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「ギイ・マルタンの芸術」   一考   

 

 スーパースタジオの齋藤芳弘さんが丸二年越しで編輯なさっていた「ギイ・マルタンの芸術」が完成した。ギイ・マルタンはパリのレストラン「ル・グラン・ヴェフール」の総料理長。今回の著書は前菜、魚料理、肉料理、デザート、六十三種類のレシピブックで、六百三十六頁の大冊、限定三千部、頒価五万円である。
 ギイ・マルタンさんを招いてフランス大使公邸でレセプションが催されるらしく、招待状が拙宅にも舞い込んだ。送られてきたのはともかく、かつて告訴合戦を演じたところへよくぞとの思いである。掲示板1.0で書いたので繰り返さないが、私はフランスという組織ないしは制度を天敵のように思っている。もっとも主宰者である現大使のお名前はフィリップ・フォール、往時とは異なる。しかし、フランスの公的機関に違いはない。齋藤さんには申し訳ないが、どうあろうとも欠席である。
 去年の二月にはギイ・マルタンさんの「シェフの哲学」が白水社から上梓された。そちらは自伝と四十種類のレシピが事細かに解説されている。ただし、翻訳は稚拙を通り越して低劣ですらある。そして今回と同様のイベントが東京會舘で催された。「ギイ・マルタンの芸術」では写真に力点が置かれているが、そちらについては改めて書かせていただく。それにしても、素晴らしい書物であることは認めるものの、料理の本にどうして権威づけが必要なのか。大使館を巻き込むギイ・マルタンさんの姿勢に若干の疑念を抱く。


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2009年02月20日 20:21に投稿された記事のページです。

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