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焼肉   一考   

 

 下世話なはなしが続く。焼肉酒家えびすの客から三人目の犠牲者が出た。溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し、人工透析治療を受けていたが死去。四月二十三日に食し、二十七日に入院したが、急性腎不全としてはあまりにも遅い。血便と激痛に襲われたのは二十六日というが、食中毒の自覚症状は食後三、四時間目からはじまる。二十四日に透析をはじめておれば助かったのではないかと思われる。
 わたしには焼肉屋を営む在日の友人が複数いる。厚労省によれば牛の生肉は存在しないと、それは兼ねてから知っている。友人に云わせると、仕入れ先との暗黙の了解だと云う。生肉で大丈夫との示唆があって、はじめてユッケを引く。従って数量限定で週に二、三回ほど、品切れの日の方が多いようである。ちなみに、ユッケには通常ランプかイチボの先端が使われる。
 一般的に和牛はAクラスだが、A-5に評価されるのは全体の十五パーセントほど。焼肉にはA-5もしくはA-4のもも肉(焼肉屋のロースとはもも肉のこと)が使われるが、神戸ビーフだと仕入れ値はグラム千五百円を下回ることはない。友人から貴方だったら二百八十円のユッケを註文するかねと逆に質問されてしまった。Bクラスの5や4でも仕入れ値は五百円ほど。問題になったユッケは売価から推して原価は八十円以下であろう。要するにどのような肉を食べさせられているかは想像がつく。
 死人を出した焼肉屋ではユッケの註文率は七十パーセントとか、一番の売れ筋商品である。そのように多量かつ上質のユッケが入手できる筈もない。さぞかし無茶な仕入れと販売をしていたと思われる。現に同店の肉の仕入先は東京板橋の大和屋商店とハンナンフーズグループ、それと地元のS館の三店。今回のユッケは大和屋商店が仕入れ先だが、主たるハンナンフーズはBSE偽装事件で夙に知られた悪質業者(Y組傘下の企業舎弟)である。利益至上主義に走る激安チェーン店の実体が垣間見られる。

追記
 激安店を支えているのは仕入れ先である。某鯨肉専門店で尾の身と称する単なる赤身が出てきて焼いて食べたのを思い起こす。また新宿の某焼肉屋でユッケを註文、肉種を確認して食べるのを止めた。客が廉いものを求める限り、このような事故はつづく。


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2011年05月05日 06:52に投稿された記事のページです。

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