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あれこれ   一考   

 

 初回透析が終わるも、結構面倒なものである。止血は自分でするのだが、シャントを潰さないように、慎重にと注文がつく。シャントは透析患者にとって命の綱だそうである。ならば病院側で処理すればよいのにと思うが、一人七分として二十人なら止血だけで百四十分掛かる計算になる。まずもって、止血は保険点数に這入らないようである。
 「入院すればブラックアウトから解放される」と書いたが、そのような生やさしいものではなかった。透析によって齎されたのは、軽い目眩いのみ。いささかでも効果が現れるのは一箇月以上経てからのこと、十五回もしくは二十回目から徐々に尿毒素が抜けて行くそうな。
 筋力の衰えが気になって、今回の入院はリハビリを試みる予定だったが、その心配はなさそうである。脚力は七十キロをかるくクリア、腹筋、背筋、懸垂共に異常はなく、腎不全由来の極度の疲れや息切れが理由だそうである。
 腰が痛く歩くのが疲れる、その一点を最も気にしていたのだが、透析を続ければ十月中には癒るのではないかとの話。逆に若い頃、かなりスポーツをやっていましたね、と身体を誉められたりもした。将来、自転車に乗りたいと思う。パーツはすべて売り払ったが、自分の分だけは残している。

 看護師にウィンクでもって病院から抜け出してき、これを書いている。ですぺらまで近いので地下鉄で来たが、やはり電車は無理である、帰りはタクシーを利用する。外食を固く禁じられたが、それはよく承知している。本当は喫茶店でババロアかパフェでも食べたいのだが、約束は守る。一日おきに血液検査をしているが、カルシウム、カリウム、リンが多すぎるようである。今までの入院と比してかなりハードな食事制限が設けられている。分量が少ないので、大部屋でわたしだけが三時のおやつが出るのだが、塩分ゼロのクッキーなんぞ食えたものでない。「分量が少ない」と書いたが、一食につき低蛋白米が百グラム、こちらは家では八十グラムまで落としていたので問題ない。ただ飯の炊き方はひどい、水分が多すぎるのである。朝食はこれまた塩分抜きの菓子パン一箇と少量のジャムに薄い茶が一杯。出るだけましかと思って食している。水分制限は医師が途惑っているようである。自力で1.6から1.8リットルは排尿している。どうして出てくるのかはわたしにも分からない。もっかのところ、排尿されるのだから飲料に制限は設けていない。

 店は暇そうである。前田さんに申し訳なく思う、これに懲りずに前田さんの客が付くことを願っている。二人三脚で旨く行くようにと、それだけを願う。加藤 仁さんからメールあり、手伝いのお申し出に忝なく感じ入る。二十六日の夕刻もしくは二十七日の午前中に退院の予定。


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2010年08月20日 15:58に投稿された記事のページです。

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