レイアウトが崩れる方・右メニューが表示されない方: >>シンプル・レイアウトへ

« 明石旬菜よもぎ | メイン | 差別と伝統 »

耳鼻科の検査   一考   

 

 病院生活が長かったので、消毒液と小便の入り混じった臭いには慣れている。ところが耳鼻科はまるで異なる。排泄物の臭いの代わりに、カラメルを焼いたような臭いがする。同じ病院で科が変われば臭いまでも変わることに気づかされた。耳鼻科の隣は精神科と神経科、この一角は不思議な香りに包まれている。まるで駄菓子屋の雰囲気である。
 聴音検査のあと、少々重い金属製の目隠し(写真機)をして暗闇の一点を眺める。そのままの姿勢で首を仰け反らせて、右へ左へと視線を泳がせる。三半規管に異常があれば、瞳孔が定まらない筈である、わたしの三半規管は正常である。
 恰度、一箇月前、ひどい目眩に襲われた。三日間つづき、20数度引っ繰り返った。あるときは前へ、あるときは後方へお構いなしに打っ倒れる。怪我こそなかったが、店は開店以来、はじめて休んでしまった。泌尿器科の主治医に云わせると、再発は必至、耳鼻科と脳の毛細血管の検査はした方が良いとのこと。院内紹介の場合、複数の科に罹ろうが費用は変わらず400円、それよりなにより他の外来患者を差し置いて、優先的に診てもらえる。ちなみに、薬も院内処方にしてもらっている。従って、そちらの費用も込みでの400円である。わたしが服用する免疫抑制剤は月に38万円である。透析治療よりは安いが、既に3000万円を超えている。臓器移植手術のときは国保非対応の薬が多かったので、1000万円ほど自腹をきった。医師が見かねて違法を承知の混合診療で対応してくださったのである。

 耳鼻科の医師曰く、あなたの指摘通り、左側はやや難聴、とつおいつするところですが、まだ補聴器はいらないでしょう。ただ、音楽はなにを聴いてもモノラルになりますが。難聴も目眩も老いから来るものです。特に天候不順と目眩は密接な関わりがあります。睡眠は十分にとってください、と。それと大事なことですが、老いてからの検査の有効期間は半年、わたしにしても、今日の身体検査で異常がなくても明日心筋梗塞で死ぬやもしれず、くれぐれも注意してください。特にMRIとMRAは安全ですから頻繁に撮ってください、とのありがたいお言葉を後に泌尿器科へ戻った。次回の診察は5週間後。


←次の記事
「差別と伝統」 
前の記事→
 「明石旬菜よもぎ」

ですぺら掲示板2.0トップページへ戻る

このページについて...

2018年04月12日 17:21に投稿された記事のページです。

次の記事←
差別と伝統

前の記事→
明石旬菜よもぎ

他にも
  • メインページ
  • アーカイブページ

  • も見てください。

    アーカイブ

    ケータイで見るなら...


    Google
    別ウィンドウ(orタブ)開きます。

    牛込櫻会館(掲示板1.0他)内
    ですぺらHP(掲示板2.0他)内
    Powered by
    Movable Type 3.34