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ソフィスト   一考   

 

 ありがたいお言葉、恭悦至極に存じます。葡萄酒にかんしては、銘柄を決めての在庫は今後とも維持します。チョイスが売りのですぺらゆえ、まったく切り捨てるということはございません、ご安心を。明日夜に結論が出ると思うのですが、うまく行くと二十三日まで営業を続けられそうです。再開は八月の予定。
 cobraを持ち出したのは今日越に適きて昔至るの類い、ごまかしの人生に範を得ての詭弁です。腓腹筋が絶稜に身を投げ云々は大宮伯爵の句からの連想ゲーム、多田智満子さんの駄洒落づいたる神無月→神在月に基づきます。かような遊びがないと息が詰まります。書き込みの半数はなんらかの意味で書評を構成しています。ただ、書名や著者名を入れるがごとき衒学趣味は持ち合わせず、ひとさまの理解を得ようとの考えは毛の先ほどもございません。

 矢野峰人選集の完成おめでとうございます。矢野峰人、平田禿木、竹友藻風、山宮允の初出誌校訂を試みようと、小出昌洋さんと国会図書館へ半年ほど通い詰めたことがございます。当時はコピーが高くて、二千枚ほどの複写で二人の給金が消えていました。文筆の譎詭に悩まされた時代、それは「日本でも腹を日に干す小舟町」の時代でもございました。空きっ腹を抱えても、野暮だけはやめようねと、二人で頬を寄せ合っていたのです。書誌学の幅を拡げ、明治、大正を加えられないかとの純な目的を当時は抱いていました。その心算は谷沢さんの遊星群—時代を語る好書録によって漸漸現実のものとなりました。
 前項の揀択去取は「凡そ飲食を喫するには、揀択去取すべからず」から奪りました。飲食を読書に置き換えての六十年、もっか人生の食い逃げを諮りおりますが、流石にいささかの綻びが生じてまいりました。身体とはさびしいものでございます。


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2007年06月12日 09:59に投稿された記事のページです。

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