ニュースでは27センチらしいが、拙宅の駐車場の積雪は30センチを超えている。丸二日は車を動かせまい。この積雪だと投票率は下がり、細川護煕候補は落選するに違いない。
脱原発に関し、大方の政治家は10兆円の貿易赤字がまるで原油のせいであるかのように喧伝するが、2012年と比して2013年の原油の輸入量は減っている。3.11以前と比しても増えた金額は最大1兆3000億円。しかもそれは為替が理由であって、円高から円安に振ったアベノミクスに責任がある。
それもこれも平成の全権委任法と云われる国家戦略特区法案の目眩ましではないかと思われる。国家戦略特区法案と比べると、秘密保護法や環太平洋連携協定などは赤子のようなものである。にもかかわらず、反対の声はついぞ聞こえなかった。国家戦略特区法案は徹底した中央集権化であって、地方自治体や住民が持っていた権限がことごとく国家戦略特別区諮問会議へ委ねられる。謂わば、全体主義国家への里程標と云えようか。
それにしても、今回の都知事選におけるマスコミの徹底したアンチ細川、暗黙の小泉隠しには驚かされる。原発再稼働で足並みを揃えた五大全国紙なら仕方がないのかもしれないが、細川・小泉タッグを「無責任」という一言で片付けるのは安直に過ぎる。
一方、シナリオを書いた小泉純一郎の変貌ぶりは目覚ましい。かつて権力を恣にした元首相が、「我々は不明だった。過ちを改むるに憚ることなかれ」と宣い、脱原発へと至った道程を理路整然と語る。YouTubeへ載せられた彼の演説で「夢かもしれない。しかし、夢は実現しないと思っている人が多いかもしれない。けれども、この原発ゼロの社会を作ろうという夢は、実現できる夢なんです」と。彼の脱原発は本物である。都知事選のあとも彼の運動は続く。