「具体性」でTPPが内包するデメリットを書いた。ISDS条項はそれほどに真剣な問題を抱えている。それゆえ、最初からISDS条項に関しては触れている。にもかかわらずTPPに賛成したのは文中で触れたとおり、医薬品から食品まで遺伝子組み換えに対する拒否反応に風穴を空けたいからに他ならない。
アメリカ、カナダ、メキシコ、ホンジュラス、コロンビア、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル、ボリビア、コスタリカ、中国、インド、パキスタン、ミャンマー、フィリピン、オーストラリア、南アフリカ、ブルキナファソ、エジプト、ポルトガル、スペイン、ドイツ、チェコ、ポーランド、スロバキア、ルーマニア、スウェーデンなどで遺伝子組み換え食品(厚労省によれば遺伝子組み換え農作物、農水省では遺伝子組換え農産物)が生産されている。
腎不全に罹るとカリウムが排泄できなくなる。血中濃度が上がりすぎると人体に重篤な悪影響を及ぼす。致死的不整脈を起こすのである。そのカリウムは、パセリや乾燥させたアンズ、粉ミルク、チョコレート、木の実(特にアーモンドとピスタチオ)、ジャガイモ、タケノコ、テンサイ、ホワイトビーンズ、バナナ、桃、栗、柿、アボカド、ダイズ、糠、トマトペースト、オレンジジュース、珈琲、茶葉などに特に多く含まれる。従って、遺伝子組み換えバイオテクノロジーによってそれらの食品からカリウムを除去すればよいのである。
ところが、わが国では国家のみならず、地方自治体が条例で遺伝子組み換え食品の生産を禁じている。要するに、わが国ではバイオテクノロジーによって作られた作物は極端に少ない。ほとんど口に這入らないと云うに等しい。普段目にするものに、フルカラーのカーネーションやサントリーのブルーの薔薇などがあるが、それらは食べ物でないからである。
遺伝子組み換え食品が国民からどれほど嫌われているかを知っている。それゆえ、遺伝子組み換え食品はその旨を明記して販売すればよい。購入者が選択すれば済むことである。それがないと困るひとも居るのである。
日本の輸入穀類の半量は既に遺伝子組換え作物で占められていると聞く。海外では病人向け食品にバイオテクノロジーが活用されている。わが国で作られないならせめて輸入の自由化を認めてほしい。取敢えずそこからしかはじまらない。
腎不全になって良く分かったのは、腎不全の大半は糖尿病患者であるということ。食生活の変化がもたらしたものだが、肥満の人は増え続けている。肥満や痛風は腎不全の予備軍だが、糖尿病になるひとはその病気に対する意識が希薄である。今後ますます蔓延してゆくに違いないのだが。