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引越騒動2   一考   

 

 主たる搬送は10日だったが、混乱を極めたのはそれから後である。新居のドアを開けたところから段ボール箱が天井まで堆く積まれている。段ボールを開けて中身を然るべき棚なり箪笥を入れようにも、そこへは辿り着かれない。荷物を持ってマンションの玄関先を迂路迂路するだけである。そこへ現れたのが周大監督である。彼は段ボールの壁面をよじ登り、天井との僅かな隙きから奥へと侵入する。わずか四、五日で台所が姿を現し、蒲団は敷けないまでも毛布が敷ける空間を編み出した。手品師のような彼の動きに讃歎す。
 昨夜、周大監督と酒を酌み交わした。葡萄酒を台所の小さな隙間で頂戴した。いまのわたしは以前のようには呑まれないが、美味い酒だった。改めて感謝したい。

 転居手続きのため役所と警察へ赴く。警察は簡単に済んだが、役所は終日掛かった。転入届と印鑑証明を戸籍課で済ませ、国民健康保険課で住所変更、障害福祉課で身体障害者手帳と重度心身障害者医療費受給者証、車の登録、車検証、ETCカードの書き換え、さらに国民健康保険課へ戻って国民健康保険特定疾病療養受療証の再交付。戸田市役所は障害福祉課と国民健康保険課が同じフロアーで隣接している。ところが、三郷市役所は別棟である。障害者のことを何も考えていない。これから月に何度も往復することを思えばうんざりである。それはともかく、障害福祉課の人はみなさん親切である。二人がかりで馴れないわたしをサポートしてくださる。「あと三十分ほど我慢してください」の一言に「こちらこそ馴れなくて申し訳ない」と復す。これから死ぬ日までのお付き合いになる。


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2010年05月17日 21:17に投稿された記事のページです。

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