松友さんから宅急便が送られてきた。中身は「Whiskey Elements」、「たった24時間で3年分もウイスキーをおいしくする」と題された木片である。
詳しくは下記サイトをお読みいただきたい。「Whiskey Elements」のホームページではなく、実践編である。
http://gigazine.net/news/20150123-whiskey-elements-review/
ウイスキーは元々は透明の液体である。熟成に用いる樽の成分が滲み出て琥珀色に変化してゆく。ホームページには「Whiskey Elementsは、毛管作用による蒸散を活用するように設計。エレメントを水平にカットすることにより、ウィスキーが短い距離で毛細血管の表面を繰り返して進みます。このプロセスを毛管現象による蒸散加速と呼び、独自の加工処理や養生方法でウイスキー樽を再設計しました・・・化学物質や添加物なしの100%自然なプロセスです。加工処理は独自のものですが、風味は温度と時間に由来します。 20度の温度変化で、メープル·オークの味からアーモンドコーヒーの味まで変えられます。驚くべきことに、加工の過程の小さな変化でも、風味に劇的な効果が現れます 」と著されている。
樽でなく、チップや木片を漬け込んでの香り付けは以前からあって、例えば禁止されたが、コンパスボックスのスパイスツリーなどは良く知られる。メーカーズマーク46のごとく、フレンチオークの板をアメリカンオークの樽へ入れた、謂わばダブルマチュアードのような効果を狙ったウイスキーもあった。ウイスキーエレメンツは発想としては従来のものだが、オーブンで木片を深煎りするところが味噌である。
ウイスキーエレメンツのフレーバーはオーク、バニラ、メープル、スモーキー、ピーティの5種類があり、それぞれ香りの行き着くところが異なる。安いものではないが、ウイスキーの香味を自ら思うように変えられるのは魅力である。
わたしはこのような方式に大賛成であり、ご教示いただいた松友さんに感謝したい。