奥平の奥方の自転車のペダルキャップが脱落している。ペダルは極東のプロエース、国産ではもっとも傑れたペダルである。もっとも、極東はいまではサイクルパーツは作っていない。FET極東は元々は自動車関係の輸入商社、1985年頃から自転車の世界に参入し、DE-ROSA、Eddy-Mercx、CINELLIなどのロードレーサー、カンパニョーロやチネッリ、レジナ、カステリなどのヨーロッパ一流ブランドの部品やウェアーなどを取り扱うようになった。その後、2002年頃自転車の世界から撤退、自動車関連パーツに戻った。
クランクとBBのスギノ(カンパとBBのテーパーが合う、国産唯一のクランクである)、ハブの三信、ペダルの極東はわたしの世代にあっては自転車の業界を代表するパーツである。
ペダルキャップは明石なら電話一本で発注できるのだが、ここは埼玉、そこで最近売り出しの大型店舗へ行く。置いていないのは承知、註文するつもりである。「ペダルキャップを註文したいのですが」「ペダルキャップってなんですか」こちらではダストキャップと云うのかしらと思って、「ダストキャップですが」「ダストキャップってなんですか、クランクキャップのことですか」このあたりで話は諦めた。自転車の組み立ては国家試験を受けなければならない。ここの大型店舗はもぐりの業者である。
自転車とは云え、人が命を預ける乗り物である。法的規制がないのを良いことにして、自転車の最終組み立てを素人が手掛けている。これも人件費節約なのか。
極東と三ヶ島ではペダルキャップのネジの直径が異なる、わずかに極東が大きいのである。台湾のパーツメーカーVELOやALEXやwellgoなども合いそうにない。ヤフオクで調べてみると、とんでもない高値である。そこでwellgoのペダルを買った。左右セットで250g、MTB用のハイブリッドペダルである。