8月4日にも書いたことだが、5月21日発売のキルケニーの入手が難しくなっている。サッポロによると罐の原材料の調達がかなわず、次回の入荷はまた延びて10月末になるそうな。おそらく年内には無理ではないかと思う。
ギネスは1997年末にグランド・メトロポリタン社と合併してディアジオ社を形成、今はディアジオ社のビール部門という扱いになっている。2007年8月現在、総資産267億ポンド(約6兆1800億円)の会社がアルミニウムの入手に事欠くとは不思議なはなしである。
モルト・ウィスキーのファンにとってディアジオ社とその傘下のU.D.V(ユナイテッド・ディスティラーズ&ヴィントナーズ)ほど由縁の深い会社はない。スコットランド最大のブローカーにして、全蒸留所のほぼ半数を所有している。元はU.D(ユナイテッド・ディスティラーズ)と名乗り、ギネス社のスピリッツ部門を担う会社だった。それが合併でグランド・メトロポリタン社傘下のI.D.V(インターナショナル・ディスティラーズ&ヴィントナーズ)と一緒になって、さらに大きくなった。扱いはとにかく、私の頭のなかで親会社はギネスであって、世界最大の酒類販売メーカーであることに違いない。
「年内には無理ではないかと思う」と書いたが、明年になっても相変わらず無理なのではなかろうか。サントリーがU.Dからすげなくされ、アライド社と手を組んだ。アライド社は、ラフロイグ、グレンドロナック、スキャパ等の蒸溜所を所有し、バランタインやティーチャーズを擁するが、モルトウィスキーのシェアは5パーセントに満たない。おそらく近い将来、サッポロもギネスから袖にされるに違いない、と思っているのは私だけなのであろうか。そのようにならないことを願っている。
ところで、キルケニーはダイエーとサンクスでは一部の店で手に入るようである。私はサンクスから購入している。現在の在庫は3ケース、10月末までは持ちそうだが。