透析の最中に夜の停電が中止になったのを知った。停電の予定は十五時二十分から十九時までだった。わたしは朝の部へ移ったが、夜は十九時半にはじまり、二十三時半から二十四時まで透析、それから返血だから終了は二十五時になる。スタッフの出勤は八時である。
疲れから技師のひとりが風邪を引いたが、頑張っている。声を掛けると、一日で良いから休めると癒るのだがと一言。今日は休んでくださいと応える。
透析が終わって帰りにスーパーへ寄る。案の定、水は売り切れ、そこへおばさん達があらわれて水を探している。水より珍しい商品がこのスーパーには濫れている。停電がわざわいして魚を置く店が極端に減っている、その渦中にあって豊富な魚が揃っている。ところが、水がないのを確認すると団体客はなにも買わずに出ていった。こういう人が買い占め、買い溜めをするのであろう。
二十三区の住人にとって今回の地震は他人事なのだろうか。今回のように水道水が汚染されれば水の買い占めが起こるように、どこまで行こうが授与される側でしかない。ホンダが良い例だが、工場が停電で生産停止になっているのに、二十三区はほんの一部を除いて停電と縁がない。工場や電車を除いて消費電力の四割近くは民間の消費が占めているにもかかわらず。
優先順位は工場にあるのでないだろうか、先の項目で大田区と品川区を入れたのは飛行場があり、町工場が多いからに他ならない。工場を優先させなければ経済はさらに大きなダメージを負う。ものがないと云うが、玉子、納豆、モヤシの入手が難しくなったのも理由は停電である。