六十四回目の誕生日を迎えた。計算によると、あと二回誕生日を迎えられれば御の字だそうである。よほど巧く推移して三度目がやっとだそうである。六十六歳で死のうが、六十七歳で死のうが大差はない。既に擲げた人生であって、酒は嗜めなくなったが、一日、一日を楽しく過ごしている。透析ももっかのところ、なんの苦もなく打ちすぎてゆく。今年も独りかなと思っていたが、訪人あってひとときの晤語を楽しむ。
ところで、ALSの検査と書いたが、あれはCAVI(キャビィ)検査の間違い。動脈硬化度検査で、動脈硬化の程度と狭窄、閉塞の有無、要するに高血圧、高脂血症、糖尿病などの危険因子を調べる。具体的には仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定する。簡単だが、半年毎に検査することで動脈硬化の経時的変化が分かる。