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覇気   一考   

 

 二十三日までの営業が可能になった。今日を入れて残りは十日、うち一夜は酒精強化ワインの飲み会を予定している。この間に家賃をつくらなければならないが、それは端からあきらめている。
 ひとりになってから極力話すように心掛けている。従って、複数のお客がいらっしゃるときはお好み焼きは不可能、そこでちぢみを買ってきた。既製品なのでどうというものではないが、食べられないわけではない。

 昨夜は江戸っ子以来の付き合いの小倉さんが来店、小出さんの書き込みを読んでいらしたとのこと。横須賀さんとの出遇いをもたらしたのは彼である。ちなみに、彼は二十一歳の女性と結婚した。私流に言えば、偶然性に対するおそらく生涯最後の賭けを試みたとなる。マラルメからドゥルーズに至るその理を説明する気は毛頭ない。ただ、彼の自らに対する意気込みと締付けのバランスのよさに驚嘆させられる。
 死が目前にあるからといって、だらけた生き方は自分自身に対して許されない。死を意識せざるを得ない情況に至ったときこそ、ひとは一所懸命考える。そして、考えるとは詭弁を弄することでもある。はぐらかしは屡々新たな領域へとひとを誘う。「少年や六十年後の春のごとし」との耕衣句を曲解すれば、年をとるのは年をとっていない者である。ゆえに、年をとった者は若者であるとなる。要するに、私は文学とはソフィストだと言っているのである。


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2007年06月13日 13:25に投稿された記事のページです。

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