ご指名を頂いて感謝しております。一つだけ伊東康雄氏の本について弁護したいと思います。奥様が激怒された「冒頭」、大阪人なら「又、言うてるわ」で済むところ、関東の方は、「真に」受けた、冗談が判らなかった。行きつけの喫茶店「ホルン」様でこの手の「冗談」を連発、しかし「おち」がありまして、「俺は軟派と見られるがほんまは硬派や」と申して居りました。
冗談が好きなのもほどほどで、小川国夫さんに名づけて頂いた、ご子息の事まで「言うもの」ですから、小生は「なんぼなんでも止めなさい」と注意しました。(小生年長故) 湯川さんの悩みの種、ご子息の学校での「行動」は近年「病気の一種」と解明されています。
湯川書房が御幸町から河原町三條の事務所に移る際、仲間でお手伝いを、トラックを運転して来たご子息が、「父が大変お世話になりまして」と立派な挨拶をされました。
伊東氏より大阪での人たちの「感想文」を集めと言われ、小生が集めて氏に渡しましたが、一向に出す気配なく、仕方なく小生がワープロに残っていたファイルで作成し、「文集」に製本して、書いて下さった方々に配布、「自分の書いた文」が初めて活字になったと喜ばれた方もありました。
京都に移られた後、ホルン様で当時のお客様にお会いすると、よく「湯川さんはどうされてますか」とお尋ねを受けまして、小生は執事ではありませんと言いながら「相変わらず、金が、金がないと言いながら、元気にやって居られるようです」と答えるのが常でした。今、小生が京都に参りますと遺跡後に出来た、「珈琲直」さんに立ち寄るのが小生の京都道です。