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新入荷2点   一考   

 

 ですぺらはとにかく暇な店なので、ウイスキーが減らない。減らないまでも、日々入れ替えてはいる。これからは新入荷のウイスキーを紹介してゆこうと思う。

クラガンモア  キングズバリー   1000円
 89年蒸溜、01年ボトリング。ホグスヘッドの11年もの、46度。
 蜂蜜と柑橘系のスイートな香り、香草を食むような膨よかな味わい。水際立った切れ上がりのよさ、嫋々たる余韻。飲み口の柔らかさと豊潤なこくと香り、そのバランスのよさと華やかなフレーバーはモーツァルトのシンフォニーに例えられる。評論家マイケル・ジャクソンの採点ではマッカランに次ぐ高得点。名実共に、スペイサイドを代表する銘酒。オールド・パーとアンティクァリーのメイン原酒。
 ボトラーのキングスバリーは元イーグル・サムという会社名でキングスバリー・シリーズを発売している。社名もそれにならいキングスバリーと改称され、本拠地もキャンベルタウンからアバディーン、そしてロンドンへ移された。現在ではワインと蒸留酒全般を扱う。
 ボトラーのケイデンヘッド社の子会社。着色、添加は一切行わず、濾過はペーパー・フィルターのみ使用。すべてがシングル・カスクであり、蒸留年月日、瓶詰年月日、樽の種類等、モルトの性格を識るに必要な項目はラベルに記載されている。なお、ラベルに著されたテイスティング・ノートは鑑定家ジム・マレーの手になるもの。

グレンロッシー マクギボン  1000円
 プロヴァナンスの一本。89年蒸溜、00年ボトリング。10年もの、43度。
 プロヴァナンスとはグラスゴーのインデペンデント・ボトラー、ダグラス・マクギボン社のコレクションの総称。
 なんといっても清々しい白檀の香りが最大の特徴。糖蜜と干し草の匂い、フレッシュでドライな喉ごし、麦芽とシェリー香のアクセントを得て、フィニッシュは徐々にスパイシーに。リンクウッドやロイヤル・ロッホナガーと共にソフィスティケーテッドなウイスキーとして識られる。
 ボトラーのダグラス・マクギボンは1949年、グラスゴーで組織された瓶詰業者。蒸留所の作業に携わった職人の末裔による同族会社にして、ダグラス・レイン社の系列。広大な熟成庫を持ち、60年代以降、色付けとチル・フィルターを拒み、「プロヴァナンス」の名のもとにコレクションを頒布。特にアイラ島の蒸留所とは太いパイプを持つ。「クライズデール」同様、熟成年数の若いモルトが中心だが、共に品質のよさでは一頭地を出す。「マクギボン・プレミアム・リザーヴ」とのブレンデッド・スコッチも頒している。割水を施した低アルコールのモルト・ウィスキーをマクギボン社より、プリファード・ストレングスもしくはカスク・ストレングスをダグラス・レイン社と割り振りしている。しかし中にはカスクストレングスもあって、ジョン・ミルロイ・セレクションのポート・エレンは傑出したボトルである。


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2017年05月16日 20:56に投稿された記事のページです。

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