簡単に入手できる(拙宅の近所のスーパーで売っているもののみ)山菜を紹介する。
3月の旬の山菜、葉山葵、蕗の薹、たらの芽、土筆、蒲公英、山葵の花芽
4月の旬の山菜、野蒜、蓬、嫁菜(嫁菜は関西のみ、関東嫁菜は食用にしない)、野蕗、蕨、雪の下、烏野豌豆、烏野豌豆(豆のみ)、虎杖、屈(草蘇鉄の方言だが、こちらの方が一般的)、根曲竹、山独活、漉油
5月の旬の山菜、谷水菜、孟宗竹、真竹、淡竹
6月の旬の山菜、蛍袋
9月の旬の山菜、石蕗、通草
10月の旬の山菜、浜防風(「懐石と低残渣」でも触れている)
1年中、旬の山菜、黒文字
良く知られる山菜の食し方、簡単なもののみ紹介する。筍に関しては、大概の料理本で糠を用いるとあるが、新しければ単に湯掻くだけで大丈夫。薄く切って塩焼きか天婦羅が美味。
古くは山菜として利用されていたものが栽培化され、現在では野菜となったもの。あるいは昔は栽培されていながら、今は山菜となったものなどさまざまである。
屈。春、芽吹いた若葉を浸し物、汁の実、天婦羅などにする。蕨や薇と比して灰汁が少ない。
通草の芽。浸し物、胡麻和え、煮物などにする。「庭訓往来」以下の諸書に見える鞍馬の木芽漬の材料の一つ。
たらの芽。独特の香りと風味があり、天婦羅や蒸焼きにする。
うるい。百合科の擬宝珠類の若い葉柄。浸し物や汁の実、和え物などにする。独特の歯触りと滑りがある。
牛尾菜の若芽。百合科の蔓植物。たらの芽と共にもっとも人気のある山菜。和蘭雉隠しに似た風味があり、茹でたり、天婦羅に。
みず。蕁麻科の多年草。食べるのは柔らかい茎と根で、茎は茹でて浸し物、和え物に、根は生のまま摺り下ろし、味噌、醤油などで調味して食べる。
とんぶり。藜科の一年草箒木の実。大根下ろしや薯蕷と合わせて醤油で食べる。形、味ともキャビアに似る。古くは地膚子と呼んで薬用にされた。