10月28日に書いた「大場川」を書き直した。三郷は元下総国葛飾郡、明治4年の廃藩置県により埼玉県葛飾郡となった水郷で、文中で触れたように、大小の河川や放水路、疎水が迷路のように入り組んでいて住んでいてもよく分からない。水害で被害を受けているタイ同様、高低差がないので、川の流れが掴みにくい。
自転車に乗るようになって、少しずつ理解の幅を拡げている。例えば、拙宅の前を流れる大場川は西から東へ流れている、それと並行して小合溜が流れているが、その間を幅二、三メートル足らずの土手が仕切っている。土手は異常に狭く、徒歩乃至自転車でしか行かれない。なんのための土手なのか首を傾げる。
大場川は拙宅の横を抜け、江戸川の手前で直角に曲がり北上する。江戸川と並行するわけだが、川の流れは逆である。奇妙な光景でないだろうか。大場川は三郷放水路を経て江戸川へ、小合溜は三郷と葛飾の県境を描きながら南下してやはり江戸川へ合流する。ちなみに、江戸川は天井川である。天井川であるがゆえに生じる流れの混乱なのだが、慎に分かりずらい景色である。