外連味のない政治家 | 一考
大阪の橋本市長が政治家からのリタイアを発表した。ラルボーの云う最良の意味でのアマトゥールの引退である。
横浜市政は、神奈川県との二重行政解消のため、県の持つ権限や事務などを横浜市に移譲し、より効率のよい市政運営を行うことが出来るよう「横浜特別自治市」構想を掲げている。全国で10の政令指定都市が特別自治市を目指してい、橋本の云う東京23区のような特別区の設置を目指しているところはひとつもない。
要するに、特別自治市構想とは県税市税をまとめて市で頂戴しようとするもので、近隣の自治体や行政区への再分配を考慮する県の為事をなし崩しにするものである。
大阪で60代、70代の高齢者が都構想に反対した理由は、大阪市で支払った税金が隣接する他の自治体へ流用されるのを防ぐためと捉えるのが正しい。しかし、住民エゴを利用し、地方自治を損得勘定だけで割り切って良いものだろうか。
横浜市は特別自治市に邁進し、名古屋市は中京都構想を掲げる。そうした二分化のどちらを選択するのか、民意は常に間違えた結果を選んでいる。