6月28日(土)の19時から新装開店後、六度目のですぺらモルト会を催します。 会費は9300円。
ウィスキーのメニューは以下のごとし。詳しい解説は当日お渡しします。
97年のブナハーヴン、99年のジュラ、01年のブルイックラディと続いて、これでアイラ島のすべての蒸留所がピーティーなモルトを造るようになった。他方、スペイサイドやハイランドの多くの蒸留所がピーテッド・モルトを造るようになった。なかにはベンリアックのように昔から試みている蒸留所もあるのだが。
未入荷はトマーチンの試作品(13年ものカスク・ストレングス)とポート・シャーロット、そしてグレン・キース蒸留所で造られたクレイグダフとグレンアイラである。もっとも、ヘヴィリー・ピーテッドと名付ける以上は山崎、白州、レダイグ15年、ロングロウが仲間入りする。ヘヴィリー・ピーテッド・モルトの第二回をいずれ催したいと思っているが、クレイグダフとグレンアイラはきわめて高値のモルトなので迷っている。
アイラモルトは仕込み水と加水に用いる水とが異なる場合が多い。その理由はキャンベルタウンのスプリングバンク蒸留所のボトリング設備を利用しているからである。ウィスキーは加水のあともう一度樽へ入れてウィスキーと水を馴染ませる。それを後熟という。後熟では水だけでなく、樽もプレーンな癖のないものを選ぶ。せっかく造ったウィスキーに妙な影響が出ては困るからである。
ディアジオ社はその傘下に四つのモルトスターを持っているが、どのモルトがグレネスクのグレン・オードのブレチン(グレンカダム)のと飲み分けているひとはいまい。ポートエレン・モルティング社のモルトを使っているからフェノール値が高いなどということもあり得ない。モルトスターは蒸留所の指示通りのモルトを造るのである。
それでなくとも、ポートエレン・モルティング社のモルトの値上がりによって、現在アイラでポートエレンからモルトを調達する蒸留所は減っていると聞く。そしてフロアモルティングを行っているところでも、他のモルトスターからグリストを購入する。さまざまな種類のウィスキーを造らなければ、香味を安定させることはできない。ブレンダーの技術が活かされるにはカスクのみならず、ウィスキーの香味自体も多種多様でなければならない。
ですぺらモルト会(ヘヴィリー・ピーテッドを飲む)
01 アイル・オブ・ジュラ・ヘヴィリー・ピーテッド '99※
ヘヴィリー・ピーテッド・エディション。56.9度のカスク・ストレングスにしてディスティラリー・ボトル。
02 ブナハーヴン・ヘヴィリー・ピーテッド '97(シグナトリー)
カスク・ストレングス・コレクションの一本。リフィール・シェリー・バットの9年もの、59.1度。585本のリミテッド・エディション。
03 ブルイックラディ 3D ピートプロポーザル※
46度のディスティラリー・ボトル。
04 グレン・スコシア・ピーテッド '99※
アメリカン・オーク・カスクの8年もの、45度。325本のリミテッド・エディション。
05 キャパドニック・ピーティー・バレル '98(ジャン・ボワイエ)
ベスト・カスク・オブ・スコットランドの一本。スモール・ピーティー・バレルの9年もの、43度。970本のリミテッド・エディション。
06 オールド・バランデュラン※
ヘヴィリー・ピーテッド。オーク樽の8年もの、50.0度。
07 ベンリアック・キュオリアシタス10年※
10年もの、46度。フェノール値は55ppm。
08 ベンリアック・ヘヴィリー・ピーテッド '94(シグナトリー)
アン・チル・フィルタード・コレクションの一本。ホグスヘッドの11年もの、46度。389本のリミテッド・エディション。
09 ベンローマック・ピート・スモーク※
46度のディスティラリー・ボトル。
10 アードモア・トラディショナル・カスク※
2007年発売、46度のディスティラリー・ボトル。
11 ブレッヒン '02※
46度のディスティラリー・ボトル。
12 クロフテンギア '01※
アメリカン・オーク・ホグスヘッドの5年もの、45度。430本のリミテッド・エディション。
ですぺら
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