先日の一列に並んだユリカモメはこちらの写真の方が分かりやすい。もっとも、ユリカモメは必要に迫られて一列になったまでで、一列に並んだのは欄干の方かもしれない。だとするなら、欄干は真っ直ぐに並べなければならないとする人間の常識がユリカモメの行動を規制しているのかもしれない。
野田の「エフタープへの一里塚」に関する長い国会審議を聞きながら、他国への斟酌があったのは公明党と社会民主党のみ、他の政党は国内企業の既得権を強調するのみ。
減反政策と戸別補償はどちらも補償金漬けの悪法でないだろうか、遣る気のある農家が作地面積を拡げようと思っても田圃を売る農家はまったくない。先日テレビで国産米が五キロ三千円、カリフォルニア米が二百六十円、十分の一以下であると紹介していた。この二百六十円は一キロの値段だし、現行法下ではカリフォルニア米と内地米との値段差は二割から三割ほどである。かかるデタラメが反対派を勇気づけているとすれば問題である。内地米にしても、わたしは千五百円ほどの千葉産の米を買っている。だとすれば二百円の差でしかない。細かくは書かないが、タイ、ベトナム、ブラジル、オーストラリア、インドネシアなどの現地価格と比しても二倍以内がよいところである。例外はインディカ米だが、日本人は食さないであろう。いずれにせよ、このような話は水掛け論にしかならない。よって今後繰り返さない。
先般3・11に起因する薬のことを何度も書いたが、アメリカの元薬に助けられた。一日に二十三錠の薬を飲んでいるが、この内の一種を除いて他の原産国はアメリカである。山崎医師が「後発品に関して」で書かれているように、かなりいい加減な副剤を含むところの後発品を服用している。薬ではないが、オレンジやサクランボにしても、生産農家の絶滅が危惧されたものの、自由化が理由で潰れた農家は一軒もない。逆に国産のミカンもサクランボも相乗効果で売上を増やしている。
2010年七月に「 遺伝子組み替え」を書いた。同食品に関しては当掲示板で何度も触れてきたが、わたしは大賛成である。遺伝子組み換えなら品種改良と違って時間を短縮できる。例えば、腎不全の患者には低蛋白米を、カリウムを除去した茶葉はじめ、さまざまな野菜なども簡単にできる。これには国家でなく、地方自治体の条例を変えなければならない。食品ではないが、スギ花粉からも解放されるのだが。
いずれにせよ、もっとも切実な問題は規制緩和と自由化である。規制緩和によって問題が生じたなら、折々に修正すればよい。「弱者に対して寛容さがこれほどない国も珍しい」と書いたのは日本人の常識を非難しての文章である。