西明石のバー、ノットホール (Knot hole)ヘ挨拶に出掛ける。西明石でですぺらをはじめた20年前は世話になった。モルトウィスキーを置く店は今では増えたが、当時はですぺら以外ではノットホールしかなかった。
往時は Knot hole であってノットホールではなかった。確かめるとマスターはネット上でいつの間にかノットホールにされてしまった、どうでも良いので捨て置いている、と。確かに、名前や屋号の誤表記は気分の良いものでないが、どうでも良いに違いない。
営業時間が20時からと遅いので、ですぺらが終わってから明け方までよく飲みに行った。料理は挽肉のピザとガーリックトーストぐらいだが、それで結構。飲みに行くところであって、食べ処ではない。
先日は自家用車(自転車)で出掛けたが、マスターの立岩さんと昔話になった。かつて愛子さんと共にオービスで捕まって三箇月間の免許停止を命じられた。「一般道で30km以上、高速道路であれば40km以上の速度超過」(ちなみに80キロオーバー)で最高金額の10万円の罰金だった。その三箇月の間、自転車通勤で押し通したが、乗るのはロードレーサー、泥酔運転に適した自転車でない。西明石から明石間を10数回顚倒を繰り返しながらの帰宅である。こういう時は両脚がべったり地面に付くママチャリが恋しくなる。
立岩さんによると愛子さんがいなくなったあと、別の愛子さんがですぺらへ来たらしい。二代目愛子さんはわたしの影響でラガヴーリンを愛飲。その後結婚し、ノットホールの近くに住むという。失礼ながら、わたしには二代目愛子さんの記憶がない。
亡くなられた太田さんが懐かしいと立岩さん。ですぺら創立時のはなしができる、わたしにとっては得がたい店である。