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疑惑   一考   

 

 社民党の福島瑞穂党首が経済産業省から原子力安全・保安院を分離すべきだと指摘。菅首相は前向きに検討するそうである。政治家の「前向き」を信じるほど、わたしはお人好しでない。とりわけ相手が菅であれば。
 民主党は09年に公表した政策集に、原発事故など万一に備えた防災体制と実効性のある安全検査体制の確立に向け「独立性の高い安全規制委員会を創設する」と明記していた。その後、マニフェストを裏切りつづけた菅ならではの、さらなる裏切りがここにもある。
 保安院は経産省の外局である資源エネルギー庁の特別の機関として設置された。原子力利用を推進する経産省の傘下に安全規制を担う保安院があると云うのも妙なはなしである。保安院は昨今のテレビでお馴染みだが、最初に出演した頓珍漢も、今ご登場の禿面(あれはカツラである)も共に経産省のお役人。東電のカネに汚染した東大の学者連中と一緒になって原発を守ろうと必死である。真に見習うべきは、斎藤寛を学長に選んだ長崎大学の例であろう。
 新規の原発は暫くは無理にしても、既存の施設は残したいのが本音である。福島第一原発の廃炉はやむを得ないとしても、風評被害が他の原発に及ぶのを避ける、そのための大芝居がもっか進行中の計画停電である。
 停電を回避する方法はいくらでもある。例えば都心部を走る地下鉄などもそうだが、大口の電力使用者は民間のそれと比べて実に安価な料金設定になっている。それはいざというとき、使用停止になるのを断わった上での低料金である。されば、いっそ地下鉄を止めれば計画停電の要はなくなる。以前書いたように、山手線の内側は自転車か原チャリを利用すればよい。
 東電の火力、水力を含む全発電能力と首都圏の約九割の電力を賄っているJR東日本の自営の発電所の能力を天秤にかけてみれば、東電の計画停電は詐欺ではないかとの疑惑を抱くはずである。少なくとも、火力発電所の性能にはかなりの余裕が認められる。おそらく電力の重要さを、延いては原発推進の重要さを強調せんがための芝居なのである。
 先日おっきーさんと、拙宅で暖房はことごとく切っているとはなしをした。おっきーさんの会社も暖房は切っているそうな。国の行政機関も切られている、ただし国会議員の居るところを除いて。考えれば考えるほど、節電に協力するのが虚しくなってくる。JR同様、旧財閥は多くが自営の発電所を持っている。電力供給の自由化を先に議論すべきでないだろうか。
 東電本社前に数万人のデモ、沸き上がる原発止めろのシュプレヒコール。もしもそうなって今後原発の営業が成り立たないと悟れば、立ちどころに停電は中止になるに違いない。

追記
 東電の発電能力に関して一言。火力発電所の稼働率が六、七割まで伸びれば計画停電の用はなくなる。
 暖かくなれば風向きが変わる。南風になれば、汚染地域は福島や仙台に拡がる。それまでに収まると思っているのだろうが。


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2011年03月31日 20:53に投稿された記事のページです。

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