禁煙の已むなきに至ったので、拙宅の葉巻、シガーを片端から咽んでいる。結構な量があって、あと六、七十本ぐらい。喫煙具も多数あって、竹中工務店の元電算室長から吉田一穂がらみで頂戴したタンザニア産海泡石のパイプがある。多田智満子さんがキリマンジャロから持ち帰ったタンザナイトの原石同様、親しみを覚えている。その海泡石のパイプは幹郎さんに貰っていただきたいのだが、彼はパイプを嗜まない。さて、どうしようか。(海泡石のパイプについては掲示板1.0で書いた記憶があるのだが出てこない)
書肆山田の大泉史世さんから酒をよく止められましたねと云われたが、酒が止められたのだから煙草もうまく行くと信じている。もっとも、今では酒は凄まじい胃痛と吐き気をもたらす、脂汗を滴らせながら酒を飲む図はいただけない。
ニコチン中毒とアルコール中毒だが、わたしは生活環境から云って後者の方が近しい。アルコール中毒は強迫的な精神疾患であってニコチン中毒とは種を異にする。2003年度の「アルコール使用による精神及び行動の障害」による精神病院入院患者数は2,751人、ちなみに死亡率は四十パーセントである。覚醒剤中毒に準じ、禁断症状には目を背けたくなるものがある。覚醒剤同様の妄想や振戦譫妄、全身の痙攣発作(アルコール誘発性癲癇)、または幻覚症状が頻繁に現れる。神戸の福原時代、身の回りに常に五、六人はいた。ですぺらには軽度の依存症患者が二名いらしたが、「山型飲酒サイクル」にまでは移行していない。そのうちの一人は上記の方であり、いまひとりは装訂家として著名な方である。
禁煙ニコチンガム、禁煙パイプ、電子タバコなどニコチン依存症向けの禁煙グッズが多く売られている。なんぞ見繕ってこようか。