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天童大人さんと   一考   

 

 「稲葉真弓さん」の全文をフェイスブックへ転載した。文中、「天童さんにぜひお読み頂きたい」と書いた。天童大人との遣り取りをこちらへ転載する。

天童 大人
一考さん。有難うございます。稲葉さんと貴方の具合が悪いから、励ましに行こうと都合をつけて伺えてよかったです。貴方から、稲葉真弓をと言われながら、面識がなく、繋がらなかったご縁が詩人の山口真理子さんから、是非誘ってあげての言葉から、直に電話をして、話し言葉の中のタバコの吸い過ぎと酒の飲み過ぎの聲の中に、光る言葉の聲を聴いて、鍛えたら良いと直識し、誘ったのですよ。3回目までは、聲に疑心暗鬼でしたが、4回目から、詩作品や短編、エッセイなどを聲に乗せ始めました。そうして、川端康成賞受賞、それからは受賞のラッシュ!最後の1年余りは、病気を知らされて無言を貫き、亡くなられた翌朝、一番で、高橋睦郎さんから、稲葉さんが亡くなったけど、知っていた?の問いに、稲葉真弓との約定なので、お詫びしました。いや、稲葉真弓のような、さっぱりしていて、華があるひとは作家や詩人の中にも居ませんね。

渡辺 一考
川田絢音さんとは第一詩集上梓の折から、稲葉真弓さんとも第一詩集からのお付き合いでした。あなたは事情をご存じですが、わたしは編輯者だったので、プライベートなことはなにも書かれません。もどかしく思うのですが、致し方ございません。あなたが真弓さんと連れ立っていらしたときは嬉しかったのです。彼女のしわがれた声に潜むひたむきさにこころ惹かれ続けていたのです。天童さんとも長いお付き合いになりました。十代からですものね。身体にはくれぐれもお気をつけてください。

天童 大人
有難うございます。最初は、神田、田村書店で会い、その後、渋谷の恋文横丁に在った、ドジョウ汁を飲みながら歓談しましたね。貴方の板前の頃から知っているのを吉岡実さんが知り、驚いていました。書肆山田の鈴木一民とは、丹波に山で剣術の稽古をして下りてきた朝早く、貴方の家で初めて会い、一緒に大阪まで電車でした。ところで、川田絢音の第1詩集『空の時間』も貴方に教えて頂き、探し出しました。体も痛んでいますが、聲は撃ち込み続けなくてはなりません。稲葉真弓と約束で、Projetを、2000回、3000回と続けて行ってほしいと!

渡辺 一考
川田絢音さんというより、わたしにとっては「あーちゃん」だったのです。二人で十代の頃、大阪本町の日仏会館へフランス語を習いに行きました。当時から彼女は欧州へ行く準備を着々と進めていました。「空の時間」の上梓によって、神戸というより日本の詩人に失意を覚えたのです。イタリアへ旅立つ前の彼女の人生は奇想天外なものでした。何時か書こうと思いつつ、あまりにもプライベートなことばかりで書かれません。本人が個人的なことは避けていますので。
それにしても、多田さんや稲葉さんとと会わせたかったのですが、それだけが残念です。多田智満子とよく似た、鼻に抜けた声であなたのいう撃ち込みを期待しているのですが。一度、交渉してみてくださいな。

天童 大人
それは、面白いですね。『空の時間』、足穂が男では、と言われたことを覚えています。ゆっくりとトライしてみましょう。稲葉真弓に替わる逸材ですから、聲を鍛えたら、面白いことに為りますね。


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2017年12月20日 03:31に投稿された記事のページです。

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