あまりの痛さに悲鳴をあげて、拙宅の近所のみさと健和病院へ、白亜の大きな建物である。もっとも、ほとんどの病院は白色に塗られているが。そこの救急外来の外科へ抛り込まれる。心電図、エコー、CT、レントゲンで胸骨の骨折と判明。上部肋骨と胸骨は隣り合っているので、さすがに識別できなかったようである。医師の結論は最短でも一箇月半は痛みに魘されると。みさとの医師は戸田中央の瀬戸口医師と随分と話し合っていた。おそらく用いる薬が抵触しないかどうかだと思う。
さて、その薬だがアセトアミノフェンを処方されるも、これならカロナールと大差ない。痛みに効きますかとの質問に、もうひとつケンタンを用意していると。
CTスキャンを撮ったが、骨折が明確に判明したのはレントゲン、それよりもCTルームに驚いた。一面がブルー一色で見渡す限り熱帯魚が描かれている。
熱帯魚の想定に、海の魚はあるまいが、鰺か笠子の一匹も泳いでおればわたしは嬉しいのに。かつて松戸から上野まで三時間と書いたが、似た状況に戻ってしまった。こういうことの繰り返しのなかに死んでゆくのかもしれぬ。