幹郎さんから為事を止めて身体の調子はどうかと訊かれた。この言葉にはいろんな意味が内包されているが、わたしは刺激がなくなったので掲示板に書くことがなにもないと応えた。思うに日々、店でさまざまな方の意見を伺う、それに託つけての書き込みだった。要は客を罵っていたようなものだが、個々の方にそれとなく分かるように仕掛けているので、罪は浅いだろう。
他人からの刺激がなくなれば自分を喧ればよさそうなものだが、それが結構難しい。翻ってクリニック乃至病に関する書き込みが増える。腎臓を病んでからわたしの人生は病と共にある。命にかかわる病気なので仕方がないと云えばそれまでだが、闘病そのものが人生となった。
その幹郎さんから連絡があって、海泡石(かいほうせき)のパイプ並びに喫煙具一式の嫁入りが決まった。ものがものだけに行き先に困っていた。幹郎さんなら持ち主として相応しい。十二日の月曜日に入院の日取りが決まれば早速お会いして手渡すつもり。