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血を引く   一考   

 

 リンパ球サブセットとFlow PRAの検査は女子医で行われる。血液検査と点滴静注は一緒にできるのだが、わたしの場合は採血室と処置室(点滴、注射、吸入などを専門とする)なので、毎日複数の穿刺が行われる。
 腎不全によって血管の硬化が目立つ、その硬化によって高血圧となり、注射針は素直に刺さってくれない。腕は無理なので手首もしくは甲の血管を用いる。一方、処置室の看護師は穿刺のプロである。一度刺した以上は、例え血管が採られなくても簡単には抜かない。ぐりぐりと血管を探して針を動かすことになる。
 今回は二日連続で血管を抜いてしまった。刺した瞬間にそのことは分かるのだが、わたしは黙っている。いずれ探し当てるかもしれないからである。穿刺の成功を「血を引く」と云うが、なかなか血が引かれない。やがて看護師は申し訳なさそうに、遣り直しますねと云う。通常、一人の看護師は1回の穿刺で終わる。失敗した場合、2回目は他の看護師に変わる。ところが、同じ看護師が続けると云う、根性がある。こういう看護師がわたしは好きである。何度失敗してもかまわないから頑張れよ、と思う。
 わたしの手首は内出血で痣だらけになった。しかし、毎度のことなので、気にはならない。人工透析の穿刺を思えば、こんなものは痛みに這入らない。

 それにしても、ひどい処置室だった。腎不全、糖尿、石灰化、火傷による皮膚移植等々、血管を採りにくい患者ばかりがつづく。こんな日の看護師は可哀想だなあと同情する。

追記
 血液検査は項目によって2000円から数十万円まで、検査結果が出るまで一日から一箇月までいろいろである。
 以下は関さんに。日本におけるCTの導入は東京女子医科大学病院に設置されたのがはじまり。単純CTに対して造影CTがあり、わたしが受けた特殊な造影CT撮影法としてダイナミックCTがある。CTと云ってもX線CT検査に止まらない。ポジトロン断層法(PET)や単一光子放射断層撮影(SPECT)等が含まれる。X線CTとMRIはなんども受けたが、消化管疾患が中心となったので、わたしの場合はMRIよりもCTが有用となった。MRIにはさまざまな核磁気共鳴画像法があって、撮影時間から造影剤までいろいろ。血液検査同様、値も2000円から数十万円まである。


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2013年10月25日 09:09に投稿された記事のページです。

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