田村書店から電話があって、このところ松本へ仕入れにゆくと云う。その仕入れ先の客が人工透析に罹っている。聞くところによると、大きな透析器械だそうで、フルーツなども好きに食べてもよい、酒も好きなだけ飲んでもよいということらしい。大きな器械というのがよく分からないが、おそらくダイアライザーだと思われる。東葛クリニックではわたしは新米なので、もっとも小さなダイアライザーを使っている。いずれ大きなものに変わってゆくのだろうが、大きいほど除水能力が増す。現在用いているダイアライザーは最大二リットルの除水能力だが、わたしにはこれで十分である。除水すればその量に応じて血圧が下がる。それでなくても高い方が100しかない、これ以上の除水はわたしの場合無理である。
さて、フルーツや酒というのがさらに分からない。酒は飲んでも構わないがアルコールの分解には水が必要である。フルーツは多量のカリウムやリンが含まれる。それらはダイアライザーで除去できない。田村の客が云うにはその器械は東京だと江戸川橋のクリニックにしかないそうな。きっと既存の器械とは全く異なるもののようである。明日再度松本へゆくので、詳しく聞いてくるとのはなしだった。
透析と云っても個体差があって、元の病名も個々に異なる。わたしにその器械が使えるのかどうか、詳細を聞かなければ判断できない。でも、多少の期待はある。