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チーフテンズ・チョイスほか   一考   

 

 2001年にはじまったイアン・マクロード社のチーフテンズの前身にチーフテンズ・チョイス(名義はスコティッシュ・インデペンデント・ディスティラーズ)がある。現在は46度でヴィンテージはじめ詳細が明記されているが、当時は43度でエイジングのみ、なかにはヴィンテージの記載があったりと不統一だった。2000年にクレイゲラヒ18年と19年、ダフタウン12年、グレンバーギ11年(1988)、コンヴァルモア15年、リンクウッド10年(1990)、ティーニニック16年等がボトリングされている。
 ダフタウンはシェリー・ウッドフィニッシュ、ティーニニックはフィニッシュにポート・バレルを用いたダブル・マチュアード。95年から97年発売のユナイテッド・ディスティラーズ社のクラシック・モルト・シリーズのダブル・マチュアード版を強く意識している。
 チーフテンズはダン・ベーガンと共にイアン・マクロード社の中核を成しているが、ホグスヘッドに混じってラム、ポート、シェリー、クラレットなど、さまざまなカスクをフィニッシュに用いる。ウッド・フィニッシュ物は当初例外アイテムとして扱われてきたが、最近ではやっと存在理由を得たようである。
 蒸留所を所有するのがボトラー生き残りの秘策とか。シグナトリー社が2002年にペルノ・リカール社から買収したエドラダワーもそうしたひとつだが、ボトラーが蒸留所を所有するとウッド・フィニッシュ物が増える。熟成に闌けたボトラーならではの実験だが、私は好意的に見ている。それでなくてもシェリー樽は減り続けている。これからはフォーティファイドワインからスティルワインに至るさまざまな樽が熟成に用いられる。カスクの違いがウィスキーに与える影響の差異、インデペンデント・ボトルを楽しむ醍醐味はそんなところにもある。


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2008年08月22日 15:23に投稿された記事のページです。

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