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VCG検査   一考   

 

 同性愛者もしくは性技に闌けた女性なら胃カメラを飲むのは造作のないことだろうが、普通はそうはいかない。二種類の麻酔剤を喉に塗り、痛み止めの筋肉注射をして、それですら吐き気が残るひともいる。このような検査にさえ、個体差が生じるようである。待合室で二十回目の胃カメラとの猛者と出会った。ひとを尊敬する一瞬とはこのようなときぐらいなものか。
 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と大腸消化管内視鏡検査とどちらが生理的に嫌かと問われれば、やはり上部のそれだろう。瞬間のことなどで、どうこう云うのも烏滸がましいが、胃の洗浄が苦しい、透析と同じように大量の水を注入しそして吸い出す。その折にファイバースコープが十二指腸を掻きむしる。
 大腸はまったく麻酔なしで突っ込まれたことがある。大腸に吐き気はないが、喉や胃からの吐き気はどうにもならない。大腸は術後、屁が一日中つづく。で、上部消化管にポリープや炎症などの問題はなかったようである。
 眼球検査も異常なし。ただし、目の焦点がまったく合わなくなった。四、五時間は駄目なようである。最後の頸動脈のエコー検査は時間が掛かるので、途中で寝入ってしまった。看護師は笑っていたが、検査漬けの身を気遣ってくださったようである。
 全体を判断している泌尿器科の医師によると退院が二日、三日早くなりそうである。新しく分かったことは、さらに身長が小さくなって165センチ。想像通りの蟹股であることの再確認ぐらいか。
 明日の検査はVCG、心臓エコーと擬集能採血。VCGは膀胱と前立腺の造影検査だが、カテーテルを尿管へ挿入する。わたしが最も嫌な検査である。カテーテルが深く尿管へ這入るため、大量の水を一緒に流し込む。かつて尿管バイパスを造るため内視鏡を尿道から腎臓へ入れたことがある。術後、括約筋が痲痺するため、大量の水が棹の先から溢れでて、そこら中が水浸しになる。考えただけでも怖気立つような検査だった。
 VCG検査は尿管などの検査箇所が傷つく可能性が高い。従って感染症に用いる抗生物質パセトシンを内服する。当然ムコスタも同時服用である。(1月16日18時)

追記
 想像していた検査とはまるで異なり、カテーテルを棹の先から膀胱へ突っ込むだけ。50ccづつ250ccの水を挿入、それを小水よろしく排泄するだけの検査。透析期間が一年半と短いため、膀胱はいまだ十全に機能している。50ccも這入らないケースや、膀胱から腎臓へ逆流することもあるそうな。レントゲンを撮りながらの排泄は括約筋の能力を調べる。勃起能力のチェックにもなる。医師からそちらは大丈夫と云われる。
 生理検査室というのがあって、心電図、超音波、脳波、トレッドミル、肺機能と別れている。初日の呼吸器系と書いたのは肺機能である。昨日の頸動脈と本日の心臓は共にエコー検査である。これから透析だが、明日は腹部のエコー検査。早朝の六時から三十分乃至一時間ごとのトレランGを飲んでの採血が四回つづく。入院してから連日採血である。それでなくとも貧血がひどいのに。午後は整形外科医の診察、前日の骨密度測定結果をいい渡される(骨密度は0.459、若人のそれと比して79パーセント。かろうじて骨粗鬆症は免れる)。(1月17日13時)


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2012年01月24日 18:57に投稿された記事のページです。

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