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「酒鬼薔薇聖斗」   一考   

 

 「絶歌」について書いたのが理由で、「酒鬼薔薇聖斗」と題するメールが送られてくる。メールには「神戸児童殺傷事件、少年Aに印税を渡さない方法」とのサブタイトルが付されている。かつて2ちゃんねるにリンクが張られていたが、今は異なるようである。

この本の出版について「世に出すべき本ではない」と批判が噴出している。
特に注目されているのが、著者が受け取る「印税」の使い道である。
出版元の太田出版によると、
男性は「被害者への賠償金の支払いに充てる」と話しているそうだが、支払いに充てる義務があるわけでもなく、「金儲けのために出版するのは良くない」という批判もある。
アメリカでは、犯罪者による手記の出版など、自ら起こした事件に関連して得た利益を差し押さえ、犯罪被害者や遺族の訴えに基づいて、
補償に充てる「サムの息子法」と呼ばれる法律が定められているが、
実際のところ、日本にはそのような法律はなく、
この本の出版で印税で得た収入が遺族に支払われる確証はなく、そのまま加害者の収入につながる可能性だってあります。
私は本を購入すると犯罪を利用した金儲けに加担する形になるのが嫌なので、購入することはありませんし、
心情としては利益全額を没収した上で遺族に渡すべきだと思いますが、
あなたはこの本の出版に賛成ですか?反対ですか?
本を購入すると加害者へ印税が渡ることになりますが、
印税が渡らない方法があるとしたら、あなたはこの本を読みたいですか?
不特定多数の方への案内は出来ませんので、
下記フォームよりメールアドレスをご登録いただくと、
「絶歌」で加害者へ印税が渡ることなく絶歌を読める方法をお教えします。

 文中、不特定多数の方への案内は出来ないと著されてい、アドレスの紹介は節えるが、以上がメールの内容である。
 この種の違法なコピーにわれわれは馴らされている。映画、ドラマ、アニメから音楽に至るまで、ユーチューブをはじめ枚挙に暇がない。よって、コピー自体にわたしは意見を持たない。ただし、「少年Aに印税を渡さない方法」との言い分には反対である。重度の「自閉症スペクトラム障害(ASD)」からの脱却を願い、生き延びるための数少ない手立てのひとつが執筆だと思うからである。
 佐世保の同級生殺人事件の少女も少年Aと同じく、第3種少年院送りとなった。そのことが示唆するのは「感情の存在しない世界」でしか生きられないサイコパスのような機能不全に陥っている点である。機能不全であって、「心の闇」といった心理的な問題ではない。要するに、少年Aや佐世保の少女の病に完治はない。そのような病を一般常識で批判するのは止めた方が良い。自己陶酔や自己顕示と云った紋切り型の衍義など、なんの役にも立たない。
 香山リカ、『絶歌』から「元少年A」の脳の機能不全を読み解く、との文章が日刊スパに掲げられている。おそらく、「絶歌」について真摯に著された唯一のエッセイでないだろうか。

 http://nikkan-spa.jp/878891


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2015年07月14日 09:37に投稿された記事のページです。

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