中村漁業部の中村さんにとば茶漬けの食し方を示唆したところ、礼にホタテ素干し200gが送られてきた。そのようなつもりでなかったので恐縮している。煮干しには淡い味付けがなされている、まるでリンゴかナラの燻蒸香のようである。細川のママと頂戴したが、大層美味。ママも感嘆なさっていた。干物に関して間違いなく中村さんは達人である。
ホタテを肴に新旧のアードベッグ10年を飲む。現行のそれと20年前のボトルである。まず、愕いたのは香りがまるで異なる。旧ボトルに顕著なシェリー香が新しいボトルにはまるでない。よく云えば甘みがなくなってスッキリ飲みやすくなったのだが、有り体に云うと深みがなくなって不味くなった。これほど違うとは思っていなかった。仕入れ先の武川蒸留酒販売の売値は4150円だが、旧ボトルには2万円の価値がある。それほど異なるのである。ラベルがまったく同じなので、並べて飲まないと識別できないが。