買い物を済ませた。米。牛乳、茶、寿司、刺身(鰤はらみ、鳥貝、海胆、鮪少々)、野菜等々。手術以来、はじめてジーパンを履く、這入らないかと思っていたが大丈夫。
久しぶりの日常生活。いつまで三郷に居られるか分からないが、黴菌は早く処理したい。健康なひとならなにも起こらないが、免疫がまったく失われたわたしにとっては健康人そのものがとんでもない外敵である。とりわけサイトメガロウィルスは困りもの。ちょいと身体が弱っている。
moonさんと免疫抑制剤について話し合う。毎月200万円の出費を余儀なくされた知己がいるそうな。200万円の出費を何箇月続けられるのだろうか、金の切れ目が命の切れ目である。
この消息は他人事にあらず。アメリカの薬剤購入かなわず、つい先頃複数の知己が癌を患って逝った。点滴一回分百万円と云っても、治療にあらず、単なる延命策に過ぎない。余命を金で買う、そのことについて当事者と語り合った。強面の作家が目にうっすらと涙を浮かべていた。詳細は伏せるがmoonさんもまた、免疫抑制剤もしくはその代金と長年闘ってきた。健康保険で間に合うような在り来たりの病気だと良いのだが。
隆さんから300万円なら出すよ、との電話。ありがたく伺うが、そういう問題ではなかろう。金もさることながら、それ以上にこころの問題でないだろうか。二箇月の入院は長い、腎移植がもたらした結果とその後の過程に少々疲れたと云うのが本音である。