「パンツ 掲示板」「地元民は行かない 明石 きむらや」「わさび菜 食べ方」「柘榴口」最近のリクエストで数の多いものを採り上げてみた。後の三者はともかく、「パンツ 掲示板」には恐れ入った。誰がこのような文言で検索するのであろうか、その思いの一端を知りたいものである。
掲示板で追記を私は多用する。書きづらいことは追記に限ると思っている。なぜなら、掲示板というものは書き流し、読み流しされるものであるらしい。よって遡って読まれることはない。ところが、当掲示板の主たる読み手は検索でやって来る人たちである。検索で入られるひとはどこを読むか分からない。半年前の書き込みを書き直す理由、追記を加える理由はそこにある。
それにしても、一日三十件の「パンツ 掲示板」には考えさせられる。記憶ではバイクの項でオーバーパンツについて書いたことぐらいだが、検索の本音はズボンでなく、ズロース、ブリーフ、さるまた、パンティだと思われる。
「土砂降りのなかを帰宅。雨がレインコートを抜けて、下腹部の大事なところがびしょ濡れになった。レーサータイプのバイクならガソリンタンクの手前が盛り上がっていて下腹部が濡れはしない。しかし、それでは腹が閊えるのと前傾姿勢に身体が耐えられない。
下腹部は冷たいのを通り越して感覚がまったくない。帰宅後、モノを確認するも純白にちぢまっていた。指も真っ白、髭も真っ白、序でに髪も真っ白、心做しか腹までが白く思われた。二重、三重に重ね着しているのだが、膝は振るえだすと止まらない。ガクガクガタガタのまま、家路をたどる。そろそろオーバーパンツが必要になってきたようである」
女性が愕くのは勃起したそれではなく、小さく縮まった一物である。その消息は提灯か桃燈で書いたような気がする。年相応なのか、近頃ではびしょ濡れにならずともちぢまったままである。一週間に一度とは云わない、せめて月一回でも役に立てばと思うのだが、そのような季節は遠くに過ぎ去ったようである。それにしても「パンツ 掲示板」には熟計させられる。私も回春を夢見て検索してみようか。それとも順序から申せば悔悛の秘跡からか。