透析医療のネットワーク組織が動き、福島県いわき市周辺から約四百十人の人工透析患者が、東京都内に避難。千葉県の某病院でも、いわき市の患者三十三人を受け入れたとのニュースがあった。個人で避難した方がいて、数はさらに三十人ほど増える。このネットワークは、阪神淡路大震災の折も多数の技師、看護師を神戸へ送り込んでいる。わたしが通うクリニックの看護師も神戸へ出掛けたようである。
一方で、停電の影響で東京から多くの患者が西日本へ避難している。この七日間は停電がないが、いつ復活するか分からない。折角東京へ来ながら、停電ではどうしようもあるまい。夏になれば夥しい数の透析患者が西日本へ疎開するに違いない。
二時間半とか三時間の短縮透析をわたしも受けたが、身体が痒くなる副作用に悩まされている。そしてスタッフは睡眠不足で疲れ果てたと云う。
宮城県でカリウム性心不全で透析患者が複数亡くなった。三月十八日に「一週間透析を断つと身体中が浮腫んでくる。二週間断つと心不全や心筋梗塞で斃れる方が出る」と書いたが、看護師に云わせると二週間はもたないようである。宮城県の患者は四日目と六日目の発作だった。