久しぶりですね。あなたほど詳しくはないのですが、わたしも暫く運送屋で働いていたものですから分かっています。周さんは普通の倉庫と書かれていますが、北関東ならびに東北の方の某大手運送会社(東京への集積所)では野積みでブルーシートを被せていました。夏場などブルーシートの下は80度から90度になります。そのような沸騰したワインを業務店で適温に冷やしたからといって、旨いといいながら飲む無神経さが分かりません。
一ツ木通り時代にはワインの運送会社は2社しかなく、その内の1社の女社長が常連客だったのです。彼女からはいろいろ伺いました。今度旨いワインが這入るが、インポーターはどこ、販売される酒屋はどことどこといった具合です。わが国に這入るすべてのワインを掌握なさっていました。大半は銀座の百貨店ですが、酒屋では田中屋が這入っていたのはいうまでもありません。呆れかえったのは東京でベスト3に這入る有名ワインショップ2店が上述の某大手運送会社を使っていたことです。
もうひとつ云っておきたいのは、知られた酒屋はセラーや冷蔵庫をずらっと並べながら、夜は電源を落とします。どことは申しませんが、余計に電気代がかかることすらご存じないようで、二重三重に呆れかえりました。ワインに限らず、酒は常温で飲むものであって、決して冷したり氷を入れたりするものではないのです。もっとも香味が生きるのは常温だと確く信じています。
ですぺらのマグナムボトルは2種あってひとつはサンジョヴェーゼ、いまひとつはサンジョヴェーゼにメルローとカベルネを少量加えたものです。ミディアムですが、ボジョレーヌヴォーのガメよりよほど旨いと思います。