によって、今ではシンガポールとマレーシアがアジア全体の医薬品のセンターになっている。TPPの是非に関らず、改革は一刻を争う。
 繰り返すが、非関税障壁はことごとくが告訴の対象になる。とすれば、TPPは単なる通商条約でない。社会構造そのものに変化をもたらす条約である。このISDS条項はニュージーランドで激論になっている。個別の経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)を進めるべきでないかというのが佐藤の意見だった。
 仰言るとおりなのだが、そのEPAやFTAが国内の既得権者の妨害によってまったく進捗しないのが実情でないだろうか。わが国の保守主義者を相手にするには強制的な方法しか残されていないように思う。同じ女性であっても佐藤と比して小宮山大臣のだらしなさはなんだろうか。政治は抽象論だけではない。具体性を内包しないと国民には理解できない。


常識  |  一考

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 先日の一列に並んだユリカモメはこちらの写真の方が分かりやすい。もっとも、ユリカモメは必要に迫られて一列になったまでで、一列に並んだのは欄干の方かもしれない。だとするなら、欄干は真っ直ぐに並べなければならないとする人間の常識がユリカモメの行動を規制しているのかもしれない。

 野田の「エフタープへの一里塚」に関する長い国会審議を聞きながら、他国への斟酌があったのは公明党と社会民主党のみ、他の政党は国内企業の既得権を強調するのみ。
 減反政策と戸別補償はどちらも補償金漬けの悪法でないだろうか、遣る気のある農家が作地面積を拡げようと思っても田圃を売る農家はまったくない。先日テレビで国産米が五キロ三千円、カリフォルニア米が二百六十円、十分の一以下であると紹介していた。この二百六十円は一キロの値段だし、現行法下ではカリフォルニア米と内地米との値段差は二割から三割ほどである。かかるデタラメが反対派を勇気づけているとすれば問題である。内地米にしても、わたしは千五百円ほどの千葉産の米を買っている。だとすれば二百円の差でしかない。細かくは書かないが、タイ、ベトナム、ブラジル、オーストラリア、インドネシアなどの現地価格と比しても二倍以内がよいところである。例外はインディカ米だが、日本人は食さないであろう。いずれにせよ、このような話は水掛け論にしかならない。よって今後繰り返さない。
 先般3・11に起因する薬のことを何度も書いたが、アメリカの元薬に助けられた。一日に二十三錠の薬を飲んでいるが、この内の一種を除いて他の原産国はアメリカである。山崎医師が「後発品に関して」で書かれているように、かなりいい加減な副剤を含むところの後発品を服用している。薬ではないが、オレンジやサクランボにしても、生産農家の絶滅が危惧されたものの、自由化が理由で潰れた農家は一軒もない。逆に国産のミカンもサクランボも相乗効果で売上を増やしている。
 2010年七月に「 遺伝子組み替え」を書いた。同食品に関しては当掲示板で何度も触れてきたが、わたしは大賛成である。遺伝子組み換えなら品種改良と違って時間を短縮できる。例えば、腎不全の患者には低蛋白米を、カリウムを除去した茶葉はじめ、さまざまな野菜なども簡単にできる。これには国家でなく、地方自治体の条例を変えなければならない。食品ではないが、スギ花粉からも解放されるのだが。
 いずれにせよ、もっとも切実な問題は規制緩和と自由化である。規制緩和によって問題が生じたなら、折々に修正すればよい。「弱者に対して寛容さがこれほどない国も珍しい」と書いたのは日本人の常識を非難しての文章である。


療養型病床群  | 一考   

 先日「入院」を書いたが、長期入院の問題は難解で複雑な診療報酬制度の代表的な存在でないだろうか。わたしが通うクリニックは「療養型病床群」の認可は受けていないが、患者は90日を超えて入院している。透析患者は90日規制から除外されているが、病院が赤字であることに違いはない。透析患者の長期療養先を確保するのは、都道府県全域(場合によっては近県)まで対象エリアを拡大しても難しい。余談だが、先日書いた理由のなかで最も多いのは「家族に見棄てられた者」らしい。
 それはさておき、診療と医療機器をセットで輸出するなら、序でに皆保険制度も併せるべきでないだろうか。TPPが巻き起こした問題のひとつに皆保険の瓦解を云々するひとがいるが、わが国の保険制度がなくなる理由はどこにもない。ニュージーランドは保険診療に関しては交渉の舞台にすらあげさせないと明言している。そして保険診療と混合医療とはなんの関係もな。ちなみに、わたしは混合医療に賛成である。
 基本的診療は保険対応にすべきだが、なかには一人の患者に複数の看護師が付き切りで担当するところもある。千葉から九州まで高級ホテルをイメージしたとんでもない病院はいくらでもある。全室保険診療に未対応で、一泊二十万、三十万といった部屋ばかり設えた病院もある。歯医者のなかには端から保険診療を断わるところもある。貧乏人と金持ちが同一の診療を受けなければならない理由はどこにもない。
 前述のはなしだが、病院をまるごと輸出するなら、保険制度がないのは関税障害であるとしてISDS条項に則って告訴する。それでこそ、相手国の民に感謝される。TPPに具合の悪いところがあれば、それを自ら積極的に改善してゆく、そうでなければ一握りの政治家や高級官僚専用の病院になってしまう。 TPPの善し悪しを口にする前に、一寸立ち止まって考えて頂きたい。現状維持はひとが選択する最悪の方策でないだろうか。


2011年11月10日

貧血と低血圧  | 一考   

 女性で朝起きられない、目眩いがする、血圧が低い、貧血とのはなしを良く聞く。それら症状のあいだに関係はなにもない。貧血と低血圧が同じものと思い込んでいる女性が多いが、それはまったくの勘違いである。
 先日書いたように貧血はヘマトクリット、ヘモグロビン、血清鉄の数値で計る。血圧が低いとか、高いのは血中水分の問題(水分だけではないが)である。高血圧で貧血のひとは多い。
 さて、この二日ほど軽い下血があった。軽いので気にしていなかったが、一昨日の血液検査の結果に愕いた。ヘマトクリット、ヘモグロビンは共に安定していたのだが、数値が急速に下がっている。医師の命令で、今日エポジン(増血剤)を打った。心当たりは大腸からの出血である。
 余談だが、エポジンの主成分は遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン(エポエチンベータ)である。昨今、TPPが問題になっているが、わたしは病人なので、健常者と意見は異なる。薬はおろか、腎不全の患者の食品は遺伝子組み換え食品でなければ困る。日本ではほとんどの食品が入手不可能である。TPPに反対する人が声を大にして述べる意見にわたしはことごとく反対である。まず、自由化ありきで、選択は個々の国民の自由裁量に任されるべきでないだろうか。


ユリカモメ  |  一考

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 三郷側から葛飾の水元大橋を望む。展望台の欄干の上に四十羽のユリカモメが一列に並んでの出迎えである。横ではカルガモが群れをなして芝生を啄ばんでいる。水草や藻が主食だと思っていたのに、芝とは。
 釣り人の横に一羽のコサギ、なにをしているのかと思えば、釣った小魚を釣り人から馳走になっている。餌ぐらい自分で摂れよといいたくなる。それにしても、慣れたものである、きっと釣り人は毎日同じところで棹を垂らしているに違いない。コサギが逃げると悪いので慎重に近づく、釣り人はコサギに一心不乱に話しかけている。仄仄とした光景である。

 TPPへの参加は今日表明される。原発のベトナム向け輸出、消費税、TPPと首相は常に海外での発言が先行する。歴代の首相が進めててきたことゆえ、TPPの交渉に参加するのだろうが、国民は蚊帳の外。こちらは殺伐たる光景である。


2011年11月09日

TPP  | 一考   

 マスコミはTPPで囂しいが、実情はどうなのであろうか。北米自由貿易協定(NAFTA)におけるカナダ、アメリカ合衆国、メキシコの告訴合戦を持ち出すまでもなく、問題になるのはISDS条項における投資家保護だと思うのだが。いずれにせよ、経済界はとっくの昔に個々の国家の垣根を越えたところで活動している。
 マスコミが興味を示すのは農協、医師会、電力会社に関するはなしだろうが、わが国の農政、保険医療、電力行政をわたしは信じていない。788パーセントもの関税に守られた米などあってはならないし、小沢が云った農家個別補償は農業従事者を公務員に仕立てるようなもの。それでなくとも、失政によって日本の農業はこの十年で二兆五千億円も減額している。
 北原脳神経外科病院(東京都八王子市)が来年早々、カンボジアに進出することが明らかになった。救命救急センターや医科大学を併設する大規模総合病院になる計画。他にも中国、ロシア、ベトナムへ日本の高度な診療と医療機器をセットで輸出するという。当然、富裕層向けである。混合医療は既に国内此処彼処ではじまっているが、その先端に日本は立つようである。どうやら、医学の世界にもTPP賛成派と反対派がいるそうな。
 過日、頭痛に悩まされてMRIを撮ったが、脳ドックは保険診療で六万五千円である。最近問題になっている高度医療(一千万とも二千万円とも云われる)を保険診療の対象に加えるなら、その前に対象外になっている難病治療をこそ優遇すべきと思う。ちなみに、難病の治療とはアメリカ製の新薬にも深く関係する。種村さんが飲まれていた薬も保険未対応の抗癌剤だった。
 特定疾患医療費助成の対象は現在百ほどだが、その認定基準のさらなる緩和、そして既得権益に固執する業界の自由化が先行すべきでないだろうか。いずれにせよ、わが国の農政も保健診療もとっくに破綻している。
 安愚楽牧場の問題点は畜産の金融商品化にある。その底辺には農協の体質と消費者の国産和牛への好みの偏りがある。原発の安全神話と事故が起きてはじめて周章てる利用者の無責任ぶりと似ていないだろうか。わたしは原発の再稼働などもっての他だと思っているが。
 TPP発足時の目的は「小国同士の戦略的提携によってマーケットにおけるプレゼンスを上げること」と聞くが、日本を加えた十箇国のGDPのうち、日米で91パーセントにのぼる。日本人は国内のことしか考えないが、振り返れば日米以外の国が反対しないのが不思議である。わが国はTPPはおろか、FTAも結ばずに、他国への侵略をはじめている。


検査中  | 一考   

 150-90と血圧が正常に戻ってきた。来週は戸田中央へ行くが、130-80まで下げると約束している。なんとかぎりぎり間に合いそうである。
 現在の検査は三つ、血液型、組織適合性抗原(HLA抗原)、リンパ球交叉試験(クロスマッチ)である。レシピエントとドナーの血液型はAプラスで同じ、仮に不適合でもドナーの血液中の抗体が少ない場合は移植可能。抗体を除去するために、血漿交換を行うこともある。クロスマッチはドナーのリンパ球(特にTリンパ球)に対する抗体がレシピエントの血液中にないことを確認する。もしも陽性だと拒絶反応を起こす可能性が高く、移植は不可能になる。
 他にドナーの適応条件として、感染症がないこと、悪性腫瘍がないこと、腎疾患、心疾患、糖尿病、高血圧、肝疾患がないこと等があげられる。
 次回に詳細を聞いてくるつもりだが、ドナーは一週間の入院検査になる。わたしはその間に悪性腫瘍の摘出を済まさねばならない。先日の勉強会では約七十万円といわれたが、わたしは更生医療のお世話になる。
 レシピエントとドナーの関係は2000年には親子が68.8パーセント、非血縁(配偶者)17.5パーセント。2008年には親子が44.7パーセントに下がり、非血縁が37.2パーセントに上がっている。
 ちなみに、提供可能な臓器および組織を抜き書きする。脳死下では心臓、肺、肝臓、小腸。心停止下では腎臓、眼球、膵臓、皮膚、耳小骨、気管、心臓弁、血管、骨があって、他に血液がある。


2011年11月07日

入院  | 一考   

 わたしが通うクリニック(分院)の二、三、五階は透析室である。四階は入院者用のフロアになっている。透析患者が合併症を起こすと本院へ入院する。それでは四階の用途はといえば、一人で生活が営まれなくなったひとたちのためである。当然、車椅子生活者が大半を占める。なぜなら、透析患者は透析アミロイド症や異所性石灰化によって脚の自由が確実に奪われてゆく。そして入院に至る理由はさまざまである。独身者、身寄りを失くした者、家族に見棄てられた者、連れ添いが介護に疲れての入院もある。
 入院患者の実情はともかく、間がよければ透析室へ帰還することもある。本院へ入院した者は合併症が癒ればともかく、帰還する率が少ない。そう云えば、わたしの真ん前のベッドも空いたままになっている。死ぬときぐらいは自宅でとの願いが透析患者には通用しない。死の直前まで透析は続けられる。


訂正  | 一考   

 10月28日に書いた「大場川」を書き直した。三郷は元下総国葛飾郡、明治4年の廃藩置県により埼玉県葛飾郡となった水郷で、文中で触れたように、大小の河川や放水路、疎水が迷路のように入り組んでいて住んでいてもよく分からない。水害で被害を受けているタイ同様、高低差がないので、川の流れが掴みにくい。
 自転車に乗るようになって、少しずつ理解の幅を拡げている。例えば、拙宅の前を流れる大場川は西から東へ流れている、それと並行して小合溜が流れているが、その間を幅二、三メートル足らずの土手が仕切っている。土手は異常に狭く、徒歩乃至自転車でしか行かれない。なんのための土手なのか首を傾げる。
 大場川は拙宅の横を抜け、江戸川の手前で直角に曲がり北上する。江戸川と並行するわけだが、川の流れは逆である。奇妙な光景でないだろうか。大場川は三郷放水路を経て江戸川へ、小合溜は三郷と葛飾の県境を描きながら南下してやはり江戸川へ合流する。ちなみに、江戸川は天井川である。天井川であるがゆえに生じる流れの混乱なのだが、慎に分かりずらい景色である。


2011年11月06日

評価表について3  | 一考   

 血液検査の評価表は十年ほど前から貰っているが、読み方がまったく分からなかった。基本なので当然医師や看護師は分かっている、しかし素人に分かるものでない。尿酸値が、コレステロールが、中性脂肪が、血糖値が高いとのはなしは屡々聞かされるが、それらはいずれも断片的な意見であって、喋っている本人が何のことやら理解していないのが実情でないだろうか。わたしの場合はクレアチニンだが、クレアチニンのことがよく分からず、言われっぱなしで何の改善策も立てずに放置していた。気付いたときはいきなり透析治療だった。
 この一年余、全四十一項目の評価表に対して質問を繰り返してきた。特に対症療法についてである。上がった下がったは結果論である。だとすれば、どのようにすれば下がるのかまたは上がるのか。腎機能が痲痺しているのでさまざまな異常値に悩まされるが、問題はその修正法にある。ひとつの数値を取上げてもあまり意味がない。それぞれの数値は複雑に関連し絡み合っているからである。
 昨今サプリメントが流行っているが、腎不全の患者にとってはいずれも禁制品である。サプリメントは健康なひとのためのものであって、病人には害しか与えない。必要なものは薬で摂取すればよいのである。

 日曜日は透析は休みだが、早朝から移植に関する勉強会がある。天気がよければ午後はコサギに会いに行こうか。


ソフトクリーム  | 一考   

 水元公園とみさと公園の境界をなす小合溜とその北側を流れる大場川が分離する際に、わたしは住んでいる。昨日は水元公園へ行くのにはじめて北回りで行った。いつもは南側を回るのだが、北側だと随分と遠く感じる。
 ちょっと贅沢をし、公園でソフトクリームを食べた。註文がなかったとみえて、器械から捻り出てくるアイスクリームが固くなっている。要は冷えすぎである。どうするかと思っていたら、座布団を畳む要領で、四角く折り畳んだアイスがコーンカップの上に鎮座している。通常のソフトクリームのイメージとは異なるが、これも立派なソフトクリームである。店側は恐縮していたが、見て呉れをかまうわたしでない。水元流ソフトクリームとして美味しく頂戴した。
 食べながら「らんこし・ふるさとの丘」のソフトクリームを遠く想い起こす。はなしが通じる方は東京にもいらっしゃる。


2011年11月04日

写真追加  |  一考

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 よく見れば三郷が写っていないので、もう一枚。こちらは自転車の下部が切れているが。ところで、鳥は携帯では写らない。おっきーさんから預かっている写真機ならズーム機能があるのだが。
 ユーノスコスモ、RX7、ランエボ、B4、フェアレディーZ、スカイライン、シルビア、ソアラ、アリスト等々、北海道へ行く車を探している。とはいえ、買うつもりはない。ヤフオクを見ているとドリフト車で走行距離が十万キロを超えた車が十万円ほどで出品されている、四百馬力はありそうな車たちである。ドリフトだから当然ドアは歪んでいるし、バンパーも付いたり外れたりとさまざまである。車は見て呉れで乗るものでない。エンジンと足回りとブレーキに数百万円をかけた車こそが車である。十万キロでタイベルは交換すれば済むが、ターボの羽は十八万キロほどで壊れる。最良の車で八万キロは楽しむことができるわけである。
 わたしはインプレッサのNAに乗っているので、偶に過給機が恋しくなる。もっとも、今のわたしに改造車を運転する気力はない。眺めて悦に入るだけである。


コサギ  |  一考

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 コサギに見とれていて自転車ごと立ち木に激突した。愕いたのはコサギの方で、五羽いたのが一斉に飛び立った。ぶつかったのが立ち木でよかった、川に嵌まると大事である。明石の頃、酔っ払ってなんども田圃へ自転車で突っ込んだ。今は酔いの心配はないが、運転が下手なので夜は走らないように心掛けている。水元公園の川縁には垣根もなにもない。今のわたしなら間違いなく抜き手を切ることになる。そうでなければ自転車と心中である。なぜなら、わたしが組んだ自転車は水陸両用車でないからである。それにしても何という下手糞、われながら呆れ返る。
 写真は葛飾から三郷を眺めるの図。「評価表について」の続きを書かなければならないが、そちらはまた。


積丹ブルー  |  一考

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島武威海岸  |  一考

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 そうあればよいのに、と云うことです。手術が最短コースで済めば来年の七月に北海道へ行けるのではないかとの希望的観測。四輪に冷蔵庫を積み、ボディントンズとラフロイグのカスクストレングスを小脇に抱えて積丹から知床のホテル地の果てを巡りましょうとの企画だそうです。

 http://dendenmushimushi.blog.so-net.ne.jp/2011-10-18

 先日お喋りしたのは積丹の島武威海岸(しまむいかいがん)のことです。検索で上記アドレスが引っかかりました。わたしが知る隧道は支柱などなかったし、崖も通行止めでなかった。隘い隧道を抜けると急峻な崖下にいきなり積丹ブルーの海が目に飛びこっんでき、海岸の右方には鄙びた番屋がありました。過日、吉田一穂が彳んだ番屋に違いなかろうと、おそらく北海道のなかでもわたしにもっとも大きな衝撃を与えた海岸だったのです。


2011年11月03日

ですぺら有志のみなさま  | エロ子   

来年7月、北海道は知床の「地の涯(!)」にて結集とのこと。
現時点における規定事項は、現地集合、現地解散、以上。詳細を待て、だそうです(謎)。


2011年11月01日

評価表について2  | 一考   

 個々の名称は前項の通りだが、次ぎに簡略に説明を付す。
 まず、血圧が上昇した場合、自律神経を介した反射性の制御によって心拍数が減少し、同時に血管が拡張して血圧は正常な範囲に保たれる。腎不全の患者の場合は往々にして高血圧症に罹る。血圧を下げる効果のある食品は多いが、カリウム、マグネシウム、カルシウムといったミネラルを多く含んでいる。そこで腎不全の場合にもっとも有効なのは酢である。
 次いで尿素窒素だが、透析効率を計るもしくは食事の内容や量を把握する目安となる。数値が上がると蛋白質の取りすぎ、下がると栄養状態の悪化を示唆する。
 クレアチニンは腎不全の進行度を示唆する。数値が食事によって変化することはないが、筋肉量や運動量の影響は受ける。透析効率の目安になる。
 β2-MGは透析アミロイド症の原因物質。透析歴が長くなるとアミロイドが肩や首の骨や関節に沈着、炎症を起こす。関節の運動が必要。

 ナトリウムは主に食塩の形で経口摂取され、身体の水分の保持や浸透圧の調節をする。腎臓の機能が低下すると尿量が減少し、体内の水分が外へ出ていかなくなるので浮腫(顔や手足のむくみ)になり、体内のナトリウムが水分で薄まって血液中のナトリウムは低くなる。水分の摂りすぎや血糖値が高いと低くなるので、塩分控え目の食生活が肝要。
 カリウムは本来は体内に必要不可欠なミネラルのひとつだが、血中濃度が上がりすぎると人体に重篤な悪影響を及ぼす。放置すると致死的不整脈を起こす。高カリウム血症は死に至る病態であり、定期的に心電図検査を行うべき。
 尿酸は多くの食品に含まれるプリン体が分解された老廃物。一定濃度を上回ると結晶化して結石になり、痛風の原因となる。ビールや烏賊に多く含まれる。腎不全の初期段階に顕れる。
 マグネシウムは心臓や血管の機能を維持するに欠かせない。腎障害はMgの高値をもたらす。市販の下剤や胃薬に必ず含まれているので要注意。

 ヘマトクリットは赤血球(血液の濃さ)の含有率を示す。腎臓が悪くなるとエリストポエチンという腎臓由来のホルモンが排出されなくなり、貧血が生じる。薬物療法または輸血しか手立てはない。
 ヘモグロビンは赤血球に含まれる赤い色素蛋白で、血液濃度を示す。低下すると貧血となり、身体は十分な活動を行えなくなる。
 血清鉄は赤血球の材料となる。数値が下がると内服薬や注射による補給が必要になる。赤身肉、レバー、鮪などに多く含まれている。
 フェリチンは体内の鉄量を示す。減少すると鉄欠乏性貧血の指標となる。逆に高値の場合は肝臓、脾臓、骨髄、心臓、肺などの炎症もしくは腫瘍を示している。

 白血球は細菌などが体内に浸入したときに、それらを退治する。従って、細菌感染や炎症によって数値は上がる。
 血小板は傷口を塞ぎ、出血を止める。透析中に用いる抗凝固剤(ヘパリン)の影響で減少する。内出血(青あざ)が表れたりする。
 C反応性蛋白は体内に急性の炎症や組織の損壊があると増える。他の検査と組み合わせ、病気の重症度や経過観察に役立たせる。

 カルシウムは低い状態が続くと副甲状腺ホルモンの分泌が促進され、骨が脆くなる。高いと骨以外への沈着(異所性石灰化)が起こる。異所性石灰化は血管、皮膚、関節などにカルシウムが沈着する合併症。
 リンはカルシウムと深い関係を持つ。リンを多く含む食品(乳製品、豆類、小魚など)の摂りすぎによって数値が上がると、カルシウム値が低くなる。結果、異所性石灰化を惹き起こす。また全身の痒みにも関係する。蛋白質を多く含む食品は比例してリンの含有量も多い。リン吸着剤の服用は必須。
 アルカリフォスファターゼは主に骨や肝臓の病気で上昇する。他の検査と組み合わせ、病気の重症度や経過観察に役立たせる。
 副甲状腺ホルモンは腎不全の場合、ビタミンD3の活性化ができなくなって数値は高くなる。骨のカルシウムを溶かし、繊維性骨炎をはじめ、骨痛、骨変形、病的骨折などの原因となる。さまざまな場所へカルシウムが沈着(異所性石灰化)し、動脈硬化、弁膜症、関節炎などを惹き起こす。亢進すれば手術が必要。
 アルミニウムは骨や脳のなかに蓄積され、認知症などの合併症を起こす。井戸水や市販の胃腸薬に含まれているので、要注意。痔の手術でも用いるので、腎不全の患者には危険である。

 血清総蛋白は血液中に含まれる百種類以上の蛋白質の総量で栄養状態を計る目安となる。腎不全の患者の場合は身体の水分によって薄められ、数値は低くなる。
 アルブミンは血液中の蛋白の60パーセント以上を占める。栄養状態が悪くなると減少する。
 総コレストロールは動脈硬化の原因となる。数値が上昇すると高脂血症になる。
 中性脂肪が高くなると肥満、脂肪肝、動脈硬化の原因となる。菓子、ジュース、果物などの摂りすぎに注意。
 高比重リポ蛋白は善玉コレストロールとも。喫煙、肥満、運動不足、糖尿病などが原因で低くなり、動脈硬化を伴う病気につながる。
 血糖値は血液中の葡萄糖の量。高血糖が続くと糖尿病の引き金になる。血糖値が高いとは代謝に異常があるということ。血糖値が高いと善玉コレステロールが低くなったり、中性脂肪が高くなる場合が多く見られる。余分な血糖は血管が炎症を起こす原因となり動脈硬化も進む。ちなみに、糖がたっぷりの清涼飲料水、例えばコーラや珈琲を毎日大量に飲むだけで容易に糖尿病性ケトアシドーシスのような重篤な疾患を起こしうる(ペットボトル症候群)。
 ヘモグロビン エーワンシーはヘモグロビン(血色素)の一部が葡萄糖と結合したもの。糖尿病における血糖コントロールの指標となる。

 総ビリルビンは肝臓、胆嚢の病気で数値が上がる。黄疸の原因となる。
 トランスアミナーゼは心筋、肝臓、骨格筋、腎臓などに多く存在する酵素。それらの臓器の細胞に異常が起こると高値になる。肝臓障害、心筋梗塞、溶血などを診断するうえで、重要な手懸かりとなる。
 GPT(トランスアミナーゼ)は肝細胞の異変に反応する。肝臓、胆道系の病気の診断に欠かせない。
 γ-GTPは肝炎や結石などで胆管が閉鎖されたとき、あるいはアルコールで肝臓に障害が起きたときに数値が上昇する。GOT、GPT、γ-GTPは薬剤の副作用によって肝臓の異変を判断する指標になる。
 アルカリ フォスファターゼはγ-GTP同様、高脂肪やアルコール、薬物の副作用によって数値が上がる。
 乳酸脱水素酵素は悪性腫瘍、肝臓病、心臓病、血液の病気などで数値が高くなる。
 コリンエステラーゼは肝臓が蛋白を作り出す能力を計る。脂肪肝になると上昇し、肝臓の病気では低下する。

 以上は二週間毎の血液検査だが、他に三箇月、半年、一年の間隔での検査がある。

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