ギブスを嵌めて二十日が過ぎた。自宅ではギブスを外しているが、状態がぐんぐん良くなってゆくのが分かる。今月末には間違いなく恢復する。塩煎餅かフランスパンで全快祝いをしたいと思っている。
ここまで書いて、実は昨夜動かれなくなった。素天堂さんの奥さんが来店し、帰られて十五分ほどの後片付、外へ出た途端に激痛に襲われ、道端へしゃがみ込んでしまった。ちはらさんに車を回してもらったが、帰宅後も痛みは間断なくつづく。午後二時過ぎになってようやく二十六時間ぶりに食事を済ませた。腹痛の理由は判らないが、病人であることを思い知らされた一日だった。
わたしが透析を受けるなど信じられないと、木村さん、幹郎さん、山崎医師までが仰言る。その透析の導入だが、取り敢えず半年の猶予を得た。薬と食事療法が効果を呈し、血液の状態がすこぶる落ち着いている。クレアチニンと尿素窒素の値が同率で、ごく僅かだが下がっている。クレアチニンは7.21から6.4になった。導入延期はその分まるまる命存えるということである。喜ぶべきか。