京都大学附属病院によりますと、死亡したのは、5日、脳死からの肝臓移植を受けた50代の男性患者です。男性は、腎臓の機能が低下していたため、移植手術のあと人工透析を受けましたが、12日、看護師が、血液中の老廃物を取り除く部品を機械に取り付けるべきところ、間違えて血液中の血漿成分を取り除く部品を医師に手渡し、医師も確認せずに取り付けたということです。男性は、このあと脱水症状を起こして意識不明となり、14日、死亡しました。部品の間違いに気付いたのは、男性が死亡したあとだということで、京大病院は、医療ミスと認めて遺族に謝罪するともに、警察に届け出ました。
とのニュースが流れた。ニュースでは吸着カラムとなっていたが、血漿分離器(アフェレシス)の間違い。要するに腎不全で透析治療を受けている患者が肝臓を患い、肝臓移植を受けたのである。
アフェレシスは赤血球、白血球、血小板以外の血液成分(血漿)を交換する器具で、透析に用いるダイアライザーとは太さも長さも用途もまるで異なる。O-157食中毒の治療などに用いられる。
かかる間違いがどうして起きたのか理解できない。しかも医師は二人いたようである。腎臓内科もしくは泌尿器科の医師なら見ただけで識別できる。透析に携る技工士か看護師がひとりでも同席していたら起きようのないミスである。京都大学附属病院でこのような基本的間違いが起こるとは。