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抗体反応   一考   

 

 わたしと同じように拒否反応が顕れ、移植後入院する患者のはなしを聞いた。大量のメドロールによってぶくぶく太る人やクレアチニンの数値が収まらず、透析の止むなきに至った患者などさまざまである。
 移植はうまくゆけば6年、拙ければ三箇月の命である。いずれにせよ、透析に戻らねばならない。わたしの場合は前記したようにクレアチニンが1.6から下がらない。0.7まで下がっても、3年後に透析に至った例もある。今云えることは明年は透析からは免れるということ。従って、明年は北海道へ旅ができる、楽しんで来ようと思っている。
 拒否反応は事前にある程度の予測はつくが、やはり顕れてみないと分からない。私の場合も事前に予測できたが、ここまで強いとは思わなかったようである。それにしても、移植を済ませながら透析に戻るのは残念であろう。東葛クリニックでもそのような例を数多く聞かされてきたが、やはり事実だった。ただし、病院で聞いたところでは、薬の飲み忘れとか服用時間が厳守されなかったという患者の自己責任に帰する問題ばかりだった。しかし事実は少々違ってい、拒否反応による不可抗力が大方を占めていた。それはそうである。移植患者が命より大切な免疫抑制剤を飲み忘れるなど起こりえないからである。クリニックの医師は薬の大事を強調するためにあのようなはなしをしたのだと思う。
 そうした患者の無念が免疫抑制剤の今日をつくっていることを忘れてはならぬ。


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2012年10月11日 16:09に投稿された記事のページです。

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