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2012年12月 アーカイブ


2012年12月30日

節供(せちく)  | 一考   

 次回の血液検査は5日である。従って年が明ければ変なものは食べられない、血中に痕跡が残るからである。年内なら普段食べられないものでも食べられる。前述のショートケーキもそうだが、クッキー、蜜柑、甘栗、つるし柿、ビーフジャーキー、ポテトチップス等々である。およそ食べられないものばかりだが、分量は極力控えている。例えばポテトチップスは一回30グラム×5袋を10日かけて食べる。このポテトチップスは酒の肴だが、他の食品の塩分は極端に落としている。そもそもわたしは間食はしない。特に菓子の類は好みでないのだが、正月ぐらいはと思い、少々仕入れてきた。
 一人で節供もなかろうと思い、筑前煮、きんぴら、牛蒡巻き、海螺(ヒメエゾボラ)の煮込みを作った。煮しめに違いはないが、所謂節供ではない。それと茶碗蒸しが付く。これで5日間は大丈夫である。
 酒は日本酒、焼酎、ビール、シャンパンを用意した。客があればともかく、一人でシャンパンを開栓することはあるまい。それにしても緩りとした年末である。


スポンジ生地  | 一考   

 先日、一人なので小さなケーキを買ってきた。わたしが知るケーキとはベースをなすスポンジケーキで食べるところのものである。スポンジの組成は牛乳、バター、卵、砂糖、トレハロース、薄力粉、コーンスターチ、ラム酒等からなるが、生地の基本は鶏卵、砂糖、小麦粉である。等量配合が基本とされるが、パティスリーごとに微妙に異なり、その差がパティスリーもしくはパティシエの個性とされる。
 このところ、ロールケーキのブームによってスポンジケーキの質が落ちた。ロールケーキも本来はスポンジケーキで食べるものなのだが、生クリームばかりが強調され、スポンジケーキは等閑視されてきた。その結果、素人が作る生クリームだらけのロールケーキが跋扈し、クリームを除けば食べられないような、およそケーキとは言い難い代物ばかりになった。
 要するに、ロールケーキのブームがケーキそれ自体の衰退をもたらすのではないかとわたしは危惧していた。どうやらその通りになったようである。買ってきた小さなケーキのスポンジ生地には、こくも香りも味わいも何もない。然るべきパティスリーへ行かなければ、ショートケーキひとつ食べられなくなった。


2012年12月23日

老いと骨密度  | 一考   

片足立ちで靴下を履かれるか。
青信号の内に信号が渡られるか。
階段を上るに手摺りが必要か。
十分以上立ち続けられるか。
十五分以上歩き続けられるか。
二キロ以上の荷物を持って歩かれるか。
しょっちゅう蹴躓く。
屋内で蒲団のような重いものが持たれない。

 というような項目があって、ひとつでも心当たりがあれば骨粗鬆症の疑いあり、骨密度を調べるべしとのテレビ番組が先ほどあった。わたしは全項目に心当たりがある。
 医学的な基準ではわたしの骨密度はぎりぎり正常値に這入っている。併乍、全項目に心当たりがある。あるどころでない、手摺りのない階段は端から昇らない、真ん中に休憩所が設けられていない信号は渡らないことにしている。十分以上立っていると猛烈な吐き気に襲われる、十五分以上歩いていると脚が縺れてくる、そんな時は道端に座り込んで休憩する。
 番組を見ていて思ったのは、それでは年寄りはみんな骨粗鬆症なのかと云うこと。老人が十五分以上歩かれないのは常識であろう。東葛クリニックで二階へ上がるのに階段を用いていたのはわたしともう一人の女性のみ。その二人にしてからが、手摺りを必要としていた。


体重  | 一考   

 身長マイナス110が最大体重だと医師は五月蠅く云う。わたしの場合は57キロ以下にすべきだと、でなければ健康が損なわれると。医学的にはそのようなものだと思う。しかし、現在は9キロほど超過している。一時期57キロまで下がったが、すぐドライウェイト(65キロ)まで戻ってしまった。この三年間ドライウェイトを中心に2キロ以内を上下している。思い切ってドライウェイトを60キロにまで落とすべきだろう。たかが5キロなのだが、前述したステロイド剤の影響でなかなか思うにまかせない。体重に限らない、なにもかもが薬剤の影響下にある。

 骨折は1月17日に治ると、これは整形外科医の意見である。肋を骨折したときの二倍の日数がかかった。これは現在の体質と年齢からくるものだろう。痛み止めはあと十錠と勝手に決めた。首回りと胸部を冷やすと治らない。早く出歩きたいので、毛布を被り、蒲団から目だけを出してテレビを観ている。年内はひたすら寝ることにする。


2012年12月21日

ステロイドつづき  | 一考   

 「ステロイド」で免疫抑制剤とステロイド剤が別物のように書いたが、性格は異なるものの同じ免疫抑制剤に違いない。
 メドロールは保険適応外、メドロール静注用(メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム)は当然自由診療である。わたしが打ったのは1000mgで、4mg錠剤に換算すれば250錠、2mg錠剤に換算すれば500錠分になる。他にも自由診療の点滴は多数受けている。

 「一部の民間病院では混合診療を行っている」と書いたが、自由診療や免疫細胞療法を行うことが出来る医師は限られる。従って病院も大都会を除くと、一県にひとつかふたつしかない。全く存在しない県の方が多い。どこそこが混合診療を行っていると書けば、病院の特定はいたって簡単である。よって書かれないと云うか、わたしは絶対に書かない。わが国では法律に抵触するので大変なことになる。

 木曜日は朝6時に拙宅を出て、病院へ着いたのが9時7分、家から日暮里間に2時間以上かかっている。吐き気がひどくて立っていられない。例によって一駅毎に下車、休憩を重ねた結果、2時間を超えてしまった。老人が10分以上歩かれないのと同じで、決して体調が悪いわけでない。
 体調の方ではクレアチニンと尿酸、それと蛋白がかなり下りている。それが分かっているが故に、よくぞ年末の休みをくれたものだと感謝している。

追記
 ちなみに、わたしがもっか服用しているメドロールは毎朝9時に10mgである。


2012年12月20日

ステロイド  | 一考   

 正月の入院は勘弁してもらった。それどころか、年末は家でゆっくりしろと休みを頂戴した。ありがたい話である。1月は5日、12日、17日に検査が入った。ただし、5日の検査結果によっては即刻入院である。その場合は20日までの入院になる。
 例によって大量の薬を頂戴する。この二箇月、免疫抑制剤の細かい変更がつづく。免疫抑制剤の併用によってステロイドの量を減らす方法が最近では主流になりつつあるが、わたしの場合もステロイドもしくは副腎皮質ホルモンの量を少なくしている。
 わたしはソル・メドロール静注用を以前大量に用いたが、このメドロールは腎臓移植に伴う免疫反応の抑制もしくは膠原病の治療において一番効果がある。

 ステロイド剤の種類と商品名は以下のごとく。
 プレドニゾロン   プレドニン
 メチルプレドニゾロン   メドロール
 デキサメサゾン   デカドロン
 ベタメサゾン   リンデロン

 ステロイドは副作用が激しく、大量投与の副作用として、抗炎症・免疫抑制、糖尿病、胃潰瘍、精神症状、ムーンフェイス・中心性肥満など。長期投与の副作用として、副腎機能の低下、骨粗鬆症、高脂血症・高血圧、筋力低下・筋肉痛、白内障・緑内障などがあり、特発性大腿骨頭壊死症もステロイドが原因と云われている。にもかかわらず、わたしは死ぬまで飲み続けるしかない。
 特に鬱病は大きな問題で、21世紀にはステロイド剤に代わる副作用のない治療薬の登場が待たれる。
 ステロイドは通常体重が増える。従ってステロイドを服用しながら体重がほぼ静止しているのは大したものなのだが、医師は体重はどんどん減らす方が良いという。気持ちは分かるが、これ以上は難しい。
 ロキソプロフェンも頂戴してきた。胸骨の骨折による痛みはかなりしつこい。しかしこちらは怪我なのでとりたてて問題にはならない。

追記
 医師から聞いたのだが、一部の民間病院では混合診療を行っている。当然違法である。公立病院では事務方が許さないようである。
 アメリカの民間保険は高かったが、この二年で安価な保険が多く出てきた。一部はわが国の国民健康保険よりさらに安いようである。ただし、生活保護世帯(無料)の保険料をわが国の一般国民は負担している。


2012年12月18日

寒日  | 一考   

 外来は毎週木曜日なのだが、医師からは少しでもおかしいことがあれば連絡もしくは病院へ来るように云われている。しかし、今まで木曜日以外に行ったことはない。多少のことには目をつぶるからである。
 それが月曜日に戸田まで電車に乗った。咳が止まらなくなって、結果、胸骨が痛くて耐えられない。胸骨の悪さによってサイトメガロが咳を惹き起こしたと思うのだが、先週のCTによって医師には分かっていたようである。
 医師は寒さで胸骨に痛みが出るはずなのだが、と云う。そういえば、胸部が冷たいと思っていた。回りはみんな分かっていて、どうやら痛かったのはわたしだけのようである。
 帰りに身体障害者手帳の確認を忘れ、事務員に戸田公園駅まで来ていただいた。相済まぬことである。


2012年12月16日

健康優良児  | 一考   

 確かにインターネットの利点ですね。大谷剛彦裁判官にはチェックをいれることにします。それにしてもありがとう御座いました。

 TPPに反対するのは個人の勝手ですが、TPPの内容も意味もなにひとつ理解せずにムードだけで賛成反対を口にしているのを見ると腹が立ってくるのです。
 誰とは書きませんが、当掲示板へ書き込んでいた某仏文学者も反対らしく、フェイスブックなどで大声を張り上げております。感じる能力はあるのでしょうが、考える能力はなにひとつない、そのようなタイプの典型です。思想や思索とおよそ縁のない文学者が理をなにひとつ述べず、好き嫌いだけの発言を繰り返すなど以ての外です。
 田中康夫の意見には賛成すべき点が多いのですが、TPPに関しては納得がいかない。国民皆保険が壊されるとの意見を述べているが、米国は国民健康保険は触らないと再三再四にわたって述べている。民間の保険はすでに自由化されているので、米国が求めているのは混合診療の自由化と薬価の自由化である。
 「一般に保険診療医は自由診療を行わないし、免疫細胞療法の実施経験を持たない」と書きました。ただし、それら保険診療医がわが国の国民健康保険制度を守り、多数の国民の命を守ってきたのも事実です。従って、国民健康保険制度は触るべきではないのです。
 一方で自由診療や免疫細胞療法によって命長らえるひともいるのです。末期癌のような大きな病気になってはじめて混合診療の矛盾点に気づくのです。前述した某仏文学者のごとき健康優良児には理解できないことです。


2012年12月15日

混合診療と国民審査  | ですぺら2代目   

最高裁で「混合診療の禁止は適法である」としてしまったのは大谷剛彦裁判官ですが、16日の最高裁判所裁判官国民審査では彼も審査対象に含まれています。審査対象10人の裁判官について過去の実績が容易に調べられるのはインターネットの利点の一つでしょう。
どうも軽視されがちな最高裁判所裁判官国民審査ですが、納得できない判決を下したと考えられる裁判官に対しては数少ない機会を積極的に活用したいと思います。


前項に関係して  | 一考   

 移植を受けるに際し、最初に心配したのは費用のことだった。通常、ドナーとレシピエント併せて300万円から400万円だが、国民健康保険の高額医療が適用される。
 相談したのが戸田中央の名誉院長東間さんである。彼によると更生医療だろうから金の問題は生じないと。国民健康保険も更生医療も結果は同じで、基本は無料である。従って、移植手術における当方の負担は30万円から40万円で収まるはずだった、免疫細胞療法がはじまるまでは。
 身体の外から入ってくる異物を排除するのが免疫だが、誤って自分の身体のある部分を敵だと思って攻撃してしまう病気を自己免疫疾患という。皮膚、血管、関節などに炎症を起こし、炎症が全身に及ぶのが膠原病である。現在のわたしの身体のなかではこの自己免疫疾患が起きている。理由は免疫抑制剤が十全に機能していないからである。
 最近は免疫抑制剤が発達して少々合わなくても移植に踏み切る。この場合、血液型は端から問題にならず、抗体が合うかどうかが問題になる。
 さて、免疫細胞療法に代表される高度医療の大半は国民健康保険が適用されない自由診療になる。ここで問題になるのはわが国では保険診療と自由診療の混合診療は認められていないということ。ごく一部であろうと自由診療を併用すると、保険が利くはずの検査や治療も全額自費負担となり、標準治療の部分は、免疫細胞療法以上の莫大な出費を強いられてしまう。
 例えば腎臓癌の場合、腎臓の摘出費用は35万円だが、転移による免疫細胞療法を受けると最低70万円の費用が必要となる。そしてその間に風邪でも引けばそれだけで10万円か20万円が加算される。
 これは国民皆保険を守るため、というと聞こえは良いが、貧乏人は保険診療以外の診療を受けずに死ねということである。一般病院で未認可の新薬やANK自己リンパ球免疫療法(ANK免疫細胞療法)などを行えない理由であって、結果、多くの癌患者は金銭的に行き詰まり、追加の治療を受けられずに死んでゆく。金の切れ目が命の切れ目と揶揄した理由はそこらにある。

 わたしは国民健康保険に反対はしない。優れたシステムだと思う。しかし、一方で規制緩和が急がれるのも事実である。少なくとも薬価は自由化されるべきである。


2012年12月14日

TPP反対か賛成か  | 一考   

 2012年01月28日に「ANK療法」を書いている。以下が全文だが、入院中に書いている。

 日本では健康保険適用となる手術や化学療法が広く行われる。また、保険適用外の薬の使用や免疫細胞療法も、自費で負担すれば自由(自由診療)である。しかし、「混合診療規制」により、自由診療を併用すると、保険が利くはずの検査や治療も全額自費負担とされ、標準治療の部分は、免疫細胞療法以上の莫大な出費を強いられてしまう。これが、一般病院で未認可の新薬やANK療法などをなかなか使えない理由のひとつである。せっかく、投与量とタイミングを自在にコントロールできる培養技術が日本人研究家の手で完成、実用化されたにもかかわらず・・・

 との記事があった。現在、TPP交渉で問題になっている箇所のひとつである。アメリカ側の言い分は、混合診療を認めろとの至って単純なものだが、わが国はどうあっても、混合診療にすると全額保険適用から外すという。
 標準治療だけでは「延命」が目的化している。「CAPDとTPP」で述べた問題と同じ問題がここにもある。命を第一に、健康を取り戻す治療法が目前にあるにもかかわらず。
 医師の多くは標準治療のメリットも限界も知り尽くしている。しかし、一般に保険診療医は自由診療を行わないし、免疫細胞療法の実施経験を持たない。そうした医師を保護するための混合診療規制だとすれば由々しき問題である。医療を票集めに利用するのは止めたがよい、政治の道具から解放すべきである。(1月18日17時)

 TPPに反対する人の真意がわたしには分からない。病人の身になって考えればTPPに賛成するしかないだろうに。それとも日本では大金持ちしか診療を受けられないとでも云うのだろうか。もしもTPPに反対するなら事前に自由診療や混合診療に関する規制を撤廃すべきである。諸外国と比して日本の薬価は高すぎる。大方の薬品メーカーや一部の保険診療医の既得権をそこまでして守って、一体なにがどうなると云うのか。免疫細胞療法や混合診療でこのところ頭を悩ましている。義憤に駆られての再録である。


Join  | 一考   

 mpgファイルを結合するJoinというフリーソフトがある。使用法は至って簡単、OS 9の時から重宝しているソフトなのだが、OS 10.5.8でも正常に機能する。GraphicConverterと併せて使えばほぼ対応しないファイルはない。ウィンドウズならいくらでもあるのだが、マックだと二つしかない貴重なソフトである。紹介しておきたい。


危機感  | 一考   

 体調がよいと書いたが、この一週間食欲はない。吐き気がひどいのである。朝飯も戻してしまい、淡い塩鮭を食べている。やはり体調はよろしくないのだろうか。友人の腎臓癌を気に病んでいると云ったところ、瀬戸口医師は先週も腎臓癌の摘出手術をしている、命にかかわるのはあなたの方だろうと叱られた。
 医師には申し訳ないが、わたしには危機感が欠落している。透析治療に戻ればしまいだろうと思っているからである。透析治療があればこそ、死ぬことはあるまいと高を括っているのである。わたしは間違っているのだろうか、医師との話し合いが必要である。
 カレンダーを見ていたら、入院が正月に引っかかる。これはどうあっても嫌である。拙宅でコップ半分ぐらいの酒は飲みたい。そのために買い置きした菊正宗ピンが冷蔵庫で寝ている。次回の外来は二十日だが、即入院とは聞いていない、正月明けに延ばしていただきたいのだが。


2012年12月13日

何度目の入院だろうか  | 一考   

 体調は血圧、体重、体温共に良好、下痢もない。胸骨の痛みはあるが、わずかに骨はくっつきつつある。長期間、骨粗鬆症だったため、胸骨の痛みはあと一箇月は辛抱してくれと云われる。戸田中央でCTとレントゲンとエコーを撮る。
 血液検査は例によって最悪。一週間後の再検査の結果を待って、再び入院の要ありとか。300万円コースは嫌だよといったところ、それは分かっている、前回と同じ20万円コースで、と。前回は20万円と云われていたが、入院が長引いたため、結果は30万円だった。まあ10万円ぐらいはどちらでもよいが。入院初日に生理検査を済ませる、ということは最短十日ほどの入院になりそう。
 整形外科で撮ったCTを移植外科の医師が診ている。ただし、見ている箇所がまったく異なる。咳の原因が骨折にあるのか、サイトメガロウィルスにあるのかの確認らしい。やはり骨折が全身に響き、悪影響をもたらしているようである。

 腎臓癌について書いたが、わたしの担当医はそちらの専門家でもある。腎臓癌による摘出手術は過去百例ほど経験しているようである。彼によると腎盂癌なら遠隔転移が怖いが、腎臓癌ならなんら問題はないとのことだった。
 で、腎盂癌か腎臓癌かの確認はわたしにはできない。


2012年12月11日

リスタート  | 一考   

 胸骨が痛くて車に乗られない。おそらく冷え込みだと思うのだが、あまりに痛い。車を買うのを急ぎすぎたようである。警察へも行かれなくて、まだ車庫証明すら取っていない。
 明後日は大事な血液検査がある。毎週の血液検査と異なり、今後のわたしの身の振り方にかかわってくる検査である。事故後、車に乗るのが怖くなって、常にバスと電車を用いている。明後日も電車で戸田へ行く。

 何時も使っているUSBメモリが炎上、掲示板に関する一切が這入っていたため、困惑している。炎上とは燃えるように熱くなったの意、全く再起不能である。困惑とは何年にも及ぶ書き込みのすべて(未発表を含む)が収録されていた。例えば、中村勘三郎氏の死に関し、疑問が多々あった。そうしたことを書きなぐってい、後から整理して掲示板に載せていたのである。
 そうした疑問、書き込みのすべてが失われた。残念に思うならコピーを残しておけばよさそうなものだが、後悔先に立たず。まあ、わたしの人生のようなもので、常にリスタートを繰り返している。その度に一から人生を遣り直しているので、同じことかと思う。


2012年12月09日

放射線  | 一考   

 事故から一箇月経った。折れた箇所はやはり痛い。腎不全とは骨粗鬆症だということ、骨粗鬆症にとって骨折がそう簡単に治るはずがない。くっつくべき骨のエキスがどこを絞っても出てこない。昨日、周さんが来、やはり肋を折ったが一箇月は仕事も出来なかったとか。周さんが一箇月なら今のわたしには二箇月は必要かも。
 腎移植の折に接着剤を用いた。真皮を縫い合わせて表皮をボンドでくっつける。この方法で骨の接着もできないものか。太い注射針で折れた箇所にボンドを注入する。医師に云ったところ、治療として確立していないが、可能だろうとのことだった。だろうではなく、懸命に模索していただきたいものである。
 ところで、みさとの病院でレントゲン撮影の折、身体が静止しない。免疫抑制剤のせいで震えが止まらなくて申し訳ないと技師に伝えたところ、手伝いましょうとわたしの身体を押さえつけていた。CTもそうだが、わたしのせいで余計な放射線を多量に浴びさせてしまった。


2012年12月07日

リハビリテーション  | 一考   

 「残存機能」で「今回の入院でリハビリテーションの世話になったが、こちらは残存機能の鬩ぎあいだった。患者はわたしを含めて一人残らず障害者で、最初は目のやり場に困った」と書いたが、この機能は足がないとか手がないといった単純な問題を示唆しているのでない。脳の損傷による機能不全は個体によってまったく異なり、瞽、唖、聾などという既存の概念で括るわけにはいかない。のんちさんの云う「大学で学んだものは、ほとんど現場では活用できない」との理由はそこにある。学校教育の限界は概念から離れられないところにある。もっとも、概念を教えるのが大学教育ゆえ、どうにもならないが。
 俗に心身と云うが、心と身が別々に存在するわけでなく、どこまでが心でどこからが身か、曖昧の海のなかへ打っ遣られたままである。ひとは常に有機体である。ひとつの有機体のなかに心があり、身があって綱を引き合うと同時に補完しあっている。身体であろうが、躯であろうが、躰であろうが、名辞はなんでも良い。要はひとは統一体だということである。
 光を音を失ったからと云って光や音との縁が切れるわけでない。音を失った作曲家をわれわれは知っている。要するに失われた機能を補完する新しい機能が生まれることがある。それは既知の機能でなく、まったく新たな機能である。そうした機能を引きずり出すための切っ掛け作りがリハビリテーションでないだろうか。あらたな機能の手がかりや機会、もしくはその原因や動機を究明するための学問でないだろうか。
 繰り返すが、リハビリテーションとは残存機能の確認でなく、失われた機能の復元でもない。復元できる機能もあるが、一度失われた機能は基本元には戻らない。そうではなく、新たな能力の模索であり、加えられるであろう新たな機能の探索にリハビリテーションの真骨頂がある。


2012年12月06日

腎臓癌について  | 一考   

 自分のことなら詳しく書くが、ひとの病について書くのは躊躇われる。従って以下は一般論である。
 腎臓癌は大きく、小細胞癌と非小細胞癌の二つの型に分類され、早期発見が難しく、膵臓癌に次いで治療の困難な癌とされる。癌細胞の増殖が速い型が多く、また脳、リンパ節、肝臓、肺、副腎、骨などに転移しやすい悪性度の高い癌でもある。
 そのため、病状やステージに合わせた、適切な積極的強化免疫治療の実施が強く望まれる。

 Ⅰ期は、腎臓内だけで2.5cm以下であること。
 Ⅱ期は、腎臓内だけで2.5cm以上になっていること、少し大きいが腎臓から外には影響をしていないこと。
 Ⅲ期は、腎臓の静脈に浸潤しているけど、被膜は越えてない場合のこと。
 Ⅳ期は、遠隔転移をしている場合。

 腎臓癌の治療としては、腹腔鏡や内視鏡による部分摘出もあるが、基本としては腹部を切り開いての全摘出である。ただし、全摘出したとしても再発の可能性はすこぶる高く、術後のケアが必須である。前述したように、遠隔転移にはまず肺や肝臓への転移、次にリンパ節や骨転移などの可能性が高い。なお、腎臓癌自体には痛みはないが、骨転移に至ると激痛に見舞われる。
 摘出手術だけなら一週間から十日だが、それを超える入院の場合はサイトカイン療法や分子標的薬(ネクサバール)を利用した治療方法が取られている可能性がある。
 サイトカイン療法とは、「インターロイキン」や「インターフェロン」を用いる免疫療法だが、副作用が激しい。食欲不振、だるさ、鬱、肝機能障害などだが、これらについてはわたしの病気で何度も触れている。
 いずれにせよ、喫煙、飲酒、肥満、糖尿は最大の敵で、結果として食事療法も必要になる。繰り返すが、二年、三年、五年、十年といった単位で遠隔転移を起こす可能性が高い。腎臓癌で命を落とす理由はこの遠隔転移にある。


2012年12月05日

残存機能  | 一考   

 前項で書く必要のないことを認めた。というのも、のんちさんからメールが這入っていたからである。mixi経由のメールだが、わたしはmixiを見ないので、随分と前のメールだろうと思う。メールは近況報告にはじまる。
 「4月2日に、病院でケアワーカー(ヘルパー)として常勤になりました。認知症のすすんだ高齢者の方が主な患者さまです。陰部洗浄、おむつ交換、いろうをしていらっしゃる患者さまのチューブをきれいにしてさしあげる業務、シーツ交換、清掃等、とてもやりがいのある仕事です。病院に入って気づいた事があります。それは大学で学んだものは、ほとんど現場では活用できないという事です。例えばこちらがやれ音楽療法をやりましょう、ピアノを弾いて皆で歌いましょうと言っても、残存機能が限られた患者さまには不適切ですし、音楽がきらいな患者さまもいらっしゃいます・・・」
 胃瘻と残存機能のふたつの言葉が目に染みる。このところの長期入院で患者とその人格の問題に心を悩ませてきたからである。健康は意図して手に入れるものではない。病とは意志力や精神力といったものが一切通用しない世界の出来事である。要するに、理不尽にはじまり、理不尽に終わる。震災と同じで、弁証法や思索を持ち込んだからといってどうこうなる種類の事象でない。鴨長明に倣って、自らの心の弱さを凝視告白するの他あるまい。
 わたしは胃瘻以外の陰部洗浄、おむつ交換、シーツ交換、清掃等を経験した。特に肛門の清掃にはいろんな意味で衝撃を受けた。そしてどうあっても健常者に理解されないのが、人格の最後の砦が排泄だという事実である。もちろん、排泄が人任せになったからと云って、人格がなくなるわけではない。ただ非常に大きな節目であり、変わり目だと思う。迂闊なことは書かれないのでこれ以上はやめる。
 今回の入院でリハビリテーションの世話になったが、こちらは残存機能の鬩ぎあいだった。患者はわたしを含めて一人残らず障害者で、最初は目のやり場に困った。かかる心中にのんちさんの現在があるかと思うと、いささか同情したくなる。

追記
 のんちさんへ、わたしのメールアドレスは掲示板の最下段で公開しています。今後はそちらをどうぞ。


2012年12月04日

シェリー樽熟成の焼酎  | 一考   

 芋焼酎以外は焼酎にあらずといった風潮である。かかる固定観念がいやなのである。出自がなんであれ、旨いものは旨い。とりわけ、シェリー樽など芋焼酎には不向きである。芋であれ、麦であれ、米であれ、それなりの楽しみ方が幾通りもある筈である。
 最近発売された旨い焼酎を紹介する。
 熊本県の福田酒造から限定200本で頒布された蔵出し40度、7年シェリー樽貯蔵の米焼酎。題して「蔵の秘蔵酒」、容量500ml、頒価2,362円 (税込 2,480 円) 送料別、6本単位だと送料無用。特にお薦め。

 スペインより輸入したシェリー樽に長期間貯蔵した麦焼酎を福岡の光酒造が販売。題して「夢想仙楽」、40度、720ml。頒価2,553円 (税込 2,680 円) 送料別。装いが振るっている。

 しもん芋仕込み、さらにシェリー樽熟成の芋焼酎が熊本の房の露酒造から。題して「熟成倉岳」、容量1800ml、度数 25度、頒価2,581円 (税込 2,710 円) 送料別。

 上記はくまの焼酎屋の取り扱い、電話0966-24-5443。楽天からも取り扱っている。

追記
 くまのは焼酎の専門店だが、わたしの付き合いは古い。もっとも、わたしはモルトウィスキーの付き合いだが。九州中の珍しい焼酎を掻き集めてくる、その努力と店主の舌には狂いがない。


糞の嘆き  | 一考   

 ミクシーに這入っている理由はある個人に頼まれたからで、彼によると掲示板に書き込んだ折にミクシーから連絡があるかららしい、他に理由はなにひとつない。フェースブックにも這入っているが似たものである。人から頼まれて這入っているのであって、わたしにとりたてての理由も必然性もなにもない。わたしはソーシャルネットワークにまったく書き込まないし、友人と思しき人からの申し込みも無視している。わたしはネット上の友人なるものを信じない。今までネットで知り合った人でわたしを震撼させた人などいらっしゃらない。どなた様も馬の骨、河童の屁の類いである、と糞が云うのだから間違いない。
 そのようなわたしにソーシャルネットワークは無用である。今年一杯で中断する。櫻井さんやおっきーさんが掲示板を拵えてくださったが、そうした個人的な厚意こそが大切なのである。ミクシーも一年以上開けてもいないし、メールの遣り取りも絶えてない。どうして形だけの友達が欲しいのかその理由がさっぱり分からない。友人などというネット上のお祭り騒ぎに踊らされて、わたしには千人の万人のファンがいると信じることの方が怖ろしい。人は孤独で淋しいものとの原点の確認こそ絶えざる問題ではないか。その孤独に変化を与え、色を添えるのが生活であり、家族だろう。それを否定はしないが、だからと云って原点を否定するのは如何なものか。

 ネットはつい最近まで存在しなかったし、わたしが携帯電話を持ったのはさらに新しく2008年、まだ五年にしかならない。あっても良いがなくても良い、どちらにしようかといまだに迷っている。そうした通信に頼らなくても、無数の知己を得てきたし、親友、盟友、戦友と思しき多くの友を得た。相手の顔を視、目を確かめ、酒を酌み返し、声を交わし、対話を幾度となく繰り返す。友というのはかかる手続きのなかから生まれ育むものだ、とアナログのわたしは思っている。


2012年12月03日

ユリノーム  | 一考   

 尿酸値が10.2HHまで上がっている。それが理由で久しぶりにユリノームを頂戴してきた。毎朝一錠の服用である。朝は二十錠以上、服用する薬があって、一錠ぐらい増えたところでなんと云うことはない。ユリノームは副作用の強い薬である。痛風の特効薬だが、腎臓には最悪の薬であるそうな。当然、痛みが理由の服用は許されない。痛風の痛みだけならカロナールの類を薦められる。

 胸骨の痛みは日ごとに引いてくるが、ケンタンはまだ必要である。
 血液の状態はぼちぼち落ち着くはず、今月の半ばぐらいには良きにつけ悪しきにつけ、それなりの結果が出るはずである。その結果次第で引っ越しを引っくるめて後の動きが決まってくる。


HLA  | 一考   

 移植はHLA( Human Leukecyte Antigen:ヒト白血球抗原 )が完全に合致しなければならないが、免疫抑制剤の発達によって6座すべてが合致しなくても移植に踏み切るケースが増えてきた。だからこそ、「experimental 」な治療とまでは云えないのだろうが、それは免疫抑制剤に潤沢な費用を遣えることが前提である。この消息は骨髄移植でも同じだが、腎臓と違ってHLA間の合致はさらに厳密に求められる。要するに、骨髄移植の場合は「experimental 」な治療だったと云えるのである。マイケル・ブレッカーを持ち出すまでもなく、多くのミュージシャンが、また近くは横須賀さんが造血幹細胞移植を経て白血病で亡くなった。
 それら移植は結果だけをみて失敗とも成功とも云えないところが難しい。ただ、移植であれ癌であれ、保険診療で間に合っているうちは軽微な病と云えようか。問題は保険診療の場を離れてからである。一概にはいえないが、癌に於ける延命治療は大方が保険外診療となる。数百万から数千万の金が瞬く間に消えてゆく。
 国民皆保険は市の特定検診、市の指定医療機関による定期予防接種と法定外予防接種、例えば肺炎予防球菌ワクチンなどで役に立っている。しかし、いざ病気になると保険治療はほとんど役に立たない。役に立つと思い込んでいるのは健常者だけであろうか。


2012年12月01日

串カツ  | 一考   

 牡蠣フライが食べたくなって、大粒の牡蠣を大量に買ってきた。ついでに千葉産鰈の開きの良いものがあって、そちらも購入。日頃、アフリカの大型の熱帯魚を白身魚フライとして食している。たまには出自のしっかりした白身魚が食べたいものである。お陰で冷凍庫は一杯になった。
 明石の焼酎屋は串カツを置くようである。おでんよりはその方がよほど良い。それに串が必要なのかどうか、わたしにはよく分からない。あの串は資源の無駄遣いのように思われて仕方ない。
 掲示板で書いた記憶があるが、千本中立売のストリップ劇場の横に姉妹でやっている串カツ屋があって、生田耕作と足繁く通ったものである。鰈に大葉を巻いた串カツが人気で、今では当たり前の演出だが、当時はその大葉がなんとなく高級に思われたのである。極端に衣が薄いのも、大阪のそれと比べて高級感が漂ってい、塩や山椒で頂戴するのを常とした。
 串カツのソースについて訊かれたが、神戸の「ばらソース」については何度も書いている。2011年05月11日の「地ソース」をお読みいただきたい。


ボルボ到着  | 一考   

 ボルボが届けられたが、警察、市役所、税務署、陸運局へ行くためにその車が必要である。昨日、外来のついでに戸田の林自動車へ赴く、強賠の名義変更である。とはいえ、車検証に「車の所有ならびに使用の実態は渡辺一孝である」との一筆と押捺、担当保険会社へ提出するのだが、これで明日から車に乗られるようになる。
 大きい車である。トヨタのセルシオより幅が70ミリ広く、95ミリ背が高い。その代わり、小回りがきかない。車両総重量は2噸に近い。各種安全装備が充実されている、運転席エアバック、助手席エアバック、サイドエアバック、ABS(アンチロックブレーキ)、トラクションコントロール、前席シートベルトプリテンショナー、SIPS(側面衝撃吸収システム)、WHIPS(後部衝撃吸収リクライニング機構付きフロントシート、DSTC(ダイナミック・スタビリティ&トラクション・コントロール)、IC/インフレータブルカーテン等々、このような車に乗るのは当然はじめてである。
 ボルボ固有のブレーキのことだが、S80のブレーキはフロントにアルミ製対向4ポッドキャリパーを装備している。出力が高くなれば、相応のブレーキが必要になる。申し分のない車である。

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