2012年01月28日に「ANK療法」を書いている。以下が全文だが、入院中に書いている。
日本では健康保険適用となる手術や化学療法が広く行われる。また、保険適用外の薬の使用や免疫細胞療法も、自費で負担すれば自由(自由診療)である。しかし、「混合診療規制」により、自由診療を併用すると、保険が利くはずの検査や治療も全額自費負担とされ、標準治療の部分は、免疫細胞療法以上の莫大な出費を強いられてしまう。これが、一般病院で未認可の新薬やANK療法などをなかなか使えない理由のひとつである。せっかく、投与量とタイミングを自在にコントロールできる培養技術が日本人研究家の手で完成、実用化されたにもかかわらず・・・
との記事があった。現在、TPP交渉で問題になっている箇所のひとつである。アメリカ側の言い分は、混合診療を認めろとの至って単純なものだが、わが国はどうあっても、混合診療にすると全額保険適用から外すという。
標準治療だけでは「延命」が目的化している。「CAPDとTPP」で述べた問題と同じ問題がここにもある。命を第一に、健康を取り戻す治療法が目前にあるにもかかわらず。
医師の多くは標準治療のメリットも限界も知り尽くしている。しかし、一般に保険診療医は自由診療を行わないし、免疫細胞療法の実施経験を持たない。そうした医師を保護するための混合診療規制だとすれば由々しき問題である。医療を票集めに利用するのは止めたがよい、政治の道具から解放すべきである。(1月18日17時)
TPPに反対する人の真意がわたしには分からない。病人の身になって考えればTPPに賛成するしかないだろうに。それとも日本では大金持ちしか診療を受けられないとでも云うのだろうか。もしもTPPに反対するなら事前に自由診療や混合診療に関する規制を撤廃すべきである。諸外国と比して日本の薬価は高すぎる。大方の薬品メーカーや一部の保険診療医の既得権をそこまでして守って、一体なにがどうなると云うのか。免疫細胞療法や混合診療でこのところ頭を悩ましている。義憤に駆られての再録である。