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長谷川大輔さんとノックドゥー(ノックデュー)   一考   

 

 赤坂のですぺらのお客だった長谷川大輔さん来店。わたしは彼のことをなにひとつ知らないのだが、今回の来店でいくらか分かった。いくらかと申したのは元々客のプライベートなことは問い質さない。どこでなにをしていらっしゃろうと、どのような属性をお持ちであろうが、attributeであれpropertyであれ、余計なことに首を突っ込む必要はないと心得ている。ですぺらでのかかわりは酒にはじまり酒に終わる。とは申せ、71歳の誕生日を祝っていただくと素直に嬉しい。そういう歳になったのである。
 彼がわたしが過去著したものをお持ちだったのには驚かされた。過ぎ去ったことに興味はないが、わたしが知らないものが含まれていて微笑ましく思った。このような形でなにかが引き継がれてゆくとするなら、それも本懐なのかもしれない。
 彼は文学に興味があるようである。詩を書かれていたとのことだが、過去形でなく、これからも書いていただきたいと願っている。先般申し上げたとおり、ウイスキーも詩もわたしにとっては同日に語るべき対象である。

 長谷川さんがいらした翌日、西明石時代の客4人を連れて岸本さんが来られた。頻繁にいらしていた客だそうだが、わたしに記憶はない。申し訳ない言い方だが、記憶がなければ記憶を新たに造るような晤語をこれからぜひ望みたい。お付き合いいただいた女性のことすら忘れるような無責任きわまりない「ノイズ」のごとき存在である、なにぶん寛容にお願いしたい。

 モリソン傘下のデュワー・ラトレーのノックドゥー8年、2009年蒸溜、バーボンフィニッシュを土産に持っていらっしゃった。本品の6年ものが同じモリソン傘下のモリソン&マッカイからカーンモア・ストリクトリーリミテッドとして頒されている。前者はカスクストレングス、後者はホグスヘッドの加水タイプ。蒸溜所の個性がはっきりと表れているのは加水タイプだが、美味なのは13箇月ファーストフィルバーボンフィニッシュをかけたカスクストレングスである。フェノール香といってもよいが、天然のバニリン香とその甘さが後味に残る。もっとも、メドウサイド・ブレンディングからボトリングされたザ・モルトマン、ノックドゥー10年、2007年蒸溜はシェリーカスクゆえ、ボディが厚くさらに旨い。いずれにせよ3点共、オフィシャルボトルのアンノックよりは遙かに美味である。長谷川さんに感謝申し上げる。


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2018年02月06日 02:03に投稿された記事のページです。

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