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医師と薬   一考   

 

 「オプジーボ」という抗癌剤の値段が、体重60キロのひとで、年間約3500万円と非常に高額である。他方、放射線治療は重粒子線治療では最低300万円、加速型ホウ素中性子補足療法ではそこまでではないにせよ、100万単位の治療費が必要になる。

 店のお客が医師は薬を飲まないという。それは医師にもよるし、それ以上に薬次第である。基本的に、西洋医学の医師は漢方を好む。お客とのはなしに上がったのは抗癌剤と降圧剤。抗癌剤は薬によっては医師は飲まない、副作用の恐ろしさを熟知しているからである。それ以上に治るか治らないかが医師本人には分かっているからである。
 抗癌剤を服用しない医師はいても、降圧剤を飲まない医師はいないと思う。血圧は単体でどうのこうのと云うようなものではない。130であろうが140であろうが、それほど神経質になるようなものでもない。ただし、高血圧は認知症の重要な素因になる。
 認知症は脳血管性とアルツハイマー性に分けられる。前者の脳血管性認知症は、脳卒中などによって脳の血管が破れたり詰まったりした結果、脳に障害が起こり発症する。気付かないような小さな脳卒中を繰り返した結果、認知症が進んでいるケースが多い。
 「ステージⅠ」(収縮期血圧160mmHg未満-140mmHg以上、拡張期血圧100mmHg未満-90mmHg以上)の人は6倍、「ステージⅡ」(収縮期血圧180mmHg未満-160mmHg以上、拡張期血圧110mmHg未満-100mmHg以上)の人は高血圧でない人と比較して10倍もの認知症リスクがある。

 平成23年度調査によると、日本の高血圧患者数は906.7万人、年間医療費は1兆8890億円、年間死亡数は6932人。この医療費は透析治療にかかる費用の約2倍。
 武田薬品工業やノバルティス製薬のデータ改竄はひどいはなしだが、最近はオーソライズド・ジェネリックが発売されている。これは先発薬のメーカーが作ったジェネリックのことで、信頼がおける。ちなみに、わたしはシルニジピン(サワイ)、オルメテック(第一三共製薬)の2種を服用している。
 健康なひとは大きな病気はしないと決めてかかっている。また認知症にはかからないとこれまた決めてかかっている。わたしも同じだった。しかし、いざとなれば、痛みに耐えかねて延命治療を選んでしまう。自然死などという能転気な死を迎えられる幸運なひとは滅多にいやしない。

 前述のお客だが、上述したような難しいはなしをしに来たのではない。酔いを発散させるには喋るのが一番、わたしを相手に気晴らしをしていただければ幸いである。


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2017年03月27日 22:04に投稿された記事のページです。

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