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穿刺の達人   一考   

 

 関東の病院はいずれも禁食だった。絶食が絶命を想起させるからである。ところが、神大病院で、わたしが医師に禁食ですねと訊ねたところ、絶食ですよと云われた。医師に限らず、看護師も絶食と云っていた。
 木曜日は終日細やかな検査がつづき、金曜日は朝一で生体組織診断(生検)だった。生検に用いる針は16Gで人工透析に用いる針と同じである。数本麻酔を打つが、施術後2日ほど痛みがつづく。
 金曜日朝6時から8時までの間、糖尿検査があった。空きっ腹でサイダーのような甜い薬を飲み、30分置きに採血する。点滴用のラインを採っているので、静脈注射にしばしば利用される肘窩(肘の反対側)からの採血になる。その4回の穿刺が見事だった。1ミリづつ滑らせてゆくのだが、その正確さに呆れかえった。この方法だと戸田のように手の甲の血管など拾わなくてもよかったのにと思う。次回も同じ看護師がいてくださると助かるのだが。
 シャントの造設で入院した北里研究所病院は東京タワーをはじめ、景色の良い病院だった。神大病院は最上階の11階だったが、こちらもまた神戸の夜景を愉しませてもらった。北棟と南棟に分かれるが、便宜的なものであって、同一の建物である。北棟53床が泌尿器科、南棟の53床が婦人科と腎臓内科である。
 土曜日未明、隣人がアイソレーションとなった。戸田ではわたしが隔離されたことがある。あれは気分的にひどく落ち込む。

追記
 神大病院の建物はともかく、内部設備は刷新されている。特記すべきは水洗トイレ、便座の上蓋は除去されてい、ノズルの位置が前後に移動する。泡沫シャワーを選択できるのは云うまでもない。わたしはこの病院が県病の時代から知っているが、隔世の感がある。不満は照明が暗く、とても本なんぞ読まれないこと。従って、長期入院には向かない。
 施術の間、看護師と准看3名の見学があったが、みなさん名を告げて「よろしくお願いします」と儐してゆく。この辺りが大学病院の謂いか。気持の良い病院だった。そしてはじめての外来時よりお世話になっている腎移植の小川悟史医師に感謝。


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2015年04月13日 05:00に投稿された記事のページです。

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