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余命とはなんぞや   一考   

 

 医師から危篤と云われれば、通常は死ぬ。ところがわたしは死ななかった。余命宣告にしても今回が3度目である。EPO治療をはじめておいて余命はないだろうと思う。末期腎不全は1箇月ほどで確実に死ぬ、待ったなしである。それゆえ血液透析、腎移植と延命治療がつづいた。腎移植にしても根治療法ではない、姑息的治療や対症療法の一種である。
 数度の危篤状態を経験して分かったのはひとの命の儚さである。実にあっけないものである。死ぬのも致し方ないとの思いと同時に、このようなことで死ぬのかなあとの疑問が常につきまとう。おそらくその疑問がわたしの命を存えさせているのであろう。
 ただ、今回は身体のダメージがいままでになく大きい。EPO治療によって赤血球数が好転したところで到底1キロは歩かれないに違いない。もっとも北海道の山野を走り回り歩きまわっている夢は頻繁にみる。


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2018年10月30日 22:26に投稿された記事のページです。

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