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2014年08月 アーカイブ


2014年08月24日

子持ちと飯持  | 一考   

 周さんが小樽の居酒屋でルッツとイイダコを食べたらしい。季節外れだが、いまでは年中食べられる。ルッツは今では札幌や小樽など都会で食べられるようになったが、わたしが北海道へ行っていた1990年代初頭は浜益周辺でしか食べられなかった。
 イイダコの旬は12~3月。卵が米粒状をしていることから、イイダコは「飯蛸」と書く。卵をもった魚は「子持ち」だが、イイダコの場合は「いい持ち」と呼ぶ。明石と淡路島が著名な産地。北海道はミズダコの真子で、醤油漬けもしくはおでんで頂戴する。おでんには他にイカの白子、サケの白子、タチ(すけだち)、タツ(まだち)・カニ・ツブなどの海産物がある。
 蛸の子に関しては、産卵前の子と産卵後の子について当掲示板で何度も書いている。産卵後の子は海藤華(かいとうげ)と云い、三大珍味のひとつと思っている。

 周さんにとって飯蛸ははじめてだったようだが、子持ちの烏賊は東京で食していらっしゃるようである。子持ちで知られるのはケンサキイカとヤリイカ、どちらも似ているが、ケンサキは2本の触手が長いので、簡単に識別できる。共にアオリイカと並ぶ高級イカ、真子を持つのは春先。当掲示板で触れているシロイカは山陰で夏に獲れるケンサキイカのこと。
 ヤリイカは毎年、春先になると産卵のため 陸に近づき定置網で水揚げされる。比較的小さ目の体に目一杯卵を抱いてい、焼くよりも煮付けがお薦め。


2014年08月19日

空き家  | 一考   

 隣が引越した。今時分空き家になると、来年の春まで借り手がない。それよりもお隣さん、多くの家具を捨てて行った。テーブル、椅子、クーラー、扇風機、照明機器、物干し竿、ファクシミリなどなどである。細々したものを何点か頂戴したが、そのうちタイガー炊飯ジャーは重宝している。
 いままで使っていたものと比して、ずいぶんと高級品で、白米、早炊き、玄米、分づき、おかゆ、無洗米、炊込み、おこわ、ピラフ、おこげごはんが炊けるようである。さらに蒸し調理からパン発酵やパン焼きができるとある。釜は土鍋コーティングのih炊飯ジャー(5.5合炊き) 、2007年製。20年以上使ってきた古い炊飯ジャーを代わりに捨てた。
 米の銘柄が変わるもしくは新米になったとき、水の分量は変わる。炊飯ジャーが変わったときはそれ以上に水の調整が必要になる。前の釜と比べて1割強ふやしたのだが、いまだ水の量は定まらない。火力の差が影響しているのだと思う。次回はうまく行くだろう。

 夥しい荷物を捨てて行くのは実家への転居のようである。そうでなければ、5年足らずのクーラーを破棄するはずがないだろう。


2014年08月16日

道産の珍味  |  一考

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 周さんが仕事で北海道へ出掛けているらしい。飲み屋を紹介したいのだが、たとえ北海道であろうと、わたしは都会には興味がない。従って、季節外れの珍味を引き合わせる。
 刺身または炒め物として、なまら旨いものに浜益の珍味ルッツがある。日本海側の浜で、秋から冬にかけて海がしけた後、浜に打ち上げられる。ゴカイやミミズの仲間で、正式名称を「ユムシ」といい、磯の香と貝のようなこりこりした歯ごたえが特徴。冷凍や三升漬けにして年中食べられる。

 同じ石狩の初夏の高級珍味としてハマボウフウ(「懐石と低残渣」で浜防風について触れている)は忘れられない。噛むとセリ科特有の清々しい風味が口に拡がる。香味野菜は酢味噌和えや天麩羅にこそ相応しい。
 初夏の味でもう一品。苫小牧のアブラコ(関西で云うアブラメ、関東ではアイナメ)とクロソイは美味。本州のそれよりもコクを深く感じる。
 今年は打瀬舟漁による野付湾シマエビが不漁。7月に解禁される羅臼町のブドウエビ(一匹1000円以上する)ほどではないが、ボタンエビと値段は変わらない。シマエビの漁期は6月中旬~7月中旬と10月中旬~11月上旬の年2回。ちなみに、冷凍シマエビの浜茹には赤穂塩が用いられている。


2014年08月15日

油かす  |  一考

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 引越してから油かすを屡々購入する。油かすとは、食肉から食用油脂を抽出した残滓を利用した食品だが、東京では見たことがない。牛、馬、豚、鯨、鶏など、さまざまな油かすがあるが、わたしがここで云うのは、牛の小腸を熱して牛脂を取り出したもので、お好み焼きやうどんの具として広く用いられる。
 中上健次に倣って被差別部落を「路地」と呼称する上原善広は油かすを「被差別部落のソウルフード」と呼ぶ。大阪河内のかすうどん、富士宮やきそば、長野のおたぐり、広島のせんじがら、おでんのコロなどは良く知られる。
 昔の神戸のお好み焼きには必ず油かすが香り付けに這入っていたが、最近は這入っていないものが多くなった。本来安価なものだったが、東京にいた15年のあいだに高級品になってしまった。

 http://cookpad.com/search/%E6%B2%B9%E3%81%8B%E3%81%99


2014年08月14日

少年犯罪  | 一考   

 テレビのニュース番組がワイドショー化し、グルメスポット紹介や芸能ニュースばかりになったのはともかく、芸人が政治や経済から世事万般について語るのには困惑させられる。この傾向は関東より関西に顕著である。
 昨今、佐世保同級生殺人事件の父親の責任を問う声があれこれと囂しい。それに呼応して父親が自己弁護と取られかねない意見を陳述しているのはいただけない。マスコミ雀の一連のさえずりなど捨て置けば良いのである。そもそも彼女は病んでいるのであって、病の責任なんぞ、例え親と云えど取られるものではない。仮に娘が重度の癌に罹ったとして、それが親の責任だとでも云うのだろうか。
 彼女は知的で、すこぶる論理的である。通常云うところの論理とは、当然と思われている仮説すなわち前提や俗識、健全で実用的とされる常識などによってひどく歪められている。ところが、彼女は病んでいるがゆえに、因果性は意味をなさず、論理は時として奔放なまでに疾駆する。かかる自由人は社会のために隔離するしかないのだが、わが国の法体系でそれが可能かどうか、早晩、医療少年院から出てくることになる。

 管賀江留郎さんのウェブサイトは十全に吟味されている。佐世保のような案件は戦前の方が遙かに多かったようである。

 http://kangaeru.s59.xrea.com/ijou.htm

 管賀さんの著書「戦前の少年犯罪」には「戦前は小学生の人殺しや、少年の親殺し、動機の不可解な異常犯罪が続発していた。なぜ、あの時代に教育勅語と修身が必要だったのか?戦前の道徳崩壊の凄まじさが膨大な実証データによって明らかにされる。学者もジャーナリストも政治家も、真実を知らずに妄想の教育論、でたらめな日本論を語っていた!」とある。

 国民の多数が求めているとは云え、ジャーナリストでもない人間がニュースキャスター(英語ではニュースアンカー)という立場で、常識を振り翳し、知った風なコメントを呟くのに辟易しているのはわたしだけではあるまい。
 何事によらず決まりごとが優先されるわが国にあって、不条理そのものと評するしかない彼女のような存在は許されない。それはよろしいが、責任を周りに振るのは見苦しい。コメントを呟いているニュースキャスターこそが、彼女の精神の苗床であり、責任の元締なのかもしれない。


2014年08月13日

クーラー再起動  | 一考   

 盆休みだからか、病院の帰り、2号線の渋滞に嵌まってしまい、1時間のところに2時間半を費やした。クーラーを修理したくて急いでいたのだが。
 この3日間、クーラーは動かない。取扱説明書を探しているのだが、見付からない。電源ランプの点滅なので、室外機でなくエアコン本体(室内ユニット)の方である。フィルターの掃除、リセットなど、考えられることは試みたが、うまく行かない。面倒だが、室内機のカバーを外すしかなさそうである。
 内部のスイッチをあれこれ触っていると動き出した。理由は分からずじまいだが、動けばそれで良い。今のわたしにクーラーは要らない、ただし食欲はなくなる。室温が下がると覿面に腹が減る。

 血液検査はいたって良好、クレアチニンは1.74。このまま1.6まで下がると嬉しいのだが。医師から相当水分を摂っていますね、と云われる。1日4リットルは無理だが、2リットルは確実に飲んでいる。免疫抑制剤のグラセプターを4.5ミリグラムから5ミリグラムへ増量。神戸へ引っ越してから薬は細かく変動している。


2014年08月11日

お好み焼き  |  一考

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 ウィキペディアの「ノート:にくてん」ではさまざまなな検証がなされている。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88:%E3%81%AB%E3%81%8F%E3%81%A6%E3%82%93

 2009年10月の「湊川」でニクテン横町と書いたことを思い出した。にくてん横町とは俗称であって、そのような地名があったわけではない。ごく一部の人たちが勝手に名付けて用いていた。その中にあって、今なお営業を続けているお好み焼き屋に「とみちゃん」(昭和25年創業)がある。

 「神戸・湊川公園南側。お好み焼き「一ソ十(いそじゆう)」。平谷ひでのさん(58)の鮮やかなテコさばきに目がくぎ付けになった。
 さらりと、「もう何十年もやってますから」。
 花街・福原の老舗鉄板焼き「美丁(よしちよう)」で働いていた。店は芸妓さんや旦那衆に愛されたが、阪神・淡路大震災で閉じた。
 芸妓さんにせがまれたときにだけ作ったという“裏メニュー”の「甘焼き」。卵、粉に砂糖とバニラエッセンスを混ぜ、鉄板に薄く伸ばす。手前から奥へくるっと巻く。
 ソースのにおいの立ち込める店内に甘い香りが広がる。花街の情緒を、目と鼻で堪能する 」

 上記は過去神戸新聞に掲載されたもの。前記「とみちゃん」と「一ソ十」は是非行ってみたい。神戸のお好み焼きは大阪のそれとはまるで異なる。まず、ソースはオリバーソース、オリバーソースは震災までは兵庫区松本通りにあった。焼き上げたお好み焼きへ鰹節やマヨネーズのようなトッピングはなにも加えない。
 何はともあれ、下記の豚粉焼きの写真をご覧あれ。

 http://blog.goo.ne.jp/goo8823-h/e/030b263eecbd86d42915ecc947c3f391

 小振りのお好み焼きをさらに小さくしたのがねぎ焼き。昭和20年代、30年代の神戸のお好み焼き屋はどこでもメニューに加えていた。粉を薄くひき、多量のねぎと少量の牛すじ煮込み(ぼっかけ)を置き、醤油を引いて上記写真のように畳み込む。どこまでも粋な食べ物だった。

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