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2018年11月10日

サイクルパーツ一考  

 川口真世さんの自転車のフレームはタンゲNo.1〈肉厚0.8mm〉である。ボトムブラケットやヘッドパーツを作っているのはタンゲ精機。丹下鉄工所〈現・タンゲコーポレーション〉はプレステージやNo.1からNo.5に至るクロモリのダブルバテッドシームレスパイプのメーカー。自社でもフレームを作ってい、プレステージとNo.1はレース用のフレームパイプだった。
 クラシックなWレバータイプのクロモリフレームに最新のコンポーネントやパーツは付けられない。わたしは栄輪業、杉野鉄工(現スギノテクノ)のクランク、吉貝機械金属のブレーキやヘッドパーツ、三ヶ島製作所のペダルなどの共通ブランドサンツアーのファンだが、今サンツアーでコンポを組もうとすれば非常に高価になる。そこでシマノ600アルテグラの最初期タイプを買った。枕頭式のキャリパブレーキ、Wレバーはインデックスタイプ〈フリクションの方が良いのだが〉である。ただし、メンテナンスがまったくなされておらず、RDのプーリーはぴくりとも動かない。なにかを巻き込んで顚倒し、そのまま廃車にされたパーツである。わたしにとっては修理のしがいがあろうというもの。そのプーリーと70年代後半のシマノのBB、そして彼女の体躯に合わせたハンドルバーとステムを購入しなければならない。

追記
 ハブはカンパレコード、ヘッドパーツはサンツアーのシュパーブを用いる予定。

2018年11月09日

銀河鉄道へシングルモルト一考  

 ですぺら閉店に伴い、日高さんの行き場所がなくなった。そこでスリーナインビル6階の「銀河鉄道」へラフロイグ他、3本のシングルモルトを届けた。売価をですぺらと同じにするのが条件である。明日の土曜日は日高さんがいらっしゃると思う。わたしも11時前後に顔を出す予定。
 いずれポート・エレンやブローラを持って行こうかと思っている。前者はキングズバリーの16年、後者はダンカン・テイラーの27年もの、決して旨くはないが、共に蒸留所本来の香味を有すると定評のあるボトルである。ただし、こちらは客があってのはなしである。
 銀河鉄道はカラオケ喫茶である。従って横でおっさんががなり立てるのはやむを得ない。しかしママは湯川書房の元編集者で湯川の内情を知り尽くした女性である。要するに、関西の出版史を語るに欠かせないのである。吉行淳之介の書冊も3度制作している、吉行に対する彼女の意見を訊いてみたいと思っている。

2018年11月07日

ゆりこさんからメール一考

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マスターお元気ですか?

昨夜、マスターお勧めの「一とく」さんに
初めて行ってきました(^^)
美味しいお魚をたくさん頂きました!
ありがとうございました☆

とのコメントが添えられている。
 最終日は「一とく」さんから大量のはも寿司の差し入れがあった。井筒典久さんの差し入れだが、丹甫の料理、マルヨネの焼き豚と併せておいしく頂戴した。ですぺらの鍵を返却して1週間になるが、結構な思い出がまたひとつ増えた。

軽四の車検更新一考  

 区役所の担当者と相談し、軽四の車検を更新した。ついでにオートバイの修理を済ませた。いつもながら毎日自動車に迷惑をおかけした。お礼にもならないが、娘さんの自転車を組むことにした。自転車を組み立てるのは30年ぶりである。細かいパーツが必要になるので加古川のマツイじてんしゃ館へ出掛ける予定。
 重度身障者や生活保護を受けている者が車を持つのに役所が反対する理由を訊ねたが、任意保険はおろか自賠責にすら這入らないケースが多いようである。それが事実だとするなら、恐ろしく想う、人身事故を起こした折にどのように処理するのであろうか。

2018年10月30日

余命とはなんぞや一考  

 医師から危篤と云われれば、通常は死ぬ。ところがわたしは死ななかった。余命宣告にしても今回が3度目である。EPO治療をはじめておいて余命はないだろうと思う。末期腎不全は1箇月ほどで確実に死ぬ、待ったなしである。それゆえ血液透析、腎移植と延命治療がつづいた。腎移植にしても根治療法ではない、姑息的治療や対症療法の一種である。
 数度の危篤状態を経験して分かったのはひとの命の儚さである。実にあっけないものである。死ぬのも致し方ないとの思いと同時に、このようなことで死ぬのかなあとの疑問が常につきまとう。おそらくその疑問がわたしの命を存えさせているのであろう。
 ただ、今回は身体のダメージがいままでになく大きい。EPO治療によって赤血球数が好転したところで到底1キロは歩かれないに違いない。もっとも北海道の山野を走り回り歩きまわっている夢は頻繁にみる。

芳紀なる方一考  

 本日、大家の濱西さんと立会人が同席し、店舗の鍵を返却した。これでですぺらは永遠になくなった。ところで、ですぺらの臨終を看取った方にいまひとり、妙齢の女性がいらした。看板を取り外し、休憩していたところ、店先に女性がたたずんでいる。声をかけるとですぺらはこちらですかと応える。来店したかったのだが間に合わなかったという。名前も存じ上げないが、ジュンク堂書店の方らしい。わたしは20代の頃、ジュンク堂書店や紀伊國屋書店梅田店の立ち上げにいささかの関わりを持った。よって多くの知己がいた。ですぺらの掉尾がジュンク堂の女性によって飾られたのは奇縁であり、嬉しく思う。

2018年10月24日

鈴木達朗さんの写真一考

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 久しぶりに感動する写真と出遭った。生きることに意味や意義があるとは思っていないが、それでも生きるしかなかった零落者の無念、無慚が過不足なく描かれている。すぐれた写真である。

全盲の顧客一考  

 障害者には身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者が含まれる。1996年(平成8年)に優生保護法は、母体保護法に名称が変更され、優生思想を名目とした妊娠中絶を認める法規定は削除。2013年(平成25年)、国会で「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が成立、2016年(平成28年)4月1日に施行。
 当掲示板で障害者について触れたことはない。1万人の障害者がいれば1万通りの障害がある。要するに、一般論としての障害の概念が掴めないからである。書くことにとどまらず、話すことすらわたしは避けてきた。大方のひとは自分の障害については多弁になるが他人の障害については無口になる。要するに、自己の障害が客体化されていないのである。
 ですぺら明石でさまざまなひとと出会った。そのなかでもどうしても忘れられない方がいらっしゃる。名は井筒紀子〈みちこ〉さん、全盲である。視力に障害があればこそ、ウイスキーの香味にかんしてはプロ顔負けの非凡さを有している。目明きはラベルで飲み、銘柄で判断する。彼女はまったく異なる、先入観がなにもないのである。それゆえ、わたしはウイスキーの説明は一切しない。蒸留年、ボトリング年、熟成年数、使用した樽の種類、蒸留所名、その地域、そういった御託は何の役にも立たない。彼女が飲んでその香りを佳しとし、喉を過ぎゆく液体を旨いと思うかどうか、唯々それだけである。彼女を通して、問われているのは常にわたし自身なのである。わたしにとって最高の顧客、それが井筒紀子さんだった。
 彼女となら障害について自由闊達にはなしができた。彼女のなかで障害が客体化されているからである。障害者の自死についてすらはなしは及んだ。彼女が自らの障害を克服するに払ったであろう苦衷の大きさに思いを致したい。それゆえ、不味いウイスキーは出されない、間違いは許されない、個々の個性を十二分に発揮した樽を選ぶためにわたしは全力を傾注した。バーテンであることにわたしははじめて悦びを感じたのである。

 ウイスキーに限らないが、飲めば飲むほどに好みは霧散してゆく。繰り返すが、ウイスキーを味わうとはどういうことか、その基本をわたしは彼女から教わった。20年前はボトラーズボトルしかなかった。ボトラーズのシングルモルトはシングルカスクである、一樽ごとに香味は異なる。碌に飲みもせず、飲む地域や銘柄を決めるなどもってのほかである。

追記
 お名前を掲げるに井筒典久さんの許可を得た。閉店に際し、彼女のことはどうしても書いておきたかった。井筒家に深甚の謝意を表したい。

2018年10月23日

無事終了一考  

 日曜日、周さんが冷凍庫を拙宅へ運んでくださった。月曜日中に食料品を拙宅へ運び、ウイスキーの梱包材料を店へ運んだ。2日ほど休んでから愈々引っ越しである。
 神戸新聞にですぺらの住所が掲載されたので、小荷物、手紙の類いが多く寄せられた。またメールをたくさん頂戴した。一切返事は認めていないが、取り込み中ゆえ。どうかご勘辨いただきたい。内緒ではないのでこちらに住所を掲げておく。ただし、わたしは手紙を書かないのでよろしく。

 渡辺一考
  〒651-2137
  神戸市西区玉津町出合37-1-206

追記
 早速、迷惑メールが殺到したので、一部を削除する。

2018年10月17日

大山伸一郎さん撮影一考

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髪の毛がなくなってきたのと入れ歯を拒否しているため90歳に見えると女房に言われてしまった。

最終日一考  

 店の営業は19日まで、20日は予約客のみ。詳細は分からないが、親しいお客が仕出しを頼んでくださるそうな。わたしはバスで出勤の予定。

ですぺら店仕舞い一考

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 16日の神戸新聞夕刊へ田中真治さんが書いてくださった。シングルモルトに一家言お持ちで、掲載してくださったことよりも彼と知り合えたことの方が嬉しい。個性を持った非凡な方がわたしは大好きなのである。
  https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201810/0011735582.shtml

2018/10/16 11:35神戸新聞NEXT

美酒と文学夜ごと語り24年 伝説の編集者のバー閉店へ

 「ですぺら」という名のバーが兵庫県明石市にある。シングルモルトウイスキーの、通には知られた専門店だ。主は渡辺一考さん(71)。1970年代の「コーベブックス」を皮切りに、美麗な造本で愛書家をうならせてきた伝説の編集者だ。美酒と文学を夜ごと語って24年、「ぼちぼち店じまいの季節」と渡辺さん。20日、看板の明かりが惜しまれつつ消える。
 「シングルモルトは一樽ずつ味が違うわけでしょ。人間だってそうで、個性がある方が面白いじゃない」
 ずらりと並んだボトルを背に、渡辺さんがそれぞれの醸造所や熟成樽について解説し、味の特徴を語る。今は約100種類だが、その10倍を置いていた時期も。吟味された品ぞろえに、客が「見たことのないボトルばかり」と声を上げる。
 編集者としても個性的な本を手掛けた。吉岡実さんの詩集「薬玉」は、姫路の職人による表紙の子牛革の染めだけで1年を費やし、手すき和紙を求めて京都・黒谷の産地に通い、「作るのに数年かかった」。吉岡さんの特装本の中でも最も豪華と評される1冊だが、「過去の仕事に興味はない」と店に飾ることもない。
 神戸の福原に生まれた。中学時代から古書店に入り浸り、料理人の修業を積みながら、孤高の銅版画家・山本六三さんらと交友。72年に入社した書店「コーベブックス」でタロット展など催事の企画を成功させると、74年に出版部を興し、3年後に「南柯書局」として独立した。
 酒友でもある博覧強記の文学者澁澤龍彦さんや種村季弘さんらの協力で、知られざる幻想文学を出版。三橋敏雄さんら新興俳句の旗手の句集を編み、俳句史の刷新を試みた。俳人の永田耕衣さん、詩人の多田智満子さんら地元の偉才の作品も世に送り、読書人の注目を集めた。
 だが、理想の本作りには費用がかさみ、出版活動は休止。「接客はできないが酒の話はできる」と、関西では珍しかったモルトウイスキーやベルギービールをそろえ、94年に西明石で始めた店が「ですぺら」だ。
 2000年に東京・赤坂へ移転。旧知の作家らも訪れ、文学ファンが集った。それが、故郷に戻ることになったのは、腎不全を発症したためだった。腎移植後の回復を待ち、店を再開したのが昨年2月。「リハビリにちょうどいい」と思っていたが、今夏に体調を崩したこともあり、幕引きを決めた。
 「まだしばらくは生きられると思っている」と渡辺さん。酒や書物、趣味のオートバイや自転車、昔の神戸の盛り場などについて記してきたインターネットの「ですぺら」掲示板は閉店後も続ける。「書きたいことはいろいろとある」と執筆に専念する予定だ。
 ですぺら(明石市鍛治屋町1の3、TEL078・940・6818)は午後7時から午前2時まで営業。(田中真治)

2018年10月10日

エポジン皮下注一考  

 ヘマトクリット(血液中に占める血球の容積率)が改善しない。医師がエポ〈エリスロポエチンのこと、骨髄中の赤芽球系前駆細胞に作用し、赤血球への分化と増殖を促進する特効薬〉を打ちましょうかという。戸田中央では輸血とエポは最小限にしましょうとのことで、久しぶりの注射である。赤ん坊が必ず泣き出す痛い皮下注射である。
 年内に500メートルといわず、1キロは歩けるようになりたい。それもあってこのところ牛乳を多量に飲み、B12 500mcgを毎日服用している。そして4〜5キロほどペダルを漕ぎたいのである。

2018年10月09日

携帯不通一考  

 携帯電話の電池切れ、3日ほど不通になります。店の電話をご利用ください。
  〒673-0884
  兵庫県明石市鍛治屋町1-3 濱西ビル1階3 ですぺら
  TEL:080-3219-6221

2018年09月30日

一億総白痴化一考  

 貴乃花が引退するとかいう会見を見ていて、自らの非を認めようとしない彼のプライドの高さ、言い換えれば被害者意識しか持たない日本人の典型を見た思いがした。かつて理事会の席でゴッドファーザーよろしくマフィアのような格好でふんぞり返っていたのを思い出す。見苦しいまでにふて腐れた自己顕示欲、改革と云いながら、自分が理事長になるのが当然という権力亡者、大相撲版現首相とでもいうべき神がかったファシスト気質の御仁である。
 相撲などというものはプロレス同様格闘技であって決して神事なのではない。後世の有象無象が取って付けた権威付けに他ならない。神事だと宣うのなら白鵬を関取として況んや横綱として土俵に上げるのはおかしいし、かち上げや張り手を禁じるなどもってのほかである。

 正義とかファクトは相対的なものであって、視る側の立ち位置もしくは時代によってどうにでも流転する。わが国のごとく歴史修正主義に基づく歴史観を国民が支持しているような場合は特に改竄が顕著である。中華民族や朝鮮民族が内包する複雑な思想は、国家=国民の境界が自明な日本人には到底理解できないであろう。隣国にあっては国家は民に向かって鉄砲を構えるものとして理解されている。よって国民は政府を信用していない。歴代の大統領が悲惨な目に遭うのはやむを得ない。
 昨今、中、朝が攻めてくるとの妄想に首相以下臣民に至るまでがどっぷりと浸っている。戦争や内戦がしばらくないとひとは諍いを求めるようである。ましてや戦争を経験した政治家がいなくなった。平和呆けとは現今の武力を崇めるひとたちを指す言葉であろう。310万人の犠牲によって得た平和憲法を慈しみ大切にしているのは一人天皇陛下だけではあるまいか。臣民と前述した、国家ならぬ、時の政府に忠誠の義務を持つなどあってはならないことである。

2018年09月13日

貧血とサプリメント一考  

 栄養補助食品もしくは健康補助食品といわれるビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブなどが何の役にも立たないのは良く分かっている。医師も決して薦めない。しかし、病院で処方される鉄剤は非ヘム鉄なので、胃痛や吐き気がひどい。そこで生まれてはじめてのサプリメントとなった。気休めであることはいうまでもない。
 購入したのはトンプソンのビタミンB12 500mcg 90粒[海外直送品] と小林製薬のヘム鉄 葉酸 ビタミンB12の2種である。他の商品でも良く、選んだ理由はなにもない。医薬品と異なり、鉄分の用量は10分の1以下。たいして効果は望まれないが、身体への負担はまったくない。なんとかしてヘモグロビン値を少しでも上げたいのである。
 貧血は血液の赤血球の中にあるヘモグロビンという血色素が減少したために起こる。ヘモグロビンは身体の組織に酸素を運ぶなど、重要な役割を担っているため、減少するとさまざまな組織が酸欠状態になる。結果、「顔色が悪い」「全身倦怠感」「立ちくらみ」「胸痛」「動悸」「息切れ」などさまざまな症状を起こす。エリスロポエチンを打てば良いのは分かっているが、値が高いのと腎性貧血の場合、ヘモグロビン値が30あれば治療は必要ないとされる。
 もっかの夢は500メートル歩くことと自転車に乗られるようになること。

追記
 血液の酸素運搬能の増加により持久力を増強させることを目的としたエリスロポイエチンによる血液ドーピングはツール・ド・フランスにおいて多用された。もっとも、最近では機械ドーピングになったようだが、モーターアシストと記述すべきである。ちなみに、人力自転車で出した世界記録は時速296キロ。最高速チャレンジの聖地ボンネビル・スピードウェイでアメリカ人女性デニス・ミューラー=コレネクさんによって達成された。時速333キロとの記録もあるが、こちらはロケットエンジン付きなので問題外。

蕎麦の実の浅漬け〈2003年11月06日〉一考  

 蕎麦の実の外皮を取り去った(丸抜き)ものを蕎麦米といいます。徳島、愛媛、山形では干した大根の葉や生姜、椎茸、牛蒡などとともに雑炊にしていただきます。三好郡の祖谷地方や美馬郡あたりの山村の蕎麦米は特に知られています。また新潟や山形の一部では蕎麦米の浅漬けが酒の肴として食されます。江戸期の蕎麦百珍にもそのレシピが書かれ、蕎麦通には馴染みの食べ物です。
 ところが東京へ来て以来、蕎麦屋で蕎麦の実の浅漬けに出会ったことがございません。そして検索をかけて驚いたのですが、ネット上に浅漬けの記述がないのです。どうやら東京の蕎麦好きにとって興味の対象は蕎麦切りであって、懐石としての蕎麦はうっちゃられているようです。もとを正せば、蕎麦が名をなしたのは懐石料理で採り上げられたからなのです。もう少し料理人が差配する蕎麦懐石にも目を向けていただきたいものです。
 さて、その蕎麦米の浅漬けのもっとも簡単な作り方を書いておきます。所要時間は二時間以内、末尾に購入先も記載しておきます。

 一 しかるべき量の蕎麦米を一時間ほど水に晒した後、水切り。
 二 白出汁に酒と微量の酢と塩を加え煮立てます。そこへ蕎麦米を入れて七分から十分とろ火で炊き、再度水切り。
 注意事項
 白出汁はインスタントの出しの素で結構ですが、その場合は塩は不要です。
 酒は全量の五分の一から四分の一ぐらい。間違っても吟醸酒は用いないように。
 酢は水四合にティースプーン一杯といった感じ。
 蕎麦の実が水を吸って三倍ぐらいに膨らみますので、だし汁は潤沢に用意してください。
 三 冷ました蕎麦米を密閉容器に入れ、三分の二ぐらいまで浅漬けの素を入れます。そうするとあら不思議、三十分で出来上がりです。

 蕎麦好きにはそのプチプチ感が堪らないのですが、にべもない香味であるのも事実、カタルシスからはほど遠いと思われる向きには鷹の爪の微塵切りを一緒に漬け込むのをお薦めします。ただし、微量にしてください。

追記
 上記文章が契機になって外山時男さんと知り合った。八重洲で三日月との蕎麦屋を営む風変わりな御仁だった。彼との蕎麦談義は抱腹絶倒ものだったが、そちらは掲示板を読まれたい。今回、「蕎麦の実の浅漬け」を再録したのは日高さんが食したいと所望されたからである。日持ちしないので、日時を決めて作る予定。

2018年09月11日

安井健司さん来店一考  

 世界三大貴腐ワインはフランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ。共に、はちみつの香りと甘さを内包するので、果糖やブドウ糖をかけて食べるような塩分の強い料理と好相性を持つとされる、すなわちブルーチーズの類いである。しかし、わたしの病気にはブルーチーズと塩は法度、それどころかブルーチーズは死に繋がる。
 東京では通じない関西弁ランキングに、
第1位 遠慮のかたまり
第2位 蚊にかまれる
第3位 ぐねる
第4位 アテ
第5位 いがむ
があるそうな。アテはつまみ、肴、酒菜のことで、かつて羊羹などの和菓子は日本酒のアテとして開発された。甘さを甘さで打ち消すということで、発想が欧州のそれとは真逆である。チョコレートとワインは合わないとされてきたが、それは双方のポリフェノールの渋みや酸味が層をなし雑味を形成するからである。合わないのは赤ワインであって、ドイツワインそれも貴腐ワインは消息が異なる。それこそ、分大の羊羹をアテに貴腐ワインを飲みたいものである。
 先日、安井健司さん来店。失礼ながら、当初わたしは安井さんと気付かなかった。初対面でもう少しお年を召した方とおもっていたからである。わたしに飲まそうとアッペンハイムのグレス トロッケン ベーレン アウスレーゼをはじめ、3種の白ワインをわざわざクーラーボックスを担いで持ってこられた。他はラインヘッセンのヴェストホーフェン ショイレーベ とバーデンのキーファー ショイレーベである。この内、ヴェストホーフェンだったと思うが、2年の樽詰めを経たワインでドイツには珍しいワインである。ドイツワインはブドウの香味を活かすためにステンレスタンクで熟成される。樽を用いると樽由来の余計な香りがワインに移るからである。この消息はウイスキーにもいえる。昨今のマッカラン、グレンファークラス、サントリーのようなフレンチオークのシェリー樽を熟成に用いたウイスキーはシェリーの渋みのみが強調されてウイスキー本来の香味が活かされていない。謂わば、下卑た酒になってしまっている。アメリカンオークのシェリー樽に留めていただきたいものである。
 フランスのソーテルヌ・バルザックは共にボルドーの貴腐ワイン。ボルドーゆえ、ブルゴーニュと違ってネゴシアンが介在する。わたしが飲んだのもサントリー扱いのカルヴェのワイン、印象は不味いの一言。トカイは3プットニョシユしか飲んでおらず、エッセンシアなどは飲んでいない。エッセンシアは圧搾機にかけず自然の重みで搾り出された果汁を自然発酵させたもの、日本酒の雫酒と似ている。ソーテルヌと比して、ドイツでは絞った果汁をかなりきれいに清澄してから醗酵させる。ドイツの貴腐ワインのピュアなイメージ、喨々たる香味はそこから来ている。
 貴腐ワインの原点は蜂蜜酒ではないかと思っていた。人類最古の酒で、ディオニューソスはもとは蜂蜜酒の神であったといわれている。ビールやワインの登場後も蜂蜜酒はヨーロッパにおいて地酒として愛飲されている。ところが、安井さんによるとその二者はまったく関係ないとのこと。訊いてみるものである。わたしは手に負えない、かなわないひとが大好きである。わたしにない知識を山とお持ちだからである。字義通りのプライドとかこだわりをわたしは持たない、というよりは信じない。こだわりでなく、飲んでいるうちに自然と身についてくる香味へのおもい、または鍛えられてこそ生じる旨い不味いの基準といったものがある。それを安井さんはお持ちである。貴腐ワインを飲むべくして生まれてきたような御仁なのである。

2018年09月10日

ありがとうございました長谷川  

予想外の貴腐ワインに始まり、モルトを飲みつつ一考さんの縦横無尽なお話を楽しんでいるうち、あっという間に過ぎた5時間余でした。これが最後と思うと去りがたく、すっかり晩くなってしまったことをお詫びします。いただいた幾多の美酒のなかでも、やはりSMSのタリスカー1979はとびきり旨く、永らく記憶に残るボトルとなりそうです。

思えば今回はですぺら閉店を知って、矢も盾もたまらず明石再訪を決めたものです。また突然のお願いにもかかわらず、吉岡実の詩稿「来てみれば秋~」を見せてくださり、本当にありがとうございました。赤坂ですぺらへ行くたびに見惚れていたものですが、当時撮った写真をいつしか失くしてしまい、何とかもう一度目にしたいと希っていました。奇しくも初秋の訪問となった今回、改めて撮らせていただいた写真は大切にするつもりです。

実は翌朝も明石で下車し、「ですぺら」の佇まいを目に焼き付けました。続いて向かった神戸では、前回行かれなかったG線~にしむら珈琲店を巡りました。あいにく終日の雨でしたが、いきおい耕衣句「コーヒ店永遠にあり秋の雨」を、ひいては一考さんが銀花に寄稿された「括弧で括られた〈引用〉への旅」を想起しつつの町歩きとなりました。

あまり感傷的になることのない私ですが、今回のですぺら詣ではどこか切ない旅の時間となりました。赤坂時代を含め微々たる回数ながら、一考さんのお話を伺いながら飲む酒は本当に愉しいものでした。酒や書物について教えていただいたことは数知れず、得がたい時間だったと思います。ですぺらの灯が消えるのは本当に残念ですが、今後も掲示板でご謦咳に接します。

追伸:名残惜しさゆえか、お店の椅子(奥から2番目の席?)に扇子を忘れてきたようです。使っていただいても構わないのですが、いずれまたヤフオクで落札させていただく機会もあろうかと思いますので、ご不要であればその際に同梱をお願いできますでしょうか。
なお持ち帰ったボディントンエール~チリのカベルネ1985も早速いただきました。前者はクリーミーながらも雑味のないほろ苦さ、後者はカシスジャムの如き芳醇な風味を篤と堪能しました。帰宅後も続く美酒の教えに、重ねてお礼を申し上げます。

2018年09月06日

高潮一考  

 前項で店に風雨が吹き込みと書いたが、高潮によって下水が溢れたのが理由だった。跡が残っていたので計ると29センチの浸水だった。ですぺらがある桜町界隈は海抜ゼロメートル地帯、にもかかわらず防潮堤や水門などは整備されていない。21号は20号より大きな被害をもたらしたが、ですぺらに限っては前回の被害の方がひどかった。もっとも、事前の準備が功を奏したのだが。
 夕6時、風が収まるのを待ってオートバイをとばした。案にたがわずブレーカーは落ちていた。3時間ほど店にいたが、どうせ客の来店はないだろうと帰宅。隣のほそかわの看板がもげかけていたのが気になる。

2018年08月25日

イタリアの靴一考  

 川口真世さんにイタリア製サイクルシューズを謹呈した。日本のレディスサイズの24.5センチはアメリカの7 1/2、イギリスの5 1/2、フランスの37、イタリアの39である。彼女の足は24センチ、故にイタリアサイズなら39もしくは40になる。それほどに、日本人の足は大きい。大きいというより正確には甲が高く幅が広いのである。長さが恰度であれば甲が痛くて這入らない。真世さんの足が大きいといっているのでない。西洋人のそれと比してのはなしである。
 わたしに這入らない靴だから真世さんにどうかしらと思ったのである。それと開店の折に頂戴した焼き物のお礼もある。喜んでいただけたようで嬉しい。
 ペダルが必要である。こちらはサンツアーのシェパーブ、極東のプロエース、三ヶ島のシルバントラックあたりが良いのだが、いずれも高い。気長に探そうと思っている。

台風余波一考  

 台風の余波で店はメチャクチャ、店履きの靴が濡れて玄関に転がっている。まるで闖入者が荒らしたかのようである。風雨が店内にまで吹き込むとは思ってもみなかった。片付けはしたが、氷がない。電源が落ちて冷凍庫内のものは一部を除いて溶けてしまっている。このような場合、真っ先に溶けるのが氷である。ひとかけらもないのである。これでは営業はできない。困ったものである。
 バックバーの最下段の引き戸内部がびしょ濡れである。香辛料はじめ、さまざまなものが這入っているのだが、どうやらお釈迦のようである。しかしそこまでは手が回らない。客席の掃除だけで疲れてしまった。状況が分かっているのなら朝早くから出勤したのだが。隣のカラオケはがなり立てているが、無事だったのだろうか。

 風が強く、オートバイはすこぶる危険。ふらふらと蹌踉けながら走っている。

2018年08月24日

血液検査の結果一考

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 水曜日は血液検査。3ページ分の検査結果のうち、1ページ目の上半分と2ページ目の下段の一部を掲載する。プレビューに内蔵されている拡大鏡なら簡単に見られる。一部思わしくないのとクレアチニンがやや上昇している。
 薬だが、随分と話し合った結果、ナフトピジルを中止した。降圧剤もさることながら、ナフトピジルの副作用に起立性低血圧に基づくめまい、立ちくらみ等があらわれるケースが多い。効用に、降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意し、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行うと書かれている。ちなみに、ナフトピジルは排尿を促進させる薬である。
 降圧剤の一部、オルメテック20ミリグラムを10ミリグラムへ下げたのはいうまでもない。ただし、血圧が元に戻るまで服用は控えている。

追記
 外食は極力控え、食事制限を設けているため、AST、ALT、γ-GTP、ビリルビン、コレステロール、HbA1cなどは正常値である。酒とアイスクリームを含む甘いものにも量的制限を設けているので問題の生じようはずがない。血糖値、尿糖値にわずかでも変化があった場合は摂取を遮断している。外食にあたるが、寿司とフランスパンを食べたいので、その他の塩は理由の如何を問わず断っている。焼き肉や魚介類のフライ、ポテトフライ、カレーやシチューにすら塩は用いない。ソースや醤油、マヨネーズやドレッシングも使わず、二杯酢とポン酢を専ら用いている。ただし、拙宅の二杯酢は白だしで3倍に薄めている。
 移植腎によってカリウムから解放されたのが最もうれしい。生野菜とフルーツ類が食べられるようになった。これ以上の喜びがあろうか。

2018年08月21日

長谷川さんへ一考  

 このところ書き込みを遠慮していたが、その後の病症について一言。7月29日に入浴中に気分が悪くなり、周章てて風呂を出た。以来調子が戻らず、8月6日に倒れた。予兆はあったわけで、理由は血液の圧倒的な不足にある。輸血は極力避けるようにと戸田の医師から云われているので、こちらへ引っ越してから輸血はしていない。移植腎が女房のものであり、リンパ球クロスマッチテスト陽性だった。予後の拒絶反応がひどい場合を医師は「燃える」というが、約三分の一は空襲にあって焼け爛れ、腎機能はますます限定された。そこへ持ってきて免疫不全状態に伴うサイトメガロウイルス感染症による消化器官からの下血で悩まされたのである。要するに、移植腎が満足に機能していないことを云っておきたい。
 8月6日と7日は店を休んだ。12日に若干体調が戻り入浴。2週間ぶりの入浴だが、汗をかかないので身体が汚れたとの意識はない。16日から食欲が戻り、もっか体重は増えつつある。19日に再度入浴し、異常のないことを確認。1日25錠の投薬を再開、それまでは免疫抑制剤のみの服用にとどめた。

 ですぺら閉店についてだが、契約期間は10月末日まで、店の片付けに日数がかかるので営業は20日までとしたい。長谷川さんからは何度も連絡をいただき恐縮している。
 最後の仕事とおもっていたが、体調不備につき、このような結果となった。この上はしかるべき公的扶助制度を利用し、人生からは引退するつもりである。発症以来、執拗粘ってきたが、年貢の納め時がやってきたようである。

2018年08月19日

牛乳について一考  

 過日、「らんこし・ふるさとの丘」のソフトクリームとカップアイスについて書いた。ソフトクリームは乳脂肪分よりも無脂固形分にこだわった製法で、シャーベットのようなざらざらした食感を持つ。生乳で拵えたソフトクリームは通常、食した後に水が欲しくなるものだが、「らんこし・ふるさとの丘」のそれは、後味が実にさわやかである。
 それと真逆なのがハーゲンダッツで、生産しているタカナシ乳業は浜中町の酪農家と契約を結び、乳脂肪分4.0の牛乳を用いている(通常の牛乳は3.7)。牛乳から水分と乳脂肪分を除いたものが無脂乳固形分、牛乳から水分と無脂乳固形分を除いたものが乳脂肪分。無脂乳固形分はたんぱく質、炭水化物、カルシウム、ビタミン、ミネラルなど、私たちが牛乳に期待する大切な栄養素を含んでい、筋肉や骨を作る材料、要するに健康維持に欠かせない成分。他方、脂肪分が多いほど、コクのある味わいになる。
 わが国では乳脂肪分の高い牛乳が持て囃されるが、わたしは無脂乳固形分が多い加工乳や乳飲料を好む。ちなみにフランスやドイツの牛乳は長期常温保存のものが一般的である。わが国のLL牛乳(ロングライフ)と同じだが、異なる点は欧州では冷蔵保存牛乳が少数派で、多数は賞味期限が3箇月から半年のLL牛乳である。そして乳脂肪分3.6パーセント以上が赤キャップ、1.5から1.8パーセントが青キャップ、0.5パーセント以下が緑キャップと分かれているが、一般に消費されるのは青いキャップの低脂肪乳である。わたしも低脂肪乳の方が身体に負担がなく良いと思っている。

2018年08月07日

体調崩す一考  

 来住さん来店、グレン・キース、ポート・エレンと飲まれたのは良いが、ラフロイグの註文にラガヴーリンを用意したり、ミキシンググラスを割ったり、呂律が回らなくなるなど、失神直前に追い込まれた。来住さんに謝罪し、玄関灯を切り、のれんを仕舞ったのはいうまでもない。
 来住さんに抱きかかえられるようにしてトイレへ直行、気を喪ったときの用意に女房に電話を架けた。過去の経験から血圧が70ほどあるのを確認、60を切ると失神だが、ぎりぎりのところで、維持できそうな気がした。オートバイを置いたまま、息子の車で家まで送ってもらう。蒲団に崩れ落ちて1時まで昏睡状態。1時半に血圧を測ったところ101の45、ここまで戻れば大丈夫である。それにしても、来住さんに迷惑をおかけした。申し訳なく思う。
 暑さでもって食欲と体調が急速に崩れつつある。こればかりはどうにもならない。

2018年08月05日

扇翠一考  

 戸井田さんが3連荘(レンチャン)でいらした。忝く思う。彼が和食を食べたいというので、同じ鍛治屋町の扇翠を紹介した。白だしの取り方で定評のある店である。彼はハモを食したようだが、当然、ハモ料理はハモで出汁を取る。ハモに鰹だと興醒めである。割烹は料理に応じて白だしを細かく作り分ける、わたしも10代の頃は幾通りもの出汁を作っていた。鯛や蛤の潮汁は夙に知られるが、カワハギの汁(あら汁のカテゴリーに属する)も旨い。用いる調味料はいずれも塩のみ、吸口に木の芽を浮かべる程度である。吸い物には醤油などを用いるが、潮は塩だけ、まったくの別物である。

 東京のラーメンがアゴブームの火付けらしいが、最近、料理屋でマグロやアゴで出汁を取る店が増えている。素人料理ならなにもいわないが、これはいただけない。ゴールデン街のナベサンはアゴで出汁を取っていた。恰度、三平汁のような趣で、北海道の日本海側の郷土料理だった。根菜が多く這入っていて酒の仕上げによかったが、わたしは頂戴していない。子供の頃からアゴだけは遠慮願っている。先日、来住さん来店、彼が勤めている料亭もアゴを用いるといって怒っていたが、確かにアゴが持つ臭みには品というものがまったくない。同じ煮干しを使うならいりこの方が品があって断然旨い。妙なものが流行る時代になった。

2018年08月02日

パキラ一考  

 ギアナ地方を出自とするパキラを300円で買ってきた。玄関にほったらかしている(放置の意)。1日1回水をやっているが、一月ほどしてぐんぐん芽を伸ばしはじめた。植え替えをしないといけないのだが、捨て置いている。
 その鉢の横から雑草が生えてきた。植物には疎くなんの花だかさっぱり分からないが、花を咲かせたのでそちらにも水をやり続けている。
 同じ生き物だが、犬と違って植物は枯れたところで後悔はもたらさない。ひとは勝手なものである。

1日1食一考  

 7月に這入ってから1日1食が続く。これは無理をして続けている、放っておけば1食すら守られない、半ば強制的に食べている。拙宅のクーラーは就寝時は30度、昼間は29度に設定している。ところが、この温度で食事をすると目眩がする。ですぺらの室温は25度、この差が身体を狂わせているのかもしれない。
 食欲のないときでも寿司か魚なら食べられる、と思って545円をはたいてハモを買ってきた。明石では落としが多く、湯引きは少ない。まな板を傾けてハモの切り身を置き、熱湯をかけて冷水につける。芯は生のままというのが湯引きである。落としは鍋に落とし込むところから来ている。面倒なので落としにするのであろうが、頂けない作法である。湯引きで食べるといっても、三切れもあれば十分、残りはフライにして冷凍庫へ。

2018年08月01日

ヨーロッパの熱波一考  

 ベルリンでは7月3日以来30度以上の日が続き、5日には37.8度と猛烈な暑さになった。ベルリンの7月の最高気温の平年値は23.7度、よって身体に堪えるような暑さになっていると考えられる。ジュネーブでは7月に入ってから30度を超え、7月6日には37.9度を観測。ジュネーブの7月の最高気温の平年値は22.2度。一年で最も高い8月でも、25度くらいまでしか上がらないので異常な暑さといえる。ヨーロッパの地下室の平均温度は15度から18度の間といわれているが、今年はドイツやポーランドでも30度近くまで上がっている。
 スペインではさらに暑さが厳しく、セビリアで44度、コルドバで43度と40度超え。スペインの中でも暑さの厳しい地域とはいえ、7月の最高気温の平年値は35〜36度である。スペインでは5月にもバレンシアで42度を超えたので、厳しい暑さが再びやって来たといえる。
 7月1日にはイギリスで、7月としては最も暑い36.7度を記録。例年は最も暑い日でも20度前半の国なのだが、ロンドンではこの一週間ほど雨も降らず猛暑続き、芝生が枯れたり暑さに耐えかねて自販機の炭酸飲料が破裂するなどの被害が出ている。
 ここ毎日、ポレチュに限らずクロアチア全土にて記録的な猛暑日が続いている。クロアチアからのニュースによると、現在クロアチアは「ヨーロッパで一番暑い国」なのだとか。ドゥブロヴニクでは昨日の朝、まだ午前8時だというのに早くも気温は33度もあり、週末にかけてまだまだ暑い日が続く模様で、ダルマチア地方は日中40度を超えることも予想されている。

 欧州では基本ワインもビールも常温で飲む。共に酒屋の玄関に積み上げて売っている。自販機はあくまでも自販機であって、わが国のように冷やしたりしない。ところが、今年の熱波に堪えかねて、ドイツでは冷やしたビールが登場、さすがにワインは冷やさないが、ビールは15度ぐらいにまで下げた商品が持て囃されている。これを機会にヨーロッパでも日本やアメリカのように冷やして飲む習慣がはじまるのかもしれない。

(AFP時事)
 世界各地で異常な猛暑が続く中、欧州も連日、異例の熱波襲来に見舞われている。8月2日に45.2度に達したポルトガル中部アルベガで4日、これをさらに上回る46.8度を記録。観光客に人気のスペイン南部コルドバでも44.0度前後に達した。
 高温と乾燥によりポルトガル南部で森林火災が発生し、住民が避難を余儀なくされた。AFP通信によると、消防隊約740人が出動し、航空機11機が消火作業に当たった。
 フランスでは、熱波の影響で原子炉4基が運転を停止した。電力会社によれば、原子炉は川の水を冷却水として使って再び放水しているが、この過程で川の水温が上昇し、気温がさらに高くなるのを防ぐための措置という。
 オランダ国内の高速道路はアスファルトが高温で溶けたことで、一部が閉鎖に追い込まれた。イタリアのメディアは、同国で熱中症による死者が出ていると報じた。

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